サイゴンっ子に大人気!パティスリーのような空間で、絶品甜点と小吃を。
いつも賑やか、美味しいものが溢れるホーチミン市5区の中華街(チョロン)。何度も足を運んでいますが、それでもなお行きたい店リストが溜まっていく一方です。ブログネタに困ったら5区に行けば良いと思っている。
5区はローカル中華の宝庫だと思っていたのですが、最近はお洒落でモダンな飲食店の開業が相次いでおり、流行に敏感な若者の注目を集めています。
今回は、昨年オープンしたばかりのデザートショップ「Táo Tào Dessert and Food Boutique」をご紹介。洗練された空間で、極上の豆腐プリンやチェーをいただけます。おすすめ!
「Táo Tào Dessert and Food Boutique」の場所&店舗情報
ホーチミン市5区の中華街。1区からはるばる伸びるチャンフンダオ (Trần Hưng Đạo) 通りの一角に、「Táo Tào Dessert and Food Boutique」は位置します。
店名の「Táo Tào」は、ベトナム語で赤いナツメヤシ(チャイニーズデーツ)を意味する「Táo tàu(タオ・タウ)」を、中国語鈍りで発音したものが由来。ナツメヤシはその香りと甘みを活かして、中華デザートによく使用されるようです。外観の深い赤色も、ナツメヤシを意識したものなのかな。
「Táo Tào Dessert and Food Boutique」のメニュー
メニューは、公式のFacebookにアップロードされているので、事前予習が可能。
デザートは、広東風の豆腐スイーツや黒ごまのチェー、杏仁豆腐など。それに加えて、ちょっとした食事メニューまであります。もちろん、飲み物も。
注文はカフェスタイル。
入店したらカウンターで注文と会計を済ませ、番号札を受け取り上階の客席へ向かいます。
「Táo Tào Dessert and Food Boutique」の内装
店内に足を踏み入れた瞬間、驚き。
白を基調としたシンプルかつスタイリッシュな空間で、外観の赤との対比に思わず目を見張ります。デザインは新進気鋭の建築スタジオ「GA5」によるものとのことで、彼らが手掛けた他の店にも行ってみたくなるな…
ただ白を基調にしただけではなく、中国の伝統色を思わせる深藍のタイルや、差し色的に赤を取り入れたインテリア群が良い…
店奥の階段から、1階へと上がりました(日本的には2階)。テーブルは5つと少な目で、私が訪れたときはまだ空きがあったのですが、間もなく満席となってしまいました。
ロフトのような空間で、隠れ家っぽさもあってわくわくしますね。熱気がこもりそうですが、エアコンがガンガンに効いているので快適です。
水は無料です。しまった、飲み物注文する必要なかった…(ケチ)。まあ、客単価の向上に貢献できたのなら良いか。。
さらに上階にも客席がありますが、屋外となります。最近は雨季が近く夜も蒸し暑いので、私は屋内の席で良いかな…
漢字文化圏の人間であれば一発で理解できる、トイレのピクトサイン。華人ルーツでは無いベトナム人の人たちであっても、これくらいの漢字だったら分かるんですかね…?(無知)
絶品!広東風豆腐スイーツを実食
注文した、「Đậu Hũ Saigon(サイゴン豆腐プリン)58.000ドン」と「Trà Chanh Hong Kong(香港レモンティー)48.000ドン」がやって来ました。
「Đậu Hũ Saigon」は、豆腐プリンにココナッツアイスクリーム、ジンジャーシロップ、そしてキャラメルチュイールを添えたもの。「チュイール」とは、小麦粉・砂糖・バター・卵白で作った生地をオーブンで薄く焼き上げたフランス菓子です。今調べました。
別添えのジンジャーシロップをかけていただきます。
しっかり食感ながら舌触りなめらかな豆腐プリン。
豆腐自体に甘みはないものの、ココナッツアイスとジンジャーシロップが混ざり合い上品な甘さとなります。アイスにはココナッツの果肉も入っており、時折コリコリとしたものを感じる。
もったいなくてちびちび食べ進めていたら、アイスが完全に溶けてしまった…
食事もあります。唐揚げ丼みたいなチキンライス
時間帯としては18時頃だったのですが、この時点で夕食はまだ。とりあえずこの店でスイーツを食べ、後で夕食を食べるつもりだったのですが、食事メニューを発見したので注文してみることに。
注文したのは「Cơm Gà Popcorn Xí Muội 75.000ドン」です。「ポップコーンチキン」と呼ばれる、まるでポップコーンをつまむかのように食べられる一口サイズのチキンが乗ったご飯もの。あえて訳すとしたら「梅塩唐揚げ丼」的な…?
肉は鶏むねだと思うのですが、柔らかい。衣のざくざく食感も楽しく、梅塩のさっぱり感も良いですね。これ単品でも欲しいなー。夜市の屋台とかで売っていてほしい。
これってコブミカンの葉でしたっけ?一応揚げてあるみたいなので食べましたが、そもそも食べるためのものでは無い…?まあ、皿の上に乗っているもの=口の中に入れていいものだと考えているフシがあるので、私。
サンフランシスコのリトル・香港から始まった物語
そんなこんなで完食。ごちそうさまでした、良き時間でした!
時間は19時半ごろ。ふとカウンターを見下ろすと大行列が出来ていました。
特に意識はしていなかったものの、空いている時間に入店できて良かった。この様子だと、週末とかは常に満席になってそうだな…
それにしてもこの近辺はおしゃい店が多いですね。この重厚でクラシカルな雰囲気のカフェも行ってみたいぞ。また行きたい店が増えてしまいました。
「Táo Tào Dessert and Food Boutique」の創設者であるカップルは、10年以上前にアメリカの美術大学で出会いを果たしたとのこと。
長時間の制作を終えた夜、すっかり静かになったサンフランシスコのリトル・香港にあるデザートショップで毎晩のように夢を語り合った二人。時を経て二人はサイゴンの地で再開することとなるのですが、そんな物語からこの店は始まったのでした。