近年、ホーチミン市のラーメンシーンの進化には目を見張るものがあります。一般的なラーメンはもちろんのこと、まぜそばや油そばのような汁無し系まで、もうここで日本全国の麺が食べられるんじゃないかってほど。
本記事では、名古屋に本店を構える「麺屋はなび」ホーチミン店をご紹介します。名古屋発ローカルグルメ「台湾まぜそば」発祥のこちらのお店。既に韓国、マレーシア、アメリカ、スリランカ(!?)に進出しており、2025年9月にベトナム上陸となりました。
「麺屋はなび」の場所・雰囲気

やって来たのは、旧1区(現・サイゴン街区)のトンドゥックタン (Tôn Đức Thắng) 通り。ホーチミン市内でも特に交通量の多い幹線道路であり度々渋滞を引き起こします。いくら周囲を拡張しても結局ここがボトルネックになるからどうしようもないんだなあ…。

そしてこちらが「麺屋はなび」。お店前にメニューが設置されているので、あらかじめメニューを確認してから安心して入店することができます。

店内は黒を基調としたテーブル席を中心に鮮やかなオレンジの椅子やベンチシートが配された、ラーメン店らしい元気のある空間。床や壁面はコンクリート調のライトグレーや白でまとめられており、清潔感を与えます。

メニューのビジュアルパネル。英語だと「Nagoya Mazesoba」になるようです。まあ、「Taiwan Mazesoba」だと、冷静に考えたら日本人以外からすると意味不明過ぎるもんね…。ナポリにないナポリタンや、天津にない天津飯的な。

卓上には、まぜそばに用いられる自家製麺へのこだわりが日本語とベトナム語の2ヶ国語で。もちもちとした食感を出すために丁寧な茹で時間をかけていること、そしてその待ち時間すらも楽しんでほしいとのこと。じゃけん、店に置かれてるSketch(※在住者向け情報誌)でも読みながら待ちましょうね〜。
「麺屋はなび」のメニュー




「麺屋はなび」のメニュー。定番の名古屋まぜそばをはじめ、トッピングを贅沢に増量したDX名古屋まぜそば、角切りの肉がゴロゴロと乗ったど肉名古屋まぜそば、さらに胡麻やカレーの風味を加えた個性派が並びます。パクチー名古屋まぜそばなんてのも。
まぜそばは、すべて麺の量をS(100g)、M(150g)、L(300g)の3段階から選択可能。辛さをよりアグレッシブに追求したい人向けの辛さ追加システムがある一方で、塩気を抑えたい人向けに薄口への変更を無料で受け付けています。日本のラーメンに慣れてないローカルの人だと薄口の方がちょうど良いかも。
また、すべてのまぜそばには、食後のタレに絡めて楽しむレンゲ1杯分の追い飯が最初から無料サービスとして組み込まれています。




汁ありのラーメンメニューも妥協のない品揃え。あっさりとした塩はなび、王道の醤油はなび、さらに濃厚な味噌はなびや担々麺まで網羅。味噌と担々麺に関しては、残ったスープをプラス料金でチーズリゾット風に仕上げる締めオプションも。


ドリンクはソフトドリンクからサッポロ生ビール、ハイボール、サワー類まで揃っており、「ラ飲み」もできちゃう。
実食

事前に同僚から「ラーメンよりまぜそばの方がおすすめ」と聞いていたので、「ごま台湾まぜそば」のMサイズ(150g、185,000ドン)を注文。

うーん、美しい。中央には艶やかな卵黄が乗り、周囲を台湾ミンチ、ネギ、玉ねぎ、水菜、海苔、そしてたっぷりの刻みニンニクが隙間なくびっちりと囲んでいます。

セオリー通り、まずはこれらを底のタレごとぐわんぐわんと豪快にかき混ぜる。具材が麺に均一に絡みついたところですすると…ごまの濃厚で芳醇なコクが口いっぱいに!
台湾ミンチ、辛さを足さずともピリッとしているのですが、卵黄のまろやかさとごまのペーストが優しく包み込み、複層的な旨味へと昇華させております。もちもちとした太麺は噛み応えがあり、シャキシャキとした玉ねぎやネギの食感との調和が楽しい。


食べ進めたところで、卓上の昆布酢を投入。味わいが鮮やかに変化しました。ごま特有のどっしりとしたリッチさに昆布の旨味を湛えた酸味が加わることで何とも軽やかに。飽きずに食べ進められます。

麺を完食するかどうかくらいのタイミングで、店員さんが追い飯を持ってきてくれました。メニューには「レンゲ1杯」とありましたが、あきらかにそれ以上の量である。


最後の一粒、タレの一滴まで無駄にすることなく完食できる、実に見事な構成。そしてこの量も絶妙でして、茶碗1杯分だと多い、でもせっかくだから数口くらい追い飯は楽しみたい…という30代の胃袋事情にジャストフィット。

同行者が注文したDX台湾まぜそば(Mサイズ、240,000ドン)も魅力的。こちらは基本の台湾まぜそばに、大ぶりの炙りチャーシュー、味玉、太いメンマ、大きな海苔が追加された贅沢な全部盛り。

ジューシーなチャーシューや味玉を崩しながら麺に絡める贅沢さは、DXならではの特権と言えそう。

