一人でも怖くない!ヴィンカン (Vĩnh Khánh) 通りで貝を喰らう@4区

ベトナム料理

昨年10月から今年の7月まで、ホーチミン市4区に住んでいました。

4区と言えば、1区中心の金融街と、川を隔てて隣接する区であり、高級コンドミニアムの建設が進む一方で区内には昔ながらの素朴な街並みが残り、下町ならではのエネルギッシュさに溢れています。

ともすれば「治安が悪い」とかネガティブな文脈で語られがちな区ですが、実際は全然怖くないよ~、ということで、観光客も多く集まる美食通りを紹介します。

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シーフード・ストリートことVĩnh Khánh通り

派手なネオンのゲートが目印の「ヴィンカン (Vĩnh Khánh) 通り」にやって来ました。

多くの海鮮レストランが並ぶこの通りは「シーフード・ストリート」とも呼ばれ、夜になると、どのお店も人々で賑わいます。

よく通っていた、露天スタイルの海鮮レストラン(貝屋)。

お店の名前 Quán Ốc Thảo
住   所 383 Vĩnh Khánh, Phường 8, Quận 4, Thành phố Hồ Chí Minh

当初、一人だと入りづらいかなーって思ったんですけど、もの欲しげな顔で店内を見つめていたら、店員さんが「ここ空いてるよ!」みたいな感じで手招きして入れてくれました(照)。以来、4区から引っ越すまで、何度も通ったものです。

こちらのお店は外国語メニューがありますし、注文時は紙に書いて手渡しするので、ベトナム語が分からなくても大丈夫。

はい、モッ・ハイ・バー・ヨーっと(脳内乾杯)

マテ貝と空心菜の炒め物(Ốc Móng Tay Xào Rau Muống)です。にんにくが効いていて、酒(このときはコーラだけど)が進みます。

火は通りすぎておらず、ほどよくシャキシャキした歯応えが残っていて絶妙なんだまあ。
空心菜は栄養豊富な食材ですが、中でも脂溶性のβカロテンが多く含まれるので炒め物にすることで吸収率もアップするのです。たくさん食べましょう

タコのサテ焼き(Bạch Tuộc Nướng Sa Tế)。弾力がありつつ柔らかい、新鮮なタコです!

「サテ」は唐辛子、にんにく、レモングラス、干しエビなどで作られる、いわばベトナム版の「食べるラー油」です。旨辛!

牡蠣の葱油焼き(Hàu Nướng Mỡ Hành)とチーズ焼き(Phô Mai)。こちらのお店では1個単位での注文となります。

…とりあえず、この店で牡蠣に当たったことはないです。(※個人差があります)

他にも焼き海老(Tôm Nướng)アサリのレモングラス蒸し(Nghêu Hấp Sả)など、美味しい物いろいろ。

ベトナム式プリンの名店

以前、この通りにSushikoという日本食レストランがありました。

日本食なんだけどベトナムの露店スタイルという、趣ある店構え…だったのですが、最近Google Mapsを見たらPermanently closedになっていたので閉店したみたいですね。。

さてさて、酒を飲んだら甘いものが食べたくなる、あると思います。

こちらは、ベトナムのカスタードプリン・バインフラン (Bánh Flan) の専門店。
地元の人々が、ひっきりなしに訪れる名店です。

お店の名前 Bánh Flan Ngọc Nga
住   所 63 Đường Số 20, Phường 5, Quận 4, Thành phố Hồ Chí Minh
営 業 時 間 14:30~22:30

混雑してましたが、なんとか席にありつくことができました。

一人で突撃するのを躊躇うくらいの混み具合でしたが、海外では図太さも必要ですな…

注文は紙に書いて渡します。

「ここからここまで」の昭和スタイル(松方弘樹流らしい)で注文しました。

手前の皿から時計回りに、普通のバインフランとタピオカ乗せバインフラン・ブルーベリーパンナコッタ・パッションフルーツパンナコッタ・抹茶バインフランとチーズバインフラン・キウイパンナコッタ。

お店のおばちゃんが「一人で食べるの?」的な苦笑を浮かべていた気もしますが、多分気のせい。一個一個のポーションが小さいので、アリ人間的には余裕で完食。値段も一個あたり10,000ドン~15,000ドンと格安です。

後日、再訪。

みんなでシェアしても楽しいね。

近年、日本では固めの「昔ながらのプリン」が復権していると思うのですが、そういうのが好きならきっと気に入るかと。

上にかかってるコーヒークリームが美味しく、これだけでも飲み干せそうなカンジ。

パンナコッタには、練乳みたいな(でもすこししょっぱい)ソースがかかってて、それが美味。

…そういえばこの近辺の路地に、(なぜか)日本人オーナーの店がいくつかあるのですよね…(こことかこことか)
案外、4区に第三の日本人街が誕生したりしてね。。

下町からしか得られない栄養がある

以下、仲良しのTさん(在住歴10年超の大先輩)から聞いた話。

「遠くない昔、ヴィンカン通りで鍋食べてたら、角材持った男が5人くらい店の中に押し入ってきたんだよね」
「えっ」
「私服警官だったみたいで、店内に潜んでた泥棒を取り押さえに来たみたいなんだけど、到底警官には見えなかったからびっくりしたよね」
「それ、本当に警官?ギャング同士の抗争とかでは無く?」
「店内は鍋とかひっくり返ってぐちゃぐちゃになってさあ。他の客は逃げるどさくさに紛れて会計せずに帰っちゃって」
「食い逃げじゃないですかーヤダー」
「自分らの鍋もだめになっちゃったんだけど、店のおばちゃんに『新しいやつ用意するから!』って言われたから残ったのに、会計の時に鍋2つ分しっかり請求されたよ」
「しっかりしてますね」
「その店、後日行ったときは店のおばちゃんが夫婦喧嘩でもしたのか包丁持ち歩いてたよ。そのときはタクシーの運転手や警備のおじさんが必死になだめてたなあ。ベトナム人って割と人の喧嘩を止めようとするよね」
「…お、おう」

下町は面白いね!

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