海外在住日本人にとっての登竜門のひとつ、それは味噌の手作り。(個人の感想です)
ホーチミンほどの都会であれば、日本食食材店や高級スーパーで比較的簡単に味噌が手に入りますが、なにせ高い!
そんな折、かいしゃのお姉さまが手作り味噌を仕込むとのことで、お誘いいただきました。
以前いただいた手作りの味噌が、甘くて大変美味しかったので、自分でも作りたいと思い参加させてもらうことに。
これがもう、目から鱗の連続だったのです…
味噌づくりの準備・レシピ
今回の味噌ワークショップ(勝手に命名)の参加者は、私含め3人(+そのお子さん)。
主催の方の自宅を訪れると、大豆を煮込んでいる最中でした。いい香り〜
手作り味噌の材料は以下の3つとシンプル。この分量で、出来上がりは1.2kgとなります。
机の上に、今回使用する米麹を発見。
今回は麹から手作りしたんですよね?
そう!前回味噌を仕込んだときは市販の米麹を使ったけど、今回は日本から麹菌を取り寄せて麹から手作りました。雪みたいにモフモフですよ。
※お姉さまは副業ダイバーです
他に日本から取り寄せたものはあるんですか?
ありません!お米も大豆も、全部ベトナム産のものですよ。
地産地消だ!
使用する調理器具は、事前に熱湯消毒しておきましょう。
キッチンで黒麹なるものを発見。
菌自体が黒いらしく、これで甘酒なんかを作ると黒い甘酒が出来るそう。菌活ガチ勢過ぎる…!
大豆の茹で汁は取り分けておくんですね
大豆と麹を混ぜるとき、麹だけだと硬くて混ざりにくいから、茹で汁も加えるようにします。
味噌づくりに挑戦
準備が整ったので、味噌づくり開始。
①麹と塩を混ぜ合わせる(塩切り)
麹と塩を容器に全て出し、手で混ぜ合わせる「塩切り」という作業を行います
優しく擦り合わせるように混ぜます。
ちなみに、衛生環境が大事なのかな…と思ってビニール手袋を付けながらやろうとしたのですが、「手の酵母菌が美味しくするんだよー!」とのことだったので、みんな素手でやってます。
麹と対話してる気分になってきたな…(突然のスピリチュアル)
美味しい味噌になれよ~~
②ペースト状になるまで大豆を潰す
茹でた大豆を器具や手を使って潰していきます。
最初は熱いので器具を使った方が良さげ。しかしヘラだと限界があるな…
マッシャーを借りました。
仕上げは手で。潰れていない豆を潰していく…
撮影風景。
③大豆と麹を混ぜる
潰した豆と、塩切りした麹を混ぜていきます。
耳たぶくらいの柔らかさが目安とのこと。難しくない…?
もし固いようであれば、事前に取り分けておいた、大豆のゆで汁を加えて柔らかくします。
混ざったら、団子状に丸めていきます。
④容器を消毒する
味噌を容器に詰めていく…前に、容器をアルコール消毒。
今回使用したのは、ハノイウォッカ(40度)。
キッチンペーパーにちょちょっと付けて、容器や蓋を拭いていきます。
ちなみに容器は2.5L。この分量だと、2L以上の容器でないと味噌から出る水分が溢れる可能性があります。
⑤容器に味噌を詰める
いよいよ、容器に味噌を詰めていきます。
さっき団子状に丸めた味噌を手に取り、
容器の底に叩きつける!
それを空気が入らないよう、広げていく…というのを繰り返します。
団子状にすることで、叩きつけて空気を抜きやすくなるのです。
だから、団子状に丸める必要があったんですね。(メガトン構文)
味噌を詰め終わった後、縁についている味噌カスはカビのもとになるため、きちんとアルコールで拭き取ります。
⑥塩でコーティングする
カビ対策として、塩を振りかけてコーティングします。
特に気を付けたいのが、味噌と容器の境目。塩が全体に行きわたるようにします。
⑦重しをする
味噌にラップをかけたら、重しをします。
今回は塩1袋分を使用。
味噌と重しの間に隙間ができないようにします。
みんなで不器用さんの作業を見守る…(※人のこと言えない)
全員の味噌が仕込み終わりました。
海外在住者こそ味噌づくりをしよう
仕込んだ味噌は暗所に保管しておき、3カ月くらいで食べられるようになるとのこと。
発酵しきったら冷蔵庫に移すことで、発酵が止まります。
天地返しって必要なんですか?
私はやってない…(笑)やらなくても大丈夫!
カビが生えたらどうしたらいいですか?
カビてるところだけスプーンで掬って捨てるようにしてね
このレシピでの出来上がりは1.2kgとのことで、とにかくコスパ最強の手作り味噌。
また、作り手によっても味が変わるため、出来上がった味噌をみんなで持ち寄って食べ比べるのも面白そう。
今回はお姉さま手作りの麹を分けていただきましたが、既製品の米麹であればホーチミン市内でも手に入るため、ベトナムで手に入るものだけで味噌づくりをすることも可能です。
海外在住者こそ味噌づくり、いかがでしょう