【ゲイ旅】ベトナム・ホーチミンのゲイシーンについて語りたい

ゲイ・LGBT

何かと目にする機会の多い性的マイノリティ (LGBTQ+) 関連の話題。ここベトナムにおいては、広く受け容れられているとは言い難いものの、一定の形で寛大な姿勢は示されているように思えます。

例として、国内メディアが同性カップルに関するニュースを美談のような文脈で取り上げることが度々あります。中国ほど厳しくは無いようですが、報道にはベトナム当局による検閲が行われており、このようなニュースも検閲を通過したということになります。

また、2012年から首都ハノイでレインボーパレードが開催されているのですが、通常ハノイは政府のお膝元であるため保守色が強く、何より本来ベトナムでは「集会」が禁じられているはず。

とりわけ私の暮らすホーチミン市は、北部よりもさらにオープンな傾向にある、とベトナム人の友人が話していました。商業都市ならではのプログレッシブな価値観と、常夏の気候が人々にもたらすおおらかさがそうさせるのかもしれません。

確かに、手を繋いで歩いたりバイクにニケツしていちゃつくいかにもなゲイカップルを見たことは一度や二度では無いし、「あの女の子たち仲良しだよね」と人に話を振ったところ、あっけらかんと「ああ、あの二人付き合ってますよ」と返されたこともあります。

ゲイコミュニティに関して言うと、東京の新宿二丁目や台湾・台北の西門、タイ・バンコクのシーロムのようなゲイタウンは無いものの、市内のあちこちにコミュニティのための施設が点在します。

本記事ではベトナム・ホーチミンのゲイカルチャーについて、ベトナム移住したゲイの視点(偏見とも言う)で紹介したいと思います。「ゲイ旅」検討の一助となれば幸いです。

ゲイの出会い事情と主流アプリ

日本と同様、ゲイ同士の出会いはSNSが主流です。

ベトナムで利用者が多いのは「Grindr」や「HeeSay(元・Blued)」のようですが、一方でプロフィール写真の無い所謂「顔無し」やなりすましも多く、真面目な出会いを求める人には向かないというデメリットも。

そこで登場するのが、ベトナムでも男女問わず人気のマッチングアプリ「Tinder」。

Tinderは同性同士でのマッチングも可能。「マッチングしないと会話が始められない」というのはやはり安心感があります。名前の横にバッジが付いているユーザであれば本人確認済のため、なりすましのリスクが減ってなおのこと安心。

また、最近は若者を中心に「Bumble」が人気。「Bumble」はTinderと同様のシステムをもつマッチングアプリで、こちらも同性でのマッチングが可能です。

ちなみに日本で主流の「9monsters」は殆ど利用者がいません。ただ、全く誰も表示されない、ということは無いので、もしかしたら日本贔屓のベトナム人と出会えるかもしれない。

また、Facebookのコミュニティ上や「Facebook Date(※日本はサービス対象外)」で出会うこともあるようです。

ホーチミンのゲイバー。ミックスバーが多い

夜遊び(ナイトライフ)と言えばゲイバー…ですが、ホーチミンのゲイバーはあまり数が多くないようです。

ゲイバーというよりは、LGBTQ+フレンドリーの「ミックスバー(多種多様なセクシャリティの人が集まるバー)」といった趣のバーが目立ちます。賑やかなクラブとなると、1区・Hồ Tùng Mậu通りにある「ChinChin Bar」が該当する模様。また、最近はプールを備える豪華なミックスバー「AZURE」も3区に開業しました。

私は唯一、バックパッカー街のミックスバーである「Thi Bar」に行ったことがあります。週末は生演奏ライブが行われるなど、ギラギラしすぎない健全な雰囲気で良かったです。

ちなみに、ベトナムにゴーゴーバー(ボーイズバー)はありません。そもそも、男性が酒の場で「接待」をするような業態がベトナムに無い、と言った方が正しいかもしれない。「筋骨隆々のパフォーマーをイベントに派遣する」といったサービスはあるようですが。

盛り上がりを見せるホーチミンのサウナ

コミュニティの社交場であり、旅行者にとっては地元ゲイと交流するチャンスでもあるメンズ専用サウナ。近年、サウナの開店が相次いでおり、ゲイシーンが盛り上がりを見せています。

サウナについて、大抵は高温サウナ、スチームサウナの2種類ですが、場所によっては岩塩サウナもあります。施設によってはマッサージチェアが置かれていたり、無料の軽食(果物やビールなど)が出ることもあります。

入場料は、安いところであれば10万ドン程度からとお手頃。土日の17時以降が最も混み合うため、多くのゲイと交流したい人は週末の夕方が狙い目。

他国では利用客の年齢や体型に傾向が見られることがしばしばありますが、ベトナムのサウナは特にそのような傾向は無く、どこも「オールジャンル」と言ったところ。

どのサウナも個性的ですが、中でも「NADAM SPA(ADAM SPA)」は別格。

入場料は約30万ドン(※2026年2月に料金改定)と他の倍近くですが、豪邸を1軒まるまるサウナにしてしまったようなアジアンリゾートテイスト溢れるサウナであり、アクセスが少し悪いながらも多くのゲイを惹きつけています。「ONSEN SPA」など、設備が充実していることも特徴。

ホーチミンのマッサージ事情

マッサージについては、受付スタッフが持つタブレットで写真を見てマッサージ師を指名するタイプが主流。なお、サウナもマッサージも店名に「○○Spa」と付くものが多いため、混同しないよう注意。

これは料金表の一例ですが、各コースにマッサージ師へのミニマムチップが設定されていることが特徴。50万~70万ドン程度を基準にチップとして渡せば、施術してくれた担当者も嫌な顔はしないはず。

チップは直接渡すのではなく、マッサージ終了後、紙に金額を記載し、コース代と合わせて受付で会計する流れが主流なようです。(一部、コース料金にチップ込みの店もあり)

なお、過去にはマッサージ店がガサ入れされたり(参考①)、同性同士の売春を法規制する動きがある(参考②)ようなので、今後はゲイ産業に何かしらの影響が出るかもしれません。当局が「風紀の乱れ」に神経を尖らせている可能性がある他、男性間でのHIV感染を抑制したい狙いもあると思われます。

お洒落なメンズ下着を買える場所

ゲイショップはあまりありませんが、お洒落なメンズ下着を買うことができる場所はホーチミンにいくつかあります。

ブランド下着に関しては、各ショッピングモールに入居しているカルバン・クライン等で買えます。正直、日本で買った方が安い気もしますが、セール時を狙えばお得に購入できるかもしれません。

その他、市内にメンズ下着を売る店がいくつかあります。中国から輸入したものの他、有名ブランドの下着(真贋は不明)が10万ドン程度という破格で売られていることも。5区に店舗のある「The Ken Store」ではゲイグッズも購入できます。

まとめ:ホーチミンのゲイシーンを楽しもう

ベトナム・ホーチミンのゲイカルチャーについて、(私の偏見の下)紹介をしました。

タイ・バンコクのような「ゲイの楽園」というわけではないですが、それでも着実に盛り上がりを見せるホーチミンのゲイシーン。バンコクほど外国人が多くないため、地元のベトナム人と確実に交流できる、というメリットもあります。

ベトナム人はフレンドリーで、こちらが外国人と分かっても臆せず笑顔で接してくれるはずです。開放的な常夏の気候の中、地元ゲイとの合流を通じて是非思い出を作ってみてください。

ホーチミンのゲイシーンについてもっと知りたい場合は、「ゲイ旅」の口コミも参考になります。