ベトナム南部。ホーチミン市中心部から車やバス、高速船で約2時間ほどの距離にある港町「ブンタウ (Vũng Tàu)」。
ビーチリゾートとしての印象を持つ方が多いかもしれませんが、街中にも多くの店が立ち並び、散策し甲斐があります。
今回はブンタウ市街地中心部に位置し、格調高いクラシカルな雰囲気と甘美なスウィーツを楽しめるカフェ「Salt Water」を紹介します。
【2025年11月追記】記事前半は移転前、後半は移転後(現在)の店舗の様子を紹介しています。
「Salt Water」の場所・雰囲気
ブンタウ市街地中心部を走るグエンヴァンチョイ (Nguyễn Văn Trỗi) 通りに、「Salt Water」はあります。多くの旅行者が滞在するであろうフロントビーチやバックビーチからは少し離れているため、Grabなどを利用して訪れるのがおすすめ。

重厚さの中にも木の温かみを感じる外観。ドアを開け、足を踏み入れると…

白い壁に美しい飴色の木肌を基調とした店内と、ショーケースに並ぶ沢山のケーキが出迎えてくれます。

ケーキの種類も充実しています。全てホームメイドであり、頻繁に新作を開発している模様。カフェのインスタ投稿を眺めるだけでも心がくすぐられてしまうな…




注文はカウンターで行います。自家製シロップを使用したフルーツティーなど、ドリンクメニューにもこだわりが垣間見えます。
「Salt Water」の内装。格調高くエレガントです

注文を終え、2階席に上がります。

格調高さの中にどこか温かみのある客席。カフェというよりも「ティーサロン」と呼んだ方が似合いそう。(※ティーサロンが何かは良く分からない)
席数はあまり多くないため、タイミングによってはほぼ満席かもしれません。


カラーよりもセピアの方が似合いますね。

Wi-Fiパスワードは大文字で書かれていますが、実際は全て小文字で入力するのが正解なのでお気を付けくだされ。(謎情報)
自家製尽くしのこだわりメニューを実食する

注文した「Mulberry Yogurt Cake(98,000ドン)」と「The Smell of the Sea(59,000ドン)」が運ばれてきました。

「Mulberry Yogurt Cake」は鮮やかな見た目のマルベリークリームを使ったケーキ。甘酸っぱく爽やか。

スポンジがしっとり…を通り越して水っぽく感じたのが残念。クリーム自体はシフォンケーキやスフレパンケーキのようなふわふわ系スポンジと相性が良さそう。

「The Smell of the Sea」はパッションフルーツ・パイナップル・蜂蜜シロップを使用したアイスジャスミンティー。こちらのシロップも自家製とのこと。南国らしいフルーツの組み合わせに「海の香り」…いいセンスしてんねぇ!
ブンタウでカフェ巡りを楽しもう

カフェ「Salt Water」をご紹介しました。ブンタウを訪れた際は、クラシカルで上品な空間の中で、特別なティータイムを楽しんでみて(急なタメ口)。
「Salt Water」は街中のカフェですが、海が見えるビーチ沿いのカフェもおすすめですよ。
【追記】移転後再訪。コンセプトはそのまま!

上述の通り、チュオンヴィンキー (Trương Vĩnh Ký) 通りへと移転しました。以前の場所と比べると、フロントビーチ寄りの立地になりましたね。敷地も広くなり、大箱のカフェへと生まれ変わりました。お店の外観は、白い壁とオレンジ色の瓦屋根が印象的な、どこか懐かしさを感じる佇まい。どことなく地中海の雰囲気も漂います。

飴色のような暗褐色の木目を基調とした、エレガントでクラシカルな内装。移転前からデザインコンセプトを引き継いでいるようです。

カフェの心臓部ともいえるカウンター周りは、特に魅力的。

カウンターの上には自家製シロップを漬けていると思わしき大きなガラス瓶が置かれていたり、店内の至る所に生花やドライフラワーが飾られていたりと、細部にまでオーナーのこだわりと美意識が感じられるもの。

相変わらず見た目美しく魅力的な自家製パティスリー。フルーツがたっぷり乗ったタルトやケーキが宝石のように並びます。お花さんまで乗ってる!

「Mulberry with Soda」49,000ドンと、「New York Cheesecake」79,000ドン。チーズケーキは、フォークを入れるとずっしりと密度を感じる、ねっとり濃厚なタイプ。クリームチーズの豊かなコクと爽やかな酸味のバランスが絶妙です。マルベリーソーダは、自家製シロップの自然な甘酸っぱさが微炭酸の心地よい刺激と相まって、体に染み渡るような爽快感。夏を感じる…!

「Apple Cake」59,000ドンと、「Honey Lemon Tea」49,000ドン。アップルケーキは、シナモン香るしっとり生地をこっくりとしたフロスティングが全体の味をまろやかにまとめ上げています。甘く煮詰められたリンゴが入っており、時折シャキッとした食感を楽しめるのが特徴。

レモンティーは一見びっくりするくらいの暗褐色ですが、これはあの(皆さんご存知)タイティーをベースにしたことによるもの。グラスに顔を近づけると、タイティー独特のバニラやアニスを思わせる芳醇な香りと、レモンのフレッシュで爽快な香りが同時に立ち上ります。タイティーのエキゾチックな魅力を、レモンのキリッとした爽やかさと蜂蜜のまろやかな甘みが引き出した、技アリな一品。

それにしても、明らかに以前よりもこの店を訪れる外国人観光客が増えた気がします。とうとう見つかってしまったか…という複雑な思いで一杯(※後方腕組み民)。



