もはや説明不要のベトナム発ピザレストラン「Pizza 4P’s」。元大手IT企業勤めの日本人夫婦が脱サラして開業したこちらのお店、現在はベトナムのみならずカンボジア、インド、インドネシア、アメリカ、そして日本にも店舗を展開しています。
かつてはファストフードの印象が強かったベトナムのピザ文化にクラフトピザを定着させ、食文化を変革したと言っても過言ではない「Pizza 4P’s」。私の住むホーチミン市内は割と色んなところに店舗があり、基本的には外国人が多いエリアを中心に出店しているのですが、意外な場所にあったりもします。
本記事では、2024年9月にオープンした、比較的新しい&在住日本人や旅行者の間ではまだ広く知られていない穴場感のある店舗「Pizza 4P’s Vincom Plaza 3/2」をご紹介します。
「Pizza 4P’s」Vincom Plaza 3/2店

やって来たのは、バイクや車の往来が絶えない活気あふれる幹線道路・バータンハイ (3 Tháng 2) 通り。

その通り沿いに立つのがこちらの「Vincom Plaza 3/2(ビンコムプラザ バータンハイ店)」。2024年にオープンしたばかりの比較的新しい商業施設です。
「Vincom Plaza」と言えば、ビングループ系のショッピングモールの中でも比較的小規模なものに付けられる名称。郊外や地方都市でよく見かけますが、大体入居しているのはどこも似たり寄ったりのローカル系スーパー・アパレルブランド・ビュッフェレストラン…という感じ。
ただ、こちらのバータンハイ店は「Vincom Center」や「Vincom Mega Mall」ほど大規模では無いものの、外資系のショップなんかも入ったりしてて、割と充実しています。

さて、「Pizza 4P’s」があるのは入り口からすぐの場所。外観は、洞窟の開口部のような、なんともダイナミックなアーチ構造が特徴です。壁面には細かな石片を練り込んだテクスチャが施されており、表面の凹凸が照明を受けて深い陰影を作り出しており芸が細かい。
「Pizza 4P’s Vincom Plaza 3/2」の内装

今回は10名での利用、ということででっかい円卓に通されました(ライトの下は暑いらしい)。ロケーション的に穴場とは言えど店内は混み合っているため、他の店舗同様事前の予約を強く推奨します。

直線的な壁で区切るのではなく、曲線を描く岩壁のパーテーションによって緩やかに仕切られたフロア。

こちらの店舗、コンセプトはまさしく「Miền Hoang Dã(荒野、洞窟)」であり、進むたびにアーチ状の抜け穴から新しい景色が広がる、洞窟の奥へと歩みを進めるような探検感を味わえます。

それでいて、天井は配管などをあえて露出させたスケルトン仕上げ。自然の質感と洗練された都会的なインダストリアルデザインが融合しているのであった。
「Pizza 4P’s」のメニュー
「Pizza 4P’s」のメニューは…この記事を読んでくれているような方には今更説明は不要でしょうか。メニュー一覧は公式サイトで確認が可能ですが、ダラットの自社工房で作られる新鮮なブッラータやモッツァレラを使った前菜をはじめ、高温の薪窯で香ばしく焼き上げるナポリスタイルのピザ、厳選素材を合わせた生パスタなど、幅広いラインナップが揃っています。


注文は卓上のQRコードを読み取ってモバイルオーダー。知らなかったのですが、同じテーブルなら注文カートの中身が全員でリアルタイムに共有されるんですね!?誰かが代表で入力しなくてもいいのが良い。「あ、これ食べたーい(様子見)」→「いいね」→注文カートに入れる、というコミュニケーションが発生します。
実食

とりあえずドリンクから。「Raspberry Vinegar(ラズベリービネガー)」62,000ドン。缶入りソーダと濃厚なベリーシロップが別添えで提供される一杯です。

ベリーの華やかな甘酸っぱさの奥にお酢のキリッとした酸味が効いており、後味は大変すっきり。チーズやオイルを使った濃厚な料理の合間に飲む口直しとして相性抜群。

こちらはお隣の同行者が注文していた「Organic Honeydew Juice(オーガニックハニーデュージュース)」79,000ドン。ハニーデューメロンの果汁を使ったジュース…ですが、その贅沢な甘みゆえに食事とはあまり合わなかったご様子。

「Red Sangria Carafe(赤ワインサングリア カラフェ)」299,000ドン。深みのある色合いが美しい赤ワインベースのサングリアです。氷とフレッシュミントを入れた大ぶりのグラスに注いでシェアするスタイル。4人分くらいはありそう。

「Cold Cuts & Cheese Platter L(コールドカット&チーズプラッター Lサイズ)」351,000ドン。生ハム、サラミ、スパイシーなチョリソー、そして数種類の自家製チーズが美しく盛られた前菜の盛り合わせです。ミルキーな白カビチーズや香ばしく炙られたチーズなど、工房直送ならではのフレッシュな個性を食べ比べできるのが魅力。添えられた薄焼きのピザ生地とセットでどうぞ。

「Burrata Fruits Salad L(ブッラータフルーツサラダ Lサイズ)」250,000ドン。4P’sの代名詞とも言える大きなブッラータチーズを、マンゴーやドラゴンフルーツ、柑橘類、生ハム、ミントが取り囲むなんとも贅沢なサラダ。

チーズのカットは店員さんから申し出てくれます。中からクリーミーなチーズがとろり…。フルーツのジューシーな甘酸っぱさと生ハムの上質な塩気、そして濃厚なミルクの風味が口の中で渾然一体となり、爽やかなミントの香りが全体を品よくまとめてくれる、4P’sに来たらマストトライの一品。

「Raclette Cheese German Potato(ラクレットチーズジャーマンポテト)」129,000ドン。小鍋でアチアチに温められたラクレットチーズとジャーマンポテトの組み合わせ。焼き目のついたチーズのリッチなコクと塩気がほくほくのポテトに絡み、たまらぬ…。

「Caramelized Nuts Kale Salad(キャラメリゼナッツのケールサラダ)」112,000ドン。新鮮なケールに削りたてのチーズをたっぷりとかけ、甘く香ばしいキャラメリゼナッツを散らしたサラダ。ケールの心地よい苦味とナッツの食感が楽しいバランス。


「Truffle Burrata Pie(トリュフブッラータパイ)」198,000ドン。こんがりと黄金色に焼き上げられたドーム型のパイ包みです。サクサクのパイを崩すと、中から熱々のブッラータチーズと生ハム、そして芳醇なトリュフの香りが…。食べたかったのだけど4切れしか無かったのでありつけず。

「Mashed Potato(マッシュポテト)」76,000ドン。表面に焼き色をつけて香ばしく仕上げられたクリーミーなマッシュポテトです。添えられたピザ生地ですくいながら食べる手軽なサイドディッシュ。

ここからはピザ。「Burrata Parma Ham Pizza(ブッラータとパルマ産生ハムのピザ)」298,000ドン。中央に鎮座したブッラータチーズを花びらのように切り開いていただく看板ピザ。

薪窯で香ばしく焼き上げられたもっちりとした生地に、生ハムのしっかりとしたうまあじ、ルッコラのほろ苦さ、チェリートマトのフレッシュな酸味が完全調和(パーフェクトハーモニー)!ミルキーなチーズが全体を優しく包み込み、文句なしの満足感。

「Zucchini Basil Mozza Pizza(ズッキーニとバジルモッツァレラのピザ)」198,000ドン。鮮やかなジェノベーゼソースをベースに、厚切りのズッキーニとモッツァレラチーズを敷き詰めた一枚。肉やシーフードのピザでは無いので地味に見えるかもしれませんが、うまいんだこれが。ズッキーニのみずみずしい甘みとバジルの清涼感が広がり、重たさがなく軽やかに食べ進められる一品。

「4 Mushroom Pizza(4種のきのこピザ)」218,000ドン。数種類のきのこをたっぷりとトッピングした風味豊かなピザ。窯焼きによってきのこの旨味が凝縮!噛むたびに豊かな香りとジューシーなエキスが広がる、きのこ好きにはたまらないピザ。チーズのコクに滋味深い味わいが重なる、飽きのこない一品です(きのこだけにね!)。

「4 Cheese Pizza(4種のチーズピザ)」248,000ドン。王道を往くクアトロフォルマッジ。香ばしくとろけたチーズの濃厚なコクをダイレクトに味わえる定番。卓上のオーガニックハニーをかけると塩気と甘みが絶妙でもう止まらない。

パスタ。「Crab Tomato Spaghetti(渡り蟹のトマトクリームスパゲッティ)」258,000ドン。渡り蟹の甲羅が丸ごと乗った、視覚的にもインパクト抜群のシグネチャーパスタ。店員さんから「注文しないの?」と尋ねられるくらいには皆がオーダーするメニューです。

甲羅を外すと…たっぷりの蟹のほぐし身とマスカルポーネチーズが!

これらをトマトクリームソースと混ぜ合わせることで、蟹出汁とチーズのまろやかさ、トマトの旨味酸味が完全調和(パーフェクトハーモニー)(2回目)。細めのパスタにソースと蟹身が贅沢に絡みます。

「Clam & Basil Spaghetti(アサリとバジルのスパゲッティ)」178,000ドン。バジルソースをまとった麺にアサリとクラッシュナッツを合わせたパスタ。貝出汁が溶け込んだソースは風味豊かで、バジルの清涼感とナッツの香ばしい食感がアクセントに。濃厚なピザや肉料理の後にいただいてもすっきりと食べられそうな上品な仕立て。
…とまあ、これ以外にもドリンク等注文したわけですが、お会計は10人で約517万ドン。上質なイタリアンやドリンクをたらふく飲み食いして1人当たり3,100円ちょいというのはやはり破格である。実のところ、ベトナムに4年住んで4P’sは3回くらいしか行ったことがなかったのですが、改めて訪れてそのクオリティを実感。サービスも良いし、この店、人気出ますよ。…あ、既に大人気でした。
「Pizza 4P’s Vincom Plaza 3/2」の店舗情報

「Pizza 4P’s Vincom Plaza 3/2」をご紹介しました。
洞窟をモチーフにした独創的な空間デザインが魅力的な店舗。中心部からは近いものの、ローカル色の強いエリアにあるため、日本人にとってはまだ知る人ぞ知る穴場的なロケーションって感じ?落ち着いた照明とプライベート感のある客席設計は、普段の食事はもちろん、友人との集まりや特別な日のディナーにもグッド。
穴場とはいえ現地での人気は高いため、訪れる際は事前予約をおすすめします。

