【2025年7月時点】ホーチミンメトロ1号線のチケット購入方法&乗車方法を解説します

ベトナム生活情報

2024年12月22日、ホーチミン市初の都市鉄道でありベトナム初の地下鉄「ホーチミンメトロ(ホーチミン地下鉄)」が華々しくオープンしました。

開業後しばらくは無料乗車期間を設けていましたが、2025年1月20日を以て終了。以後、メトロは有料化されチケットの購入が必要になりました。

さて、本ブログのGoogleアナリティクスを見ていると、「ホーチミン メトロ 乗り方」というキーワードで訪れている方が多いようです。

と、いうことで、2025年7月時点での、ホーチミンメトロ1号線のチケット購入方法&乗車方法をまとめてみました。

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改札口の仕組みについて

開業から1ヶ月半が経過したタイミングで、メトロ1号線を訪れました。ベンタイン駅の混雑もようやく落ち着きを見せ始めた頃です。

一方で、車内は相変わらず賑やか。当初はメトロに沸く人々を微笑ましく見ていたのですが、流石にもうええんとちゃうかと思うタイミングも時々あります。

早速ですが、ホーチミンメトロの改札がコチラ。…何やら、外付けの端末がありますね。

まずは改札本体。「IC」の部分に、券売機で購入したチケットをかざして通過する、日本でもお馴染みのタイプの仕組みです。

そして、こちらの外付け端末。これに対応するカードやQRコード(後述)をかざすと、改札と連動して「ガチャン!」と開きます。

引用:VIETNAM.VN

そもそも、当初の予定では、上記の画像のようなFelica内蔵ICカードがチケットとなるハズでした。しかし、券売機周りのシステムの整備が遅れ、上記のチケットを購入・使用できるようになったのは2025年7月に入ってからのこと。

一方、メトロの建設が遅れている間に、非接触決済が普及していったベトナム。よく使用されているQRコード決済やカードのタッチ決済でメトロに乗車できるよう、外付けの端末が整備されたようです。どうやら、地場系IT最大手のFPTがシステムを手掛けているよ模様。

そんな感じで、ホーチミンメトロの乗車方法はややこしい。どのようにチケットを購入して、メトロに乗車するのか。次項から解説していきますよ。

チケット購入方法①:窓口

ひとつめは、窓口で直接チケットを購入すること。現金払いとなります。

上述の通り、本来のチケットはICカードタイプ。それを改札にかざせば通過できる仕組み…のはずなのですが、窓口で発行されているのはレシートみたいな紙のチケット

チケットに印刷されているQRコードを改札口でスキャン(上記画像の③)し、通過します。ただ、読み取りの精度が悪いのか、足止めを食らっている乗客の姿もチラホラ。

なお、改札を出る際は係員がチケットを回収するようです。

チケット購入方法②:メトロ公式アプリ

2つ目は、ホーチミンメトロの公式アプリ。試しに、チケットを購入してみましょう。

メトロのアプリは、アプリストアから「HCMC METRO」と検索すればインストール可能。Android / iOS対応ですが、私はAndroidユーザーなので以下の画面は全てAndroid版のものです(※2025年2月時点)。

アプリのホーム画面。言語は、右上よりベトナム語と英語を切り替え可能です。

Buy Ticket」を押下すると、ログインを求められます。ログインにはGoogleアカウントを使用します。なお、iOSユーザの場合はApple IDも利用可能。というか、ここはベトナム語のままなんかい。

名前(自動入力・変更不可)と、利用規約・プライバシーポリシーを確認し、「Đăng ký(=登録)」を押下。

チケットの購入が可能となりました。相変わらずベトナム語表記のままです。「Nổi bật(「注目!」みたいな感じ?)」エリアにあるのは乗り放題チケットです。

  • Vé 1 ngày(1日乗り放題):40,000ドン
  • Vé 3 ngày(3日乗り放題):90,000ドン
  • Vé tháng(1ヶ月乗り放題):300,000ドン

今回は片道チケットを購入。まずは、乗車する駅の「Xem chi tiết」を選択します。(「Đi từ」=「〜から行く」)

続いて、降車する駅を選択。(「Đến」=「〜まで」)

選択した内容を確認し、「Buy Now」を押下します。チケットは購入日から30日間有効。

続いて支払い。「Payment Method」から支払い方法を選択します。支払いには、在住者にはお馴染み電子マネー「MoMo」に加え、VISA/Mastercard/JCBといった国際カードも使用可能です。

支払い方法を選択したら、「Pay」を押下。MoMoで決済する場合、MoMoのアプリに遷移するため、そちらで支払いを完了させます。

無事、決済が完了。「My Ticket」画面に、購入したチケットが表示されるようになります。

チケットを開くと、このようなQRコードが表示されます。

改札口のバーコード読取部にQRコードをかざすと、改札が開きます。

無事、入れました。下車するときも同様にQRコードをかざします。

さて、今回はヴァンタイン公園駅から乗車してトゥードゥック駅で下車する予定…だったのですが、誤ってトゥードゥック駅乗車・ヴァンタイン駅下車というようなチケットの買い方をしてしまいました。

しかしながら、乗車・下車のタイミング共に問題なく改札を通過できたため、おそらく金額の情報しか見ていないのかな、という感じはあります。

チケット購入方法③:MoMo

ベトナムのバーコード決済最大手「MoMo」。この方法であれば事前のチケット購入は不要です。

やり方は簡単で、MoMoのQRコードを表示させて改札の読み取り口にかざすだけです。

改札を出るときも同様。このタイミングで残高からの引き落としが行われます。

ただし、MoMoをかざして改札を出る際、決済に失敗することもありました。その場合、有人窓口にて現金で支払いすることになります。現金でチケットを購入する場合、電子決済よりも金額が高くなるので損した気分。

チケット購入方法④:カード決済

バーコード決済で改札を通るのと同様、端末に、対応するカード(クレジットカード・デビットカード・プリペイドカード)をタッチすることで決済できます。また、対応するカードを紐付けたGoogle Pay / Apple Pay / Samsung Payも利用可能。

2025年7月現在、Mastercard・VISA・Napas(※ベトナム国内向け決済システム)のロゴがあるカードに対応。そのうちJCBにも対応する…らしい?

ちょうど、NapasのロゴがあるTimo(外国人でも簡単に開設可能なデジタルバンク)のカードを持っていました。これをかざすと…ってエラーになった。

どうやらかざすところを間違えたよう。上記はベトナム人のIDカードを読み取るエリアだったようです。正しい位置にカードをタッチ。

緑の画面が表示されたら、改札を通過しても良い合図。この挙動は、QRコード決済で改札を通過するときも同様です。

チケット購入方法⑤:券売機

2025年7月より、券売機でのチケット購入が可能となりました。長らく利用ができず、すっかり写真スポットと化していた券売機くんですが、ようやくその職務を全うできるときが来た…!

券売機はタッチパネル式。行き先を選択し、お金を払えばICカードタイプのチケットが排出されます。また、画面左下より言語を切り替え可能(ベトナム語・英語)。

支払は現金払いのみであるほか、ベトナムでは現在使用されていないはずのコイン投入口(塞がれています)が備わっているなど、メトロ建設が遅延している間に生じた社会情勢の変化が伺えます。

チケットは、「Single Journey Ticket(片道チケット)」のほか、1日チケット・3日チケット、「Stored Fare Card(SFC / チャージ式ICカード)」の購入が可能。SFCへのトップアップ(チャージ)もこの券売機から出来るようです。

行き先を選ぶと、画面右側に金額が表示されますが…あれ、なんか高くない?これは、運賃に加えて、ICカードのデポジットとして15,000ドンが加わっているため。片道チケットであっても、デポジットの支払いが必要です。

そうして手元にやってきた、ホーチミンメトロの乗車券。ほうほう、これが…。開業から7カ月以上経ってようやく目にすることができたので、ちょっと感動。

こちらのICカードを、改札の「IC」部にタッチ。

…爆速で改札が開きました。上述してきた外付け端末だと、改札が開くまでにラグがあったのですが、これはかなり快適。

なお、乗り越し(有効区間を越えた駅で下車)した際は、こちらの「Fare Adjustment Machine」で精算を行うことになります。

改札を出る際も、「IC」部にカードをタッチします。…アレッ、チケットって回収されないの!?

改札を出たあとは、券売機でチケットを返却する必要があります。「Card Return」を押下して…。

こちらに使用済みのチケットを挿入。

はい、デポジットの15,000ドンが返却されました。

…みなまで言うなという感じですが、片道チケットの場合、乗車するたびにカードを返却しないといけないのは面倒すぎますね。なぜ、改札入場時にタッチ→出場時に回収、という仕組みにしなかったのだろうか。何を思ってこんな要件にしたのか問い詰めたい。

まとめ

2025年7月時点での、ホーチミンメトロ1号線のチケット購入方法&乗車方法についてご紹介しました。

まとめると、チケットの購入方法は5種類あり、その方法によって改札の通過方法が異なる、ということですね。いやはや、ややこしい。

メトロ公式アプリや「MoMo」決済による乗車は在住者向けなので、旅行者がとれる乗車手段は、窓口でのチケット購入・MastercardまたはVISAでの決済・券売機でのチケット購入のいずれかになると思います。

個人的には、片道乗車の場合はMastercardまたはVISAでの決済が楽。乗り放題チケットが欲しい場合は、メトロアプリか券売機での購入になりますね。チャージ式ICカードは…メトロ乗車でしか使い所が無いのが微妙。せめて、メトロ外でも利用できる場所があれば良いのだろうけど。

さてさて、「とりあえず運用開始して、走りながら何とかしていけばいいっしょ〜」という空気が漂うホーチミンメトロですが、言い換えれば日に日に便利になっていっている…ハズ!今後も何かあれば追記・記事執筆していきます。