オーストラリア・メルボルン発祥の麻辣湯(マーラータン)専門店「Dragon Hot Pot(一麻一辣)」。
新鮮な骨から12時間煮込んだという濃厚なスープを武器に世界展開を進めるチェーン店が、ここベトナム・ホーチミン市にも進出。市内で急速に店舗を増やしています。
過去にも麻辣湯専門店を取り上げてきた当ブログとしては是非紹介したい。というわけで行ってきました。
Vincom Landmark 81店へ

やって来ました、天を穿つベトナム最高層ビル「ランドマーク81」。そこに併設された商業施設「Vincom Landmark 81」の地下1階に「Dragon Hot Pot」の店舗があります。

外観は黒を基調に、燃えるような赤が映えるモダンでスタイリッシュなデザイン。ガラス張りのファサードからは店内の活気が伝わってきて、思わず足を止めてしまった。白く輝く龍のロゴが目印です。
ステップ①具材を選ぼう

入店したらまずは人数を伝え、金色(こんじき)に輝く大きなボウルとトングをを受け取ります。ここに具材を入れていくわけですが、その際、肉類と海鮮については銀色のカゴに入れるように言われます。

目の前に広がるのは、壁一面に設置された巨大な冷蔵棚。ここに、麻辣湯の主役となる無数の具材がずらりと並んでいます。

野菜は白菜やほうれん草といった葉物から、ブロッコリー、オクラ、きのこ類まで実に多彩。これまで市内にあった麻辣湯店とは一線を画す、圧倒的な具材の選択肢です。

麺類もインスタント麺、春雨、中華麺など各種揃っています。

他にも魚のすり身団子やうずらの卵、豆腐、湯葉といった定番どころから、エビ、イカ、アサリ、ホタテなどの海鮮類まで、その種類の豊富さは圧巻。

肉類(牛バラ肉・豚バラ肉・豚肩ロース肉)は別の冷凍ケースに陳列されています。

飲み物やちょっとしたデザートもあるよ。

こんな感じかな…。ついつい詰め込みすぎないように注意。
ステップ②スープを選ぼう

赴くままに具材を選んだら、レジカウンターへ。ここで会計と、味の要となる調理方法・スープ・辛さを選びます。料金システムは、選んだ具材の重さで決まる、よくある量り売り方式。
- スープ麻辣湯(Lẩu Nước): 22,900 VND / 100g
- 炒め麻辣湯(Lẩu Xào): 29,900 VND / 100g
- 海鮮、牛肉、豚肉: 39,900 VND / 100g

壁のメニューには、定番の「オリジナル麻辣湯」から、酸味と辛味が特徴の「四川風酸辣湯」、濃厚な「コラーゲン豚骨スープ」、そしてスープなしで炒める「麻辣炒め」や汁無し麻辣湯こと「マーラーバン(麻辣拌)」まで、様々な選択肢が並んでいます。
また、併せて辛さを指定。とりあえず、レベル1の「Cay nhẹ (Mild)」で様子見しますかね。
また、パクチーやピーナッツといったトッピングがデフォルトで含まれるのですが、これらを省く(トッピングしない)かどうかについても聞かれます。特に好みが無ければ全部トッピングしちゃって良いかと。

お会計はこちら。…結構いい値段するな。まあ、基本的にシェア前提みたいなので、二人で1つの麻辣湯をつつき合うのであればお安く済むと思います。
ステップ③席に着こう

店内も外観同様、黒と赤を基調としたモダンな空間。木製のテーブルとスツールが並び、活気がありながらも落ち着いて食事を楽しめるカンジの雰囲気。

「CREATE YOUR OWN SAUCE」と書かれた調味料コーナー。醤油やゴマだれ、ピーナッツソース、サテソースといったベースのタレから、刻みニンニク、唐辛子、パクチー、ネギなどの薬味、さらにはチリオイル、ゴマ、砂糖、塩コショウまで、20種類近くの調味料がずらり。
これらを自由に組み合わせて、自分だけのオリジナルつけダレを作ることができます。これらもまた、市内の他の麻辣湯店では見られないほどの豊富な選択肢。
ステップ④食そう!

お店のアイコン的存在である、龍の模様が描かれた大きな黄色の器が運ばれてきました。今回注文したのは「LẨU TRỘN MA LA(麻辣拌)」。

器には自分で選んだ豚肉、白菜、春雨、湯葉などが山盛りに。てっぺんにはパクチーと、食感のアクセントとなるピーナッツやクリスピーな揚げ豆?のようなものがトッピングされています。

麻辣湯とはまた異なり、ごまペーストがベースになったまろやかかつ甘辛いタレが特徴です。

全体をよく混ぜてから一口。花椒(ホアジャオ)由来の痺れる感覚と、唐辛子のピリッとした辛さ。これぞ麻辣の醍醐味です。
この手の店の「辛くない」は全く信用していないため、レベル1でも戦々恐々としておりましたが、ほどよい辛さでちょうど良かったです。むしろ、もう少し辛さを足しても良いくらい。多分、レベル2に上げちゃうと辛すぎて食べれないかもしれない。

麻辣の刺激で火照った口は、セットの優しい豚骨スープがまろやかに癒してくれます。

後日、麻辣湯に興味を示した同僚さんと共に、今度はバンコー (Bàn Cờ) 街区(旧3区)にあるCao Thắng店へ。

こちらはネオンが輝く外観や黄金の階段が特徴的で、より中華らしい雰囲気です。

王道の「原味麻辣湯(LẨU MA LA NGUYÊN BẢN)」を、同じく辛さレベル1で注文。あ、赤い…!
が、見た目に反して辛さはマイルド。漢方やスパイスが織りなす奥深い味わいを楽しむ余裕もあります。
…ただまあ、麻辣湯って食べすすめているうちに飽きてくるんですよね…。そのための味変調味料ではあるのだが、如何せん元となる麻辣味が強すぎるっていうね…!
でも、翌日になるとまた食べたくなってくる不思議。あのカラシビ味を思い浮かべるだけで唾液が…。麻辣の中毒性の魔の手からは絶対に逃れられない!