崖っぷちの山小屋カフェで、穏やかな静寂に浸る*Tiệm cà phê Cheo veooo@ダラット

ラムドン省

ベトナム中南部、標高約1,500メートルの山間に広がる高原リゾート地「ダラット (Đà Lạt)」。時間帯や天候によって表情が目まぐるしく移り変わり、とりわけ雨季の時期は深い霧や雲海に包まれることも。

さて、ダラットには起伏に富んだ地形を生かして作られた眺めの良いカフェがたくさんある…というのは以前ご紹介した「Tiệm Cà Phê Túi Mơ To」の記事でも書きました。今回はより若者人気の高そうな、山の斜面にひっそり佇むカフェ「Tiệm cà phê Cheo veooo」をご紹介します。雨季の朝、バイクで強行した結果出会った風景とは…。

「Tiệm cà phê Cheo veooo」の場所・雰囲気

お店が位置するのは、市街地中心部から東に8kmほどのエリア。先述の「Tiệm Cà Phê Túi Mơ To」からそう離れていません。大通りから分岐する小道の中にあるのですが、急な下り坂になっており、自動車は路地の入り口付近に、バイクは坂を下った先にある店舗手前の敷地に駐輪するシステム。周囲は似たようなコンセプトのカフェが多く、最初どこにあるのか分からなかったわよ。

それよりも、朝7時にバイクで出発したのですが突然の雨!霧がかってはいたもののまさか朝から降るとは。引き返すのもなんなので、ビニール袋みたいな使い捨て合羽を被って強行しました。せっかくメイク&ヘアセットしたのにビジュ崩壊不可避。

ということでこちらが「Tiệm cà phê Cheo veooo」。「Tiệm cà phê」は「コーヒーショップ」だから良いとして、「Cheo veooo」とは何だか変わった店名ですが、これはベトナム語の形容詞「Cheo veo(=高いところにぽつんとある様子)」に由来。そこに「o」を重ねて伸ばすことで、若者っぽいちょっとゆるい感じの響きに。

さてさて、木々のトンネルのようなエントランスから足を踏み入れると、石段が下へと続いています。手摺無し&雨で濡れているので足元注意だぞ。脇にはランタン型の照明が置かれており、木々の間を縫って山奥の隠れ家へと降りていくようなアプローチが旅情をかき立てるわね。

メインの建物は古材の板壁で組まれた素朴な山小屋スタイル。柔らかな光を放つペンダントライトやストリングライトが木肌を照らします。カードゲームやボードゲーム、持ち込みスピーカーの使用禁止の案内があり、谷の静けさを楽しむ空間としての配慮が見え好印象。

敷地内には営業部長さん×2。丸くなって眠る姿が高原の朝に流れる時間をいっそう穏やかなものにしています。

客席エリアは谷に向かって大きく開かれています。床・壁・天井まで深い色合いの木材で統一されたフロアは、外に向かって全面ガラス戸&開口部になっており、室内ながら外気とひとつながりになったような心地よい開放感がある。どの席からも視界を遮られることなく外の景色と向き合えます。

敷地内にはもうひとつ独立した客席棟。ヴィンテージの木製チェアや回転スツール、古い飾り棚やペイントが剥げかけた格子窓が配され、コンセプトは古い別荘の居間?

テラス席ではキャンピングチェアが谷を向いて並び、その先にはダイレクトに自然が広がっています。

それにしても、雨の中無理やり訪れたは良いものの、谷全体が濃い朝靄に覆われ、窓の外は一面の白い世界。これはこれで風情があるが、何も見えないな…。

と思いきや、雨が上がり、霧が山肌を滑るように晴れ始めたその瞬間、松林と谷の集落を跨ぐように大きな虹がくっきりと。いつしか雨はやみ、そこには虹がかかるんだよなぁ・・・。変わりやすい山の天候が齎(もたら)した偶然に、店内の誰もが息を呑むのでした。店員さんまで写真撮ってたし。

さらに時間が経つと雲が抜け、大パノラマが現れました。トタン屋根の連なりから斜面を埋め尽くす松林、谷底に広がるビニールハウス、そして遠くの山肌に並ぶ白い住宅街の輪郭まで、ダラットならではの起伏に富んだ地形を見渡すことができます。

「Tiệm cà phê Cheo veooo」のメニュー

ドリンクの価格帯は45,000~70,000ドン、ケーキ類は45,000~60,000ドン。地方都市のカフェの値付けとしては少々お高いかもしれませんが、ホーチミン在住者としては「こんなものでしょ?」となる設定だし、なによりロケーションを考えれば安いくらい。

メニューは、定番のベトナムコーヒーやらラテやらに加え、グアバやメロン、マルベリー、ライチといった果実を取り入れたフルーツティーや、ダラット特産のマルベリーを使ったコールドブリュー、蓮茶マキアートや温かいアップルジンジャーティーなど、地域の名物や涼しい気候を意識したラインナップが揃います。

ケーキメニューはブラウニー、キャロットケーキ、抹茶チーズケーキ、ラズベリーチーズケーキの4種類。メニュー表にはケーキの断面イラストとともに、生地やクリームの種類、トッピングが細かく図解されており、「とりあえず置いている」だけではない、こだわりが垣間見えるものとなっています。

実食

今回は、メニューでおすすめの星印が付いていた抹茶&ストロベリーの組み合わせで攻めてみたわよ。

「Matcha Kem Dâu(抹茶ストロベリークリーム)」70,000ドン。トールグラスに注がれた見た目にも華やかなデザートドリンク。底には果肉感のあるストロベリーソースが沈み、その上にミルクと鮮やかな緑の抹茶が重なり、トップにはストロベリーアイスクリーム。雨の中冷えた身体でこれを注文していくのか…。

ケミカルさを抑えた抹茶の心地よいほろ苦さと、ストロベリーの甘酸っぱさが絶妙に絡む感じ。抹茶ラテにフルーツを組み合わせたドリンク、日本だと珍しいみたいですが海外だとポピュラーだし中々に美味ですわよ。

「Cheesecake Matcha(抹茶チーズケーキ)」55,000ドン。下層は深い緑色をした密度の高いベイクド抹茶チーズケーキ、上層は滑らかな白いバニラクリーム。トップにはフレッシュな小粒イチゴが添えられており何ともKawaii。

フォークを入れるとしっとりとした重み。口に含むとチーズのコクとともに上品な抹茶の香ばしさが広がります。どぎつい甘さは無く、バニラクリームが抹茶を柔らかく&軽やかに包み込んでくれますよ。ただの映えカフェかと思いきや、ドリンクもケーキもちゃんと美味いやんけ…。

「Tiệm cà phê Cheo veooo」の店舗情報

ダラットのカフェ「Tiệm cà phê Cheo veooo」をご紹介しました。絶景を売りにするカフェはダラットに数多くあれども、雰囲気や景色において際立った魅力を持つ一軒。敷地はさほど大きくないものの、大掛かりな観光施設化を避け、静けさや山小屋っぽい素朴さを保つことで店内の落ち着いた空気を生み出しています。ダラットの自然と静けさをエンジョイしたいときに、ぜひ訪れてみて。

お店の名前 Tiệm cà phê Cheo veooo
住   所 Hẻm Dã Chiến, 116 Hùng Vương, Xuân Trường – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 07:30~19:30
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