【タイ】メコン川の急流が生み出す景勝地「ケーン・クット・クー」は景色以外も見どころ沢山@ルーイ

タイ

タイ東北部・ルーイ県にて、近年人気を呼ぶ小さな町「チェンカーン」。直ぐ側を流れる雄大なメコン川は、対岸のラオスとの国境を形成するとともに、印象的な景観を呈しています。

そんなチェンカーンの町の中心からさほど遠くない場所に、湾曲したメコン川の流れによって生み出された景勝地があります。それが「ケーン・クット・クー (Kaeng Khut Khu / แก่งคุดคู้)」。

多くの観光客が滞在するであろうチェンカーン・ウォーキングストリート(チャイコン通り)エリアからは、ホテルで自転車を借りるなどすれば自力でアクセス可能。入場料等はかからない他、お土産を購入したり、景色を見ながらイサーン料理を楽しむこともできます。

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「ケーン・クット・クー」への道のり

そんなわけで、私が滞在しているウォーキングストリート内のホテル「U Chai Khong」から出発します。

ホテルで自転車を借りたのですが…サドル、やけに細くない?

おかげで帰ってくる頃にはお尻がモロモロに崩壊してしまいました(過言)。きっと今夜はケツの肉がぽろっと取れる夢を見るのだろうな…。

ホテルから「ケーン・クット・クー」までは凡そ5キロの距離。流石に歩きはキツいですが、平坦な道ならチャリで30分。行けなくはないな!

幸いにも道中はしっかり整備されており、自転車専用レーンまで存在していました。傍らを車がビュンビュン通過していく中、専用レーンの存在は安心できますね。

これは…寺院の廃墟?けど、作業している人の姿もあるし、放棄された寺院を再建しようとしているのだろうか。何にせよ珍しいものを見ました。

「ケーン・クット・クー」の見どころ

無心でチャリを飛ばし、「ケーン・クット・クー」へと到着しました。

駐車場には乗用車や観光バスの姿が目立ちますが、バイクや自転車で訪れている人も。ナカーマ。もちろん駐輪代はかかりません。

入り口に軒を連ねるのはお土産屋。まあ、ウォーキングストリートの方がお土産の選択肢は豊富なので、わざわざここで買わんでも…という感じですが。飲み物や軽食を売る屋台もあります。

すっかり見慣れた?ルーイ県のマスコット、ピーター・コーン祭りの妖精たちです。

しばらく進むと眼前に広がるメコン川。対岸に見えるのは、ラオス・ビエンチャン郡に属する「サナムカーン」という小さな村です。

川の真ん中にある小島が急流を生み出し、独特の景色を作り出しています。タイの乾季である11月から5月頃であれば、メコン川の水が引いて島がはっきりと見えるほか、川の両岸の景色も楽しめます。このときは12月末でしたが、2月以降ならもっと水が引いているんじゃないかな。

川岸に停泊するモーターボート。ボートに乗って、約1時間をかけて川を巡るツアーもあるそうですよ。

近年、展望台や遊歩道が整備されたようで、散策しやすくなっています。自転車で遊歩道を走ることも可能。

ホテルも併設されているようです。ただ、この辺りに滞在するのはちょっと不便そうかな。

「ケーン・クット・クー」その由来

ラオス方面に矢を向ける、大胆不敵な巨像。背景を知らなければ、これは国際問題ものなのでは…!?と心配になりますが、いやいや、これはラオスに伝わる民話に関するものなのです。

彼は、タ・ジュン・クン・ダン・デーンという名の猟師。その体格と、赤い鼻・大きな鼻の穴が特徴だったとのことです。

ある日、彼はメコン川沿いで獲物の水牛を狩ろうとしていました。クロスボウの矢を射らん、としていたまさにそのとき、ボートに乗った商人が現れ水牛は驚いて逃げてしまったのです。獲物が逃げたことに怒った猟師は、怒りのあまりラオス方向に向けて矢を一発。その後、商人へ復讐せんと、自らの体格を利用し大きな岩で川の流れをせき止めて商人が川を通れないようにすることを試みます。

しかし、川を塞ぐということは、川で魚を獲っている村人たちの生活が立ち行かなくなるということでもありました。村人たちは、元の生活に戻ることを願い、それを聞いた地元の神の一人が、旅の僧に変装して猟師に近づいたのです。

猟師が岩を一つずつ手で運んでいるのを見て、僧は、代わりに竹の棒を使って一度に複数の岩を運ぶように勧めました。しかし、岩を運ぶときに竹の棒が折れて猟師の喉に刺さり、猟師は痛みと苦しみのあまりもがき苦しみます。苦しみのあまり、猟師は川に落ちて死にました。むごい。

そして、彼が膝を抱えて「クット・クー(=曲げる)」の体勢で死んでいたため、彼が水をせき止めるために岩を持ってきた場所の辺りを「ケーン(急流)・クット・クー」と呼ぶようになった…とのことです。

メコン川を眺めながら名物料理を

さて、川岸には、景色を楽しみながら地元の料理を食べられる大型のレストランがあります。ここでお昼ご飯にしよう。

メニューはこちら。読めん。しかも、紙に書いて注文する必要があるという、タイ語学習者でもなければ無理ゲーなシステムです。

Google翻訳と格闘していたら、お店のおばちゃんにスッと英語メニューを差し出されました。外国語メニューあるんかい。

外国人料金ということもなく明朗会計ですが、タイ語メニューからは料理の種類が減らされていますね。

間もなく、注文された料理が提供されました。

Shrimp fried rice」を注文したら「Fried shrimp」が来た。道理で、「米は要るか?」と聞かれたわけだよ…。「クン・トード (กุ้งทอด)」、意味は直球で「揚げエビ」ですね。価格は50バーツ

一人でこの量の揚げ物を食べきるのはちょっとキツいですが、地元で採れた小エビを使った料理もこの辺りも名物。期せずして名物料理にありつけたのだと気持ちを切り替え、美味しくいただきましたよ。

漬物も付いてきたので、箸休めにちょうど良かったです。特に課金はされませんでした。

ソムタム・プー (ส้มตำปู)」、50バーツ。塩漬けのカニが入ったソムタムです。英語メニューには無かったのですが、食べたかったのでこちらを注文。

注文するときに「マイペット(辛くしないで)」と伝えておいたので、甘くて食べやすかったです。それでも少し辛かったので、もし何も言わなかったらどうなっていたことやら。

カフェでほっと一息「Cutie Pie Cafe」

昼食を終え、そろそろ帰ろうかな…と思っていると、今時な感じのカフェを発見。立ち寄ってみることにしました。

お店の名前 Cutie Pie Cafe
住   所 29 10 ต.เชียงคาน Chiang Khan District, Loei
営 業 時 間 10:00〜17:00(土日は18:00まで)

川沿いの通りに位置する「Cutie Pie Cafe」。メニューは英語併記で分かりやすい他、飲み物だけではなくペイストリーも扱います。バスクチーズケーキも良いし、オレンジケーキも気になる。

と思っていたら、どうやらこの日はこれらのパンしか用意が無い模様。がーん、だな…。

Orange Coffee60バーツと、チョコクロワッサン55バーツを注文しました。先ほどのレストランでも思ったけど、バンコクの物価と比較するとホント良心的ですね。

黒とオレンジのコントラストが美しい一方で、味の想像がつかないオレンジコーヒー。実際に飲んでみると、オレンジジュースの酸味とビターなコーヒーが意外にもよく合います。…と言いつつ、私は普通のコーヒーで良いかな(どっちやねん)。

見た目の美しさもあり、タイでは若い世代の間で人気だそう。日本でも提供しているカフェはあるようなので、私が知らないだけで静かなブームだったりするのか…?

「ケーン・クット・クー」の基本情報

施設の名前 Kaeng Khut Khu
住   所 Chiang Khan, Chiang Khan District, Loei
営 業 時 間 06:00~18:00
タイ観光庁公式サイト(英語)

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