ベトナムにおいて、在住者・旅行者の数ともに日本を大きく上回る韓国。ということで、ホーチミン市に住んでいると、本場に引けを取らないクオリティのガチ韓国料理に出会える機会が多くあります。
特に旧7区のフーミーフンエリアは、街を歩けばハングルの看板が並ぶホーチミン市随一のコリアンタウン。韓国人在住者的には、最近はビンホームズセントラルパークやタオディエンの方が人気らしいのですが、フーミーフンに韓国系のお店が固まる傾向に変わりはありません。
今回ご紹介するのは、豚足(チョッパル)料理の専門店。韓国国内でも多くの店舗を展開する人気チェーンであり、一般的な煮込み豚足とは一線を画す、窯焼きという独自のスタイルで注目を集めています。
本記事では、「족발신선생(チョッパル・シンソンセン)」のホーチミン市本店をご紹介します。
「족발신선생(チョッパル・シンソンセン)」の場所

やって来ました、旧7区(現・タンフン (Tân Hưng) 街区)のカオチエウファット (Cao Triều Phát) 通り。当ブログで旧7区を取り上げるのは初めてですね。如何せん、住んでるところから遠いもんで…。

フーミーフンエリアの整然とした街並みは相変わらず美しい。ちなみに、開発を行ったのは地場企業や韓国企業ではなく、台湾企業だそうです。豆知識。

そしてこちらが「족발신선생(チョッパル・シンソンセン)」。先述の通り、韓国国内ではフランチャイズ展開により多くの店舗が存在。その数なんと130店舗以上。

派手な看板は活気ある韓国の夜の風景の中でも存在感がありそう。そして、驚くべきことに24時間営業。Googleマップの営業時間を見たときは何かの間違いかと思ったわよ。


まず目を引くのは、軒先に設置された大きな銀色の円筒形オーブン。火徳(ファドク)と呼ばれるこの窯から立ち上る香ばしい匂いは、通りを歩く人々の足を止めさせるのに十分な威力がある。
「족발신선생(チョッパル・シンソンセン)」の内装

店内はこんな感じ。客席数は少なめで、主にテイクアウトやデリバリーを重視しているのかな?でも、外観からして1フロアだけということは無さそうだし、上階にも客席はあるでしょう。

内装のベースとなっているのは、黒いレンガ調の壁面とコンクリート打ちっぱなしの質感。いわゆるインダストリアルデザインが採用されており、無骨で格好いい印象。

店名は「豚足シン先生」の意であり、ロゴにもいるこちらの男性が「シン先生」なのでしょう。

厨房エリアには、白いタイルで仕上げられた巨大な窯が鎮座。このお店のアイデンティティ。
「족발신선생(チョッパル・シンソンセン)」のメニュー






「족발신선생(チョッパル・シンソンセン)」のメニューはこちら。
メイン料理を一つ注文すると、セットとしてチャンポンスンドゥブが付いてくるだけでなく、さらにゴルゴンゾーラピザか、あるいはビビン麺(ジェンバングッス)のどちらかを選ぶことができるなど、韓国特有のサービス文化が充実。…が、我々が訪問したときはスンドゥブは提供されなかった。なんか勘違いした?
メニューを抜粋しておくと、
- 火徳(ファドク)チョッパル:特製の窯で焼き上げた看板メニュー
- 温(オン)チョッパル:12種類の韓方薬とともに煮込んだ、伝統的なスタイルの豚足
- マヌルチョッパル:にんにくをふんだんに使ったソースをかけたスタミナメニュー
- ネンチェ(冷菜)チョッパル:わさびソースと野菜で和えた、さっぱりとした冷製豚足
- カブリサル・ポッサム:豚の希少部位であるカブリサル(背脂付近の肉)を使用した、非常に柔らかいゆで豚


さらに、日本人にはあまり馴染みのない骨ヘジャングク(解膿スープ)やカムジャタンといった、豚の背骨をじっくり煮込んだスープ料理も充実しています。中にはポンデギタン(蚕のさなぎのスープ)といった、非常にコアなおつまみメニューも。紛うことなきガチ韓国である。
実食

卓上はあっという間に皿でいっぱいに。この光景こそ韓国料理の醍醐味である。

まずはバンチャン(無料のおかず)でがっちりと心を掴みます。いずれもクオリティに妥協は無く、特にキムチ3種類は辛味旨味甘みのバランスが良く、大変日本人好みの味付け。買って帰りたいくらい。

サービスメニューのジェンバングッス(쟁반국수/盆盛りビビン麺)。黒いプレートにこれでもかというほどの生野菜と麺が盛られたサラダ麺的一品。別添えのピーナッツを全体に振りかけ、豪快に混ぜ合わせましょう。これとチョッパルを一緒にいただくのが韓国スタイル。

味付けは結構辛め。野菜のシャキシャキ感、そしてナッツの香ばしいコクが重なり、食欲を加速させます。

主役の火徳通(ファドク・トン)グイチョッパル(화덕통구이족발)。窯でじっくり焼かれたお肉は、皮の部分は驚くほどクリスピーで、噛むたびに香ばしい音が脳髄に響く。

一方、中の肉質はとてもジューシー。煮込みだけでは決して出せない、凝縮された旨みを感じます。添えられたグリル野菜(ししとう、玉ねぎ、トマト)はお肉の脂を中和する役割。重さを感じることなく食べ進められました。というか、ベトナムでししとうって中々見ない気がする。

レタスとエゴマの葉に、チョッパルと生ニンニク、さらにムマルレンイ(切り干し大根のキムチ)をのせて一口。もうー、至福!

カムジャタン(감자탕)の小サイズ。以前、当ブログでも専門店をご紹介したことがありましたね。小サイズとはいえ、目の前の卓上コンロに置かれた鍋には、肉厚な背骨がたっぷり。

スープの最大の特徴は、たっぷりと振りかけられたエゴマの粉。スープに溶け出すことで深みとクリーミーなコクが生まれます。ホロホロと外れる肉をスープと一緒に啜れば、体が芯から温まるのを感じる。あと、見た目ほど辛くないのでご安心を。
「족발신선생(チョッパル・シンソンセン)」の店舗情報
旧7区・フーミーフンエリアの豚足料理専門店「족발신선생(チョッパル・シンソンセン)」をご紹介しました。
韓国まで行かなくても美味しい韓国グルメが沢山食べられるホーチミン市。この街のグルメシーンの多様さをまたもや身をもって実感したのであった。


