日本の味をもっと自由に…ロイヤル3号店「炭火いねや」は財布に優しく心に満足@タインミータイ街区

日本料理

日本のファミレスの代表格、ロイホこと「ロイヤルホスト」。

そのロイホの運営会社であるロイヤルホールディングスと、総合商社である双日がタッグを組み、ベトナムで飲食事業を展開しています。

2025年4月、ベトナム1号店である洋食店「ザ・ロイヤル (THE ROYAL)」をオープンしたことを皮切りに、ホーチミン市内の日本人街を中心に居酒屋業態や焼肉業態などの出店攻勢を続けています。

なんと言ってもあのロイホですから、料理・サービスの質が素晴らしいことは疑いようが無いのですが…懐事情的に普段使いするにはお高いわ?と思ってしまうこともまた事実(貧乏現採なんで…)。

そんなあなたにこちらのお店。本記事ではロイホ系列のベトナム3号店である、串焼き特化の居酒屋「炭火いねや」をご紹介します。

Sponsored Link

「炭火いねや」の場所・雰囲気

やって来ました、ホーチミン市第二の日本人街・ファンビッチャン (Phạm Viết Chánh) 通り。立て続けの日系レストラン出店に、ハノイ発日系スーパーのオープンなど、急激に街並みが変化しており、全くもってトレンドについて行けておりません…悲しい。

コンクリート造りの建物が多い通りの中で、温かい光を放っているのが「炭火いねや」。博多・熊本・鹿児島に展開する和風居酒屋「いねや」の名前を冠します。2025年8月にオープンしたお店なのですが、ようやっと初訪問。

木をふんだんに使ったファサードは、日本の割烹のような上品さがありつつも、決して敷居は高くありません。店頭には写真付きのメニューボードが置かれており、そこには「YAKITORI 20K」の文字が。えっ、日系、それも大手チェーンが噛んでいるお店でこの価格とな。

ちなみにこちら、かつて当ブログで紹介した「OSTERIA」の跡地です…R.I.P. 。

店内は、オープンキッチンに向かい合うようカウンター席が配置。頭上には真っ赤なガラス製のランプシェードが吊るされており、モダンな赤提灯のようでお洒落。

今回は1階奥のテーブル席に通されました。2階席もあるようです。

席の間には背の高い木のパーティションが設置されており、半個室のようなプライベート感が確保。照明もテーブルの上だけをスポットライトのように照らす演出で、周りを気にせず会話に集中できる感じが良いですね。

店員さんは当然のように日本語をお話しになり、マネージャーと思われる日本人の方も常駐。入店後に10分くらい友人を待っていたのですが、何も言わずともお冷を出していただいたり、注文時にはさり気なくドリンクの注文内容だけを先にキッチンに伝えるファインプレーなどなど、洗練されたサービス…!これが日系…。

「炭火いねや」のメニュー

炭火いねや」のメニューはこちら。いずれの系列店においても、その店舗に応じた独自のメニューを提供しています。

メニューはシンプルで、基本的に以下の3プライスで構成されています。メニューによって傾斜をつけない潔さ。ピクルスや冷奴といったスピードメニューと、肉系の一品料理が同価格とは…。

  • 串焼き:全品20,000ドン。鶏、豚、野菜巻きなど、どれを頼んでもこの価格
  • ドリンク:全品50,000ドン。生ビール(サッポロ)、ハイボール、レモンサワー、黒霧島などの焼酎までこの価格という驚愕。ソフドリを注文するのが勿体なく思えるレベル…!
  • 一品料理:ほとんどが100,000ドン。ポテトサラダや唐揚げなどの定番おつまみは、ほぼこの価格で統一

あとは、季節メニューも。鍋、安いな〜、何人前かは書かれてないけど…(たぶん一人前?)。あと、土日はランチ営業もやっているようです。

実食

席に着くとまず運ばれてくるのが、お通しのキャベツ。ちなみにお通し代は20,000ドン / 人です。博多の焼き鳥屋では定番と思われるスタイルですが、こちらはおかわり自由

パリッとした歯ざわりが心地よい新鮮なキャベツに、さっぱりとした塩ダレがかかっており、これだけでお酒が進みそう。

ちなみに酒はカシスオレンジ50,000ドン)。そもそもカシオレ自体、どこの居酒屋にもあるわけではなく、たとえメニューにあったとしても価格は大体80,000ドン〜とかです。50,000ドンというのがいかに破格か、おわかりいただけるだろうか…おかわりいただけるだろうか(※1杯しか飲んでません)。

炭火串焼き(ALL20,000ドン)。ささみ(柚子)、もも、ネギマ、つくね(チーズ入り)、ピーマンの肉詰め、エノキ巻きを注文。

全体的には価格相応である印象。それでも日系レストランにおいて全品を1本20,000ドンに抑えた上で「普通に美味しい」串焼きを実現していることがスゴイと思います。

ちなみに串焼きと同時に柚子胡椒とネギダレが提供されました。串焼き以外の食事とも合わせれば無限の可能性。

 「和風ポテトサラダ100,000ドン)」。どの辺りが和風…?と思いつつも、マヨネーズと黒胡椒が効いたその味わいはまさに日本人好みなのだった。具材豊富で食感が楽しい。刻んだゆで卵も入っており、コクがあります。

唐揚げ100,000ドン)」。揚げたての黄金色!衣は薄めでカリッと、肉質はジューシーというよりはあっさり。ベトナムの美味しい鶏肉を、完璧な和風の味付けで楽しめる一品です。

甘口の出汁巻き玉子100,000ドン)」。添えられている薬味は、大根おろし・味噌に加えて明太子まで。博多発の「いねや」らしい、心憎い演出である。

甘口とある通り、お出汁の中にガッツリ甘みを感じる、西日本出身者的には懐かしさで泣けてくるお味です。

お会計は、2人で税込605,800ドン。さほど飲み食いしていないとは言え、日系居酒屋で一通りの食事を楽しんだにしては破格。その一方で、内装やサービスは行き届いておられ、決して安っぽいお店などではありません。ステキ!

「炭火いねや」の店舗情報

炭火いねや」をご紹介しました。

ロイヤルホールディングスと双日の合同会社であるロイヤル・ソウジツ・ベトナムは、3号店である「炭火いねや」以降も、怒涛の勢いで新規出店を計画しているようです。

4号店「焼肉いねや」(ファンビッチャン)が2025年11月12日にオープン済み。「炭火いねや」の向かいに位置する5号店「ROLLいねや」(ファンビッチャン)は2025年12月6日オープン予定で、「ロール寿司」を提供する手軽な新業態。6号店「ROLL&TEPPAN INEYA」(タオディエン)は2025年12月15日オープン予定で、こちらは鉄板焼きを融合させたスタイル。

ということで、2025年にベトナム進出を果たしたばかりでありながら、年内に一気に店舗が増えるとのこと。「いねや」ブランドがホーチミン市の日本食シーンをどう盛り上げてくれるのか、今後の展開からも目が離せませんね。とりあえず、1号店の「THE ROYAL」にも行かなきゃな…。

お店の名前 炭火いねや (Sumibi Ineya)
住   所 63 Phạm Viết Chánh, Thạnh Mỹ Tây, Hồ Chí Minh
営 業 時 間 17:00 〜 24:00(土日は11時オープン)
Facebook Instagram

インスタやってます