ホーチミン市1区と3区を結び、全長3.8kmにも及ぶグエンティミンカイ (Nguyễn Thị Minh Khai) 通り。「NTMK」と略されることもあります。
サイゴン中心部の主要な多くの通りと繋がっており、またビンタイン区方面と5区・10区方面を結ぶ通りでもあることからその混雑ぶりは凄まじく、数多のバイクがけたたましくクラクションを鳴らす様子が見られます。
そんなNTMK通りも、ひとたび路地に入れば静寂が広がります。そして、そんな路地裏にこそ意外な隠れ家スポットが存在するのがホーチミン市。
本記事では、ホーチミン市1区のカフェ「Shiba Cafe」をご紹介します。
「Shiba Cafe」の場所
朝8時のNTMK通りにやって来ました。ホーチミン市1区北部、ダカオ (Đa Kao) の辺りです。サイゴン動物園の西の方ですね。
大通りは朝から騒々しいですが、路地に足を踏み入れると途端に周囲は静まり返ります。そして、こんなところに日本人向けサービスアパート(THE GREEN VIEW)が。
路地の奥に、「Shiba Cafe」はあります。
外壁は経年を感じさせますが、こちらのカフェは2024年4月にオープンしたばかり。これも「味」として、あえて塗り直しなどはせずに残しているのだろうか。
飛び石のアプローチを渡り、店内へ。いや、趣はあるけど怖いわ!足を踏み外したり躓かないよう注意しましょう。
「Shiba Cafe」の内装
「Shiba Cafe」の店内はこんな感じ。木目とアイボリーを基調とした内装です。店舗は1階のみであり、決して大きなカフェではありません。
座席数は20程度かな。店内の照明は控えめですが、大きな窓からは柔らかな自然光が差し込みます。
ニヤけているようにも見える、独特の表情が目を引く亀くん。
障子のようなインテリアもインパクトあります。よく見ると、うっすらと草木の影が映り込んでいるのも芸が細かい。
小さなクリスマス、見つけました。ベトナムのカフェにおいて、時節のイベントの飾り付けは欠かせません。
それにしても、「Shiba Cafe」なのに柴犬要素が見当たらないぞ…?猫のイラストはあるけど。
…と思いきや、「Shiba」は「柴犬」のことではなく、お店で飼っている猫ちゃん(スコティッシュフォールド)の名前であるとのこと。ちっちゃっこくてめんこい子だや。
ただまあ、来客の9割は柴犬を想像して訪れると思う。そして残念ながら、この日、Shibaちゃんに会うことは叶わず…。
「Shiba Cafe」のメニュー
「Shiba Cafe」のメニューはこちら。ドリンクは抹茶推しに見えますが、他にもコーヒーやミルクティー、コンブチャなど幅広く扱います。
また、ペイストリー類の取り扱いもありますよ。クロワッサンやガーリックブレッド、少し前に日本で話題になった(らしい)パンスイスなど。
こちらはバナナケーキ。メニューでは「自家製」を謳っており、それだけで惹かれてしまう…。
実食。一風変わった抹茶ドリンク
注文した品がやって来ましたよ。
「Cloudy Matcha」55,000ドン。ココナッツウォーターにトッピングされた抹茶フォームを雲に見立てた、粋なメニュー名ですね。
ベトナムで見られる抹茶ドリンクは大抵抹茶ラテ。一方、こちらのドリンクはココナッツウォーターと合わせることで重すぎず瑞々しさも感じられる一品に。
ほんのり甘いココナッツウォーターと、塩気もある濃厚な抹茶クリームが意外にもよく合います。
「Bánh chuối tiệm làm(自家製バナナケーキ)」35,000ドン。お手頃価格なのが嬉しいですね。
しっとり、ねっとりとした食感。優しい甘さに安心感を覚えます。肩肘張らないこの素朴さが、このカフェの雰囲気とマッチしていますよ。
さて、作業に没頭していると、いつの間にか1時間半ほど経過していました。ふと、後ろが騒がしいなと思い、振り返ると…
うわあ、満席!なんと朝10時前の時点で、ほぼ全ての席が埋まってしまいました。というか中央のテーブルに居る人たち、全員同じグループっぽいのですが、むしろよくこんな小さいカフェにこの大人数で押し寄せようと思ったな…。
「Shiba Cafe」の店舗情報
お洒落カフェがどんどん増えているダカオエリアの中でも新進気鋭の「Shiba Cafe」。混んでいる時間帯は避けつつ、是非訪れてみてください。