多様すぎるホーチミン市のラーメンシーン。日系からローカル系まで、各店舗工夫を凝らしてしのぎを削ります。日本の地方都市…いや、下手したら東京よりも、日本全国のラーメンが食えるんじゃないか?ってほど。
で、そんな中、また一つ注目すべきお店が加わりました。自家製麺のクオリティが高く評価され、行列が絶えない大阪発の有名店として知られる「桐麺(Ramen Kirimen)」が、2026年5月26日にホーチミン市の日本人街にグランドオープン。本記事では、オープン直後の様子やらメニューやらをご紹介します。
「桐麺」の場所・外観

ということでやって来ました、レタントン (Lê Thánh Tôn) 通り。最近では日本人の数が減ってるだのファンビッチャンに人が移ってるだの色々言われがち(※個人の感想です)ですが、それでもラーメン激戦区と言えばこのエリア。

「桐麺」があるのはこちらのヘム(路地)の中。路地と言っても、ここは「一燈」「千蔵」といった有名ラーメン店や「Pizza 4Ps」などが位置する平和なエリア。たとえ夜でも、フルーツレディ達が突撃してくるような場所ではないのでご安心を。

路地を進むと、富士山が描かれたキャッチーな看板が見えてきました。木目調の引き戸と大きなガラス窓で構成され、モダンな和の風情を感じさせる佇まい。こちらが「桐麺」です。

桐麺は、先述の通り大阪発のチェーンであり、小麦の風味を最大限に引き出した自家製麺に強いこだわりを持つブランドだそう。特に、茹でたての麺に生卵と特製タレを絡めて食べるシンプルなスタイルの「桐玉(きりたま)」は、麺そのものの旨味やコシ、喉越しをダイレクトに味わえる看板メニューとして不動の地位を築いているそうな。
「桐麺」の内装・雰囲気

店内は木目を基調とした明るく清潔感のある空間。2〜4人掛けのテーブル席のほか、カウンター席、ファミレスのようなボックス席もあります。2階もあるようでしたが、あくまで待合スペースとして使われいる模様。

壁面に大きく掲げられた桐麺のこだわり五箇条。北海道産小麦100%の使用や、滑らかな口当たり、啜り心地、コシ、香りといった麺へのプライドが、力強く書き記されています。

スーパー桐麺粉と書かれた小麦粉袋もディスプレイされており、とにかく素材に対する自信が視覚的にも伝わってきますわね。


卓上の調味料と小皿。日系らしい細やかな気配りが光る。あと、お水も無料でいただけます。

というか何がびっくりしたって、特に何も考えず「ちょっと早めの昼食〜」くらいの気持ちでオープン時間の11時前に訪れて入店したら、ぞろぞろと日本人がやって来てソッコーで満席になったこと。日本人ラーメン好き過ぎでは!?まあ、オープン後初の週末だったということもあるだろうけど。
「桐麺」のメニュー




「桐麺」のメニューはこちら。注文は卓上のQRコードで行います。3か国語が併記されており、日本語、英語、ベトナム語の順で目につくようになっていますね。看板メニューの桐玉は、Sサイズ(150g)が198,000ドン、Mサイズ(225g)が218,000ドンで提供されています(Lサイズは今後登場予定のようです)。
ラーメンはスープの系統ごとにバリエーションが分かれています。香り高い鶏油を加えた黄金色のスープが特徴のあっさり塩ラーメン、伝統的な木桶仕込み醤油を使用したあっさり醤油ラーメン、そして鶏スープを魚介スープで割ったこってり鶏白湯ラーメン。


ハバネロをブレンドしたピリ辛仕様のまぜ麺Zなど、ちょっぴり刺激的なメニューも。なお、こってりつけ麺は準備中となっていました。


サイドメニューには、甘く柔らかい煮豚をのせた桐丼や炙った豚肉の豚丼のご飯もののほか、水餃子、炒飯、唐揚げが勢揃い。トッピングやドリンク類、そして桐玉に欠かせないシメ用ご飯も勿論用意されてます。
「桐玉」&「まぜ麺Z」を実食

看板メニュー、「桐玉(Mサイズ)」218,000ドン。キレイに折り畳まれた平打ち麺の中央に、色の濃ゆい鮮やかな卵黄…ふ、ふつくしい…!ビジュアルからがっちりと心を掴まれました。

食べ方はベトナム語と英語で説明アリ。店員さんも日本語で説明してくれます。

てーなわけで、まずは卵を崩さず麺と底の塩ダレだけでいただきます。麺を箸で持ち上げると…分かるでしょうか、全粒粉ならではの小麦の粒。そして、口に含むと広がる豊かな小麦の香り!しっかりとした強靭なコシと、ツルツルとした滑らかな喉越し。麺そのもののポテンシャルの高さが実感できます。
いやはや、こんな極まった一杯がベトナムで食べられるなんて。しかし、果たして日本人以外にどれほど響くのだろうか…と思ったけど、ラーメンフリークは国籍問わず確実にいるわけで、きっとこの凄さもすぐに広まるのでしょう。

中盤からは出汁醤油を数滴たらすことで味が引き締まり、最後まで飽きずに楽しむことができました。

ああ、白飯を投入したい…ただ、流石に腹パンパンマンが過ぎるのでキャンセルだ。追い飯をしたいときはSサイズを選ぶほうが良いかも。

サイドメニューの唐揚げ(74,000ドン)。衣はサクサクと軽く、噛みしめるとジューシーな肉汁。醤油ベースの下味が中までしっかり染み込んでおり、クオリティの高い一品でした。

いや、凡庸な表現しかできないのですが、それほどまでにお手本のような唐揚げと言えます。世の唐揚げはこれをベンチマークとすべき(水準が高すぎる)。

同行者が注文した「まぜ麺Z」230,000ドン。糸唐辛子やネギ、味玉、ほぐしチャーシュー、鶏節など、とにかく贅沢な一杯。

数口もらって(というか量が多くて同行者が残した)食べてみたところ…にんにくと鶏油の風味の奥から、ハバネロ由来の確かな刺激。しかし、ただ辛いだけでなく、肉の凝縮された旨味が極太麺にしっかり絡み、中毒性のある美味しさでした。ああ、この麺を使ったつけ麺が食べたい…取り扱い開始したらまた行かなきゃですね。
「桐麺」の店舗情報

「桐麺」をご紹介しました。有名店のスピリットをそのままに、自家製麺の極まった美味しさを愉しめるお店でした。特に桐玉は、当然ながらこれまでベトナムに無かったジャンルであり、今後さらに人気が集まりそうなお店。
日本人の方が複数名常駐されていることもあり、オープン直後でありながらオペレーションは安定しているように見受けられましたが、時間帯によってはしばらく混雑が続くかも。また、夜は品切れが起こることもあるそうなので、出来ればオープンと同時の入店を推奨します。

