標高およそ1,500メートルの山間に広がる「ダラット (Đà Lạt)」は、年間を通じて冷涼な気候に恵まれたベトナム屈指の高原都市。独特の気候と起伏に富んだ地形は街のカフェカルチャーにも反映されています。
また、朝夕には厚手の上着が欲しくなるくらい冷え込むこの地、常夏の南部ではあまり見られない温かいドリンクが親しまれている点も特徴。
本記事では、ダラット3泊4日旅行の中で訪れた7軒のカフェをご紹介します。
Tiệm Cà Phê Trứng Cô Ba – Đà Lạt

市街地の北西方面に位置するカフェ「Tiệm Cà Phê Trứng Cô Ba – Đà Lạt」。その名の通り「Cà Phê Trứng」―エッグコーヒーをフィーチャーしたお店です。


店内は奥に伸びており見た目よりも広々。オレンジの照明と木目調の床で統一され、壁面の一部には赤レンガやウッドパネルがあしらわれるなど温かみがあります。ゆったりした席間隔で、読書やPC作業にも適した環境。

「Cacao trứng nóng(ホットエッグカカオ)」65,000ドン。湯を張った黒い陶器ボウルにグラスが浸されて運ばれてきました。気温でクリームやココアが冷めないように配慮されたスタイルということでしょう。
上層のエッグクリームは濃密でとろ〜りとしたテクスチャーで、まるでカスタードのような舌触り。卵の生臭さも無く、まろやかなコクが際立ちます。ビターなホットカカオと混ざり合うことで、チョコレートデザートのような風味へと変化。添えられたミニクロワッサンにクリームをディップして楽しんでも良いわよ。
Tiệm Cà Phê Túi Mơ To

市街地中心部から東へ約8kmに位置する丘陵地の大型ガーデンカフェ「Tiệm Cà Phê Túi Mơ To」。ベトナム人の皆さん的には「ダラット旅行でここに行かないのはモグリ!」…ってくらいの有名カフェです。


手入れの行き届いた花壇や水路が巡る広大な敷地には、アンティークシャンデリアが下がる納屋風の大広間や山小屋風の客席、自然光が注ぐ温室風のサンルームなど、趣の異なる木造棟が点在。

テラス席からは、斜面に沿って広がる広大なビニールハウス群と山並みの大パノラマを一望できます。

ここでは、「Trà Gừng Mật ong(生姜蜂蜜茶)」65,000ドンと、「Cheesecake chanh dây(パッションフルーツチーズケーキ)」60,000ドンを注文。生姜スライスがたっぷり入ったホットティーは、肌寒いダラットの朝にぴったり。

Notice.coffee

中心部の細い路地を入った先にあるイマドキなカフェ「Notice.coffee」。2026年にオープンしたばかりの新星カフェですよ。

突然大雨に降られ駆け込んだのですが、店内は落ち着いた静けさに包まれていました。白とウッドを基調にしたミニマルなインテリアで、小ぢんまりとしながらも窮屈ではない空間設計。

地元アーティストやブランドとのコラボレーション物販にも注目。気に入ったものがあれば自分へのお土産としてお迎えしてみるのもよいかも。

「Cold brew bưởi(グレープフルーツコールドブリュー)」49,000ドンを注文。低温抽出された澄んだコールドブリューに、フレッシュなグレープフルーツ(というかポメロ)の果汁を合わせた爽快な一杯です。香ばしさと柔らかな苦味に、柑橘の酸味が重なりキレの良い喉越し。こんなこだわりが感じられる一杯が49K…やはり地方の物価は安い。
Tiệm cà phê Cheo veooo

「Tiệm Cà Phê Túi Mơ To」と同じく、市街地から東に8kmほどのエリア。崖沿いに位置する山小屋風カフェ「Tiệm cà phê Cheo veooo」です。朝から雨が降っていたので一面霧に包まれておる…。


緑の生い茂るトンネルを抜けて石段を降りると、古材の板壁で組まれた素朴な小屋が。先述の「Tiệm Cà Phê Túi Mơ To」と比べると小ぢんまりしてますが、その分静寂が保たれているイメージ。


谷に向かって開けた客席からは、朝靄から雨上がりの虹、そして青空へと表情を変える松林と集落のパノラマと向き合うことができました。

「Matcha kem dâu(抹茶ストロベリークリーム)」70,000ドンと、「Cheesecake matcha(抹茶チーズケーキ)」55,000ドンを注文。景観だけでなくドリンクやスイーツの完成度の高さに注目です。
LA MAPPA Café & Bistro

バオダイ第3宮殿のすぐそばにあるガーデンビストロ「LA MAPPA Café & Bistro」。

石畳の坂道に面した敷地にはフォレストグリーンの建物が佇み、周囲には四季折々の花壇や緑のアーチが整えられています。モザイクタイルのテーブルや編み込みラタンチェアが並び、まるでヨーロッパかどこかの別荘の庭園みたいな優雅さ。

「Trà dâu tằm(マルベリーティー)」60,000ドンと、「Sandwich, 1 trứng ốp la, thịt hun khói, kèm salad(サンドイッチ、目玉焼き1個、ベーコン、サラダ添え)」79,000ドン。
マルベリーティーは、ダラット特産のマルベリー(桑の実)の甘酸っぱさと華やかな香りがたまらない。サンドイッチプレートは朝食やブランチにぴったりの内容です。


その他、パスタやステーキなどの食事メニューも揃います。調理自体は別の場所で行っているようなので、既製品を出すだけ…とかではないハズ。
Quán Đương

ホテル近くにあったので訪れたカフェ。木造の建屋と豊かな緑に囲まれた敷地は素朴で飾らない佇まいが特徴。


本当はPC作業目的で訪れたのだけど、電源コンセントの場所やテーブルの高さ・広さという機能面から、作業用途には向いていなかった…。あとついでにWi-Fi情報も明示されていません。静かな環境の中で、デジタルデトックスしてのんびり過ごすための場所ですね。

雨が降っていたので、体を温めるために「Trà gừng sả mật ong(生姜レモングラス蜂蜜茶)」50,000ドンを注文。温かいカップからはレモングラスの香りがふわり。口に含むと生姜のシャープできりりとした辛みが広がります。純粋に、静かな山の環境に浸りたい人向けのカフェでした。
余談ですが、ベトナム語で注文したのに店員さんから中国語で返された…。中華圏の人間だと思われた&店員さんが中華系(もしくは偶々中国語が話せた)のコンボだったのか?
indigo coffee

最終日、空港へ向かう前に朝カフェすることに。市街地中心部にある北欧テイストのカフェ「indigo coffee」を訪れましたよ。2025年にオープンした比較的新しいカフェかつ、他都市だとダナンに複数店舗を持つようです。

鮮やかなブルーの三角屋根とウッドデッキが目を引く。庭の緑とのコントラストが何とも爽やかな印象です。


店内は大きなピクチャーウィンドウから朝の光が差し込み明るい空間。インディゴブルーのアートパネルがアクセントになっており、何とも落ち着く雰囲気です。チェック柄のブランケットも差し色的な感じで空間に温かみを添えています。

「Trà Mật Gừng(生姜蜂蜜茶)」45,000ドンと、「Choco Banana Cake」55,000ドンを注文。ドリンクは「indigo」の店名通り、深い藍色の陶器マグで提供されました。ドライオレンジが浮かぶその底には自家製の生姜ジャムが沈んでおり、滋味深い辛みが喉を通ります。
チョコバナナケーキは芳醇な甘みとチョコのほろ苦さが凝縮された密度の高いパウンドケーキ。甘すぎず重すぎずで、どんなドリンクとも相性が良さそう。

ちなみにこちら、カフェとしては珍しく、セルフオーダーのキオスクを完備!…まあ、暇を持て余した店員さんが付きっ切りで操作の仕方を教えてくれたのだけど。

