まるで錬金術の世界!人気のスチームパンク・バーは酒も食も妥協無し*House of Merlin@サイゴン街区

アクティビティ

ホーチミン市旧1区の中心を貫くパスツール / パスター (Pasteur) 通り

洗練されたレストランやバーが軒を連ねる華やかなエリア。しかし、表通りの喧騒から一本路地(ヘム)へ入ると、そこには都会の日常から切り離された幻想的な異空間が静かに息を潜めています…。

本記事では、2023年のオープン後、徹底した世界観と確かなクオリティで注目を集めるバー&イータリー「House of Merlin(ハウス・オブ・マーリン)」をご紹介。その人気の秘密を紐解いていきましょう。

※お店より招待いただき、一部お会計のサポートを受けて執筆したスポンサード記事です。ありがとうございました〜!

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「House of Merlin」の場所・外観

やって来ました、Pasteur通り。位置的には、統一会堂とサイゴン大聖堂から歩いてすぐ。

Khu Phố Văn Hóa(文化街区)」と書かれた青いゲート。ここが異世界への入り口となりますよ。

こちらが「House of Merlin」。店舗の外観は、グレーのレンガ壁に描かれた巨大な時計の壁画がランドマークとなっております。

重厚なアイアン製の扉で覆われ、黄金に輝く「M」のエンブレムが鎮座する入り口。扉の窓に嵌め込まれたハニカム構造のフレームがなんだかミステリアスな佇まいを見せています。

「House of Merlin」の店内・雰囲気

ぐっ、と重い扉を押し開ける。店内に足を踏み入れると…?

ひ、ひゃ〜(嬌声)。スチームパンクと魔術を融合させたかのような壮大な世界観。ハリポタを想像するも良し、ハウルやラピュタなどのジブリファンタジーを想像するも良し。お好きな作品を思い浮かべてみてね。

内装は、創業者のふたりが9ヶ月以上の歳月をかけ、細部に至るまでハンドメイドで作り上げたという情熱の結晶。スチームパンクへの愛がこもっています。

このバーのコンセプトを理解するにあたって欠かせないのが、店名にもある「マーリン (Merlin)」の存在。1700年代に実在したインド系英国人の探検家…という設定であり、東洋から西洋へと旅を続けた彼の冒険譚が世界観のベースになっているとのこと。

ダークウッドのカウンターでは、そのディテールに注目。真空管の一種であるニキシー管を用いたデジタルクロックや、内部で電光が踊るプラズマボール、真鍮製のパイプラインが張り巡らされています。

壁には、歯車や機械パーツがコラージュされた「スチームパンク版モナ・リザ」とでも呼ぶべきアートが。既製品ではなく、この空間のためにカスタムデザインされたものだそうです。

レトロな質感のレザーチェアと温かい電球色が生み出すのは、金属パーツの無機質さとの絶妙なコントラスト!落ち着きがありつつも、どこか高揚感を与えてくれます。

店内は1階・2階の吹き抜け構造になっています。ということで2階へ。壁面を這うパイプラインや武骨な計器類が、まるで潜水艦や巨大な工場の内部を歩いているかのような没入感を与えます。

そしてこちらが2階から望める景色!なんだこれはぁ…。

天井から吊るされた、この店のシンボルでもある巨大なアーミラリ天球儀。重さ200kgに及ぶというこのオブジェは、宇宙の運行を司るマーリンの知性を象徴しているとのこと。マーリン、もはやただの探検家じゃないな!?

バルコニー席からは、階下のバーテンダーがカクテルを仕上げる様子を眺めることができます。手すり付近には深紅のバラが活けられるなど、無骨なスチームパンクの中にも優雅さが同居。

「House of Merlin」のメニュー

こちらのバー、特筆すべき特徴の一つはラムの品揃え。ヨーロッパでウイスキーと同等の評価を受け始めている「プレミアム・エイジド・ラム」のトレンドをベトナムに持ち込みたいのだそう。世界のラム愛好家が垂涎するボトルを揃えつつ、ベトナム産ラム「Rhum Belami」なども積極的に取り入れ、現地のテロワールも大切にしています。

そしてこちらがメニューブック。歯車や時計のパーツが埋め込まれた重厚なレザー仕様で、魔導書のような作り。

現在提供されているメニューはマーリンの旅の第1章という位置付け。カクテルは3種類あり、冒険譚に基づくストーリーが込められた「シグネチャー」、好みに合わせて素材や度数を指定できる「ビスポーク」(※別途50,000ドンかかります)、そして伝統的なレシピを独自にアレンジした「クラシック・ツイスト」で構成されています。

各メニューには5段階の「Strength Level(アルコール強度)」が歯車アイコンで示されており、あまり飲めない人でも迷いなく選択できる配慮がなされています。いくつかのカクテルはノンアルコールにすることも可能ですが、もっと独自のモクテルなどあると下戸的には嬉しい!

店名に「Eatery」を冠する通り、フードメニューの充実ぶりも特筆すべき点。本格的なナポリ風ピザを軸にベトナムのエッセンスを取り入れたイタリアン・フュージョンが並び、見逃せませんぞ。

実食。五感を揺さぶる体験

今回は私含め5名の大所帯で訪問。色々なメニュー達を試しましたので、詳細に紹介していくわよッ!

カクテル

Silent Sphere299,000ドン。なんかすごいの来た!?と思ったら、陶器の器が天球儀の模型に乗せられての提供となりました。エイジドラムの芳醇なコクに、イチジクの渋みとストロベリーの酸味が重なる1杯。視覚的なインパクトと、落ち着いた味わいのギャップが魅力のカクテルです。

The Stogie339,000ドン。蓋がされた状態で提供され、まずは閉じ込められたアップルシガーのスモークがぶわっと広がる演出。その後、小さな木樽からグラスへ注がれるという、エンタメ感MAXのカクテルです。アイラウイスキーのスモーキーさとサフランの甘みが調和した、男性的な深みのある一杯。

単体ではかなり強いですが、つまみと合わせると止まらなくなるとは同行者の弁。ぜひ、塩気のあるフードメニューと合わせて愉しんでみて。

私がチョイスしたのがこちらの「Ume Fizz269,000ドン。ノンアルコールのオプションは無いものの、度数が低そうだったので注文しました。

梅酒、ココナッツミルク、バブルガムという意外すぎる組み合わせ。甘味と酸味が爽やかに弾け、バイオレットの香りが鼻を抜ける、クリエイティブなフィズ。カシオレしか飲めないような私も美味しくいただけました。

また、グラスは一般的なものよりも薄いものを使用しており、唇に「ぴたっ」と触れたときの感触が大変心地よい。お酒をより繊細に、美味しく飲むための工夫が垣間見えました。

ちなみに写真左が「Earl Grey Martini (Non-alc)269,000ドン。こちらはノンアルコールでの注文です。濃厚なアールグレイの香りときめ細かな泡の質感により、ノンアルコールであることを忘れさせるほどエレガントな仕上がり。

Hendricks Oasium (Bespoke)289,000+50,000ドン。ビスポークで「ジン系、甘すぎない、フルーティー」といった内容で注文。

Hendrick’sジンのボタニカル感を活かしつつ、なんとミニプリンのようなトッピングを添えるという遊び心あふれるスタイル。実際はプリンほど甘くはない、ゼリーのようなものだったようですが、日本人的には懐かしの「プチプリン」を思い出す見た目。

Back to 19th Century299,000ドン。ラプサンスーチョン(燻製茶)のソーダを使用。スコッチの重厚感とキャラメルの甘みが混ざり合い、燻製茶特有の香ばしい余韻が長く続く一杯です。

Mystic Julep279,000ドン。ミントと薬草酒(シャルトリューズ)という、清涼感MAXのカクテル。まずはスプーンに乗った緑のゼリーを口に含み、爽やかな魔法が弾けるような感覚を味わってから飲む一杯です。

Merlin’s Espresso289,000ドン。ベトナム産ロブスタコーヒーの強い苦みと、トンカビーンズの甘い香りが共存。力強く、食後の締めくくりに最適なエスプレッソマティーニ。

フード

訪問したのは18時という夕食時、ということでがっつりお食事もいただきましたよ!

まずはオーナーからのご厚意によりサービスいただいた「本日のピザ」。ベトナム産カニの身に、濃厚な蟹味噌を合わせた逸品です(イクラまでトッピングされている)。アボカドのクリーミーさが塩気を円やかに包み込む、贅沢な味わい。これは4○’s超えましたわ…。

ちなみに説明いただいた際、オーナーはハッキリと日本語で「蟹味噌」と仰っていました。前述の梅酒を使ったカクテルや、日本産ウイスキーも多く扱うところを見ると、日本への造詣はかなり深いものかと。

こちらもピザで、「Scallop with Scallion Oil Pizza275,000ドンです。ベトナムの海鮮レストランの定番「帆立のネギ油焼き」をピザに大胆アレンジ!貝のUMAMIとネギ油の香ばしさがチーズと見事に融合し、ローカルの知恵がイタリアンに昇華されています。

「House or Merlin」のピザは薄くクリスピーなナポリスタイルのサワードウ生地で、何ともテンポよく食べ進められてしまう。というか、てっきりバーのフードメニューなんておまけ程度(冷食ピザでも驚かなかった)だと思っていたのに、このクオリティは一体…!?

生ハム(プロシュート)とスモークサーモンのブルスケッタ2種で、各185,000ドン。滑らかなクリームチーズを土台に、素材の鮮度が引き立つ、カクテルの良き相棒です。

トッピング一つをとっても、丁寧かつ高クオリティで素晴らしい。この程よく厚みのあるスモークサーモン、コクとスモーキーさが口いっぱいに広がり、良いわね…。

Grilled Camembert with Nuts270,000ドン。丸ごと焼いたカマンベールにナッツとはちみつ…という背徳的すぎる組み合わせ。トロトロのチーズにナッツの食感が加わり、ウイスキーやワインを呼びます。

チーズが貴重なベトナムということもあって感動もひとしお。チーズが無い、というわけではないのですが、乳製品が高いこともあり、だいたい普段出会うチーズは「チーズ風味」の域を出ないのですよね。ホンモノのチーズ、尊い…。

Carbonara Pasta195,000ドン。コクを強調した濃厚なスタイルです。パルメザンチーズの風味が支配的で、しっかりとした食事を求める際にも満足度の高い一皿。

同行していたカルボナーラ警察曰く、これはカルボナーラではない(パンチェッタではなくベーコンだから)ものの美味しい&黒胡椒があればより本物に近付くとのこと。何様なんだろうか…

Beef Nachos190,000ドン。スパイスの効いた挽肉とチーズ、ハラペーニョが層を成すボリューム満点のメニューです。グループでシェアすれば、会話も弾むこと間違いなし。

こちらのお店では唯一のサラダメニュー「Burrata Fruit Salad195,000ドン。季節のフルーツに大ぶりのブッラータチーズを乗せ、バルサミコで締めた一皿です。

某ピザ屋(さっき名前出してましたやん)が火付け役となったことで色んなお店が手を出してきたメニューですが、こちらのブッラータはクオリティが高いと思います。濃厚な料理の合間に、果実の酸味とチーズのミルキーさが口内をリセットしてくれますよ。

「House of Merlin」の店舗情報

サイゴン街区のバー「House of Merlin」をご紹介しました。

単なるビジュアル重視のコンセプトバーではないこちらのお店。ミクソロジーへの探求心と、ベトナムという土地の素材をリスペクトした料理の確かな技術、そしてオーナーによるクラフトマンシップへの愛がそこにはありました。

なお、共同オーナーのNguyênさん曰く、グエンティミンカイ (Nguyễn Thị Minh Khai) 通りの路地に、「和風」をコンセプトにしたバーを新しくオープン予定とのこと!

前述の「蟹味噌ピザ」も新しいバーのグランドメニューに加える構想があるそう。日本に対する解像度の高さは端々から伝わってきていたので、そちらのオープンも楽しみです。

とにかく、他のバーでは見られないようなお酒やカクテルを取り揃え、フードメニューにも妥協無くイータリーとしても利用可能な「House of Merlin」。

友人、同僚、恋人と、あるいは一人でカウンターに座り、ニキシー管の淡い光を眺めながら。物語性のあるカクテルに酔いしれつつ、魔法のような夜をこの路地裏で迎えてみてはいかが?

お店の名前 House of Merlin
住   所 178/15B Pasteur, Sài Gòn, Hồ Chí Minh
営 業 時 間 18:00〜25:00
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