至福のアンコール!「絆寿司」のおまかせ握りコースを紹介します*Kizuna Sushi@タインミータイ街区

日本料理

海外に住んでいても定期的にやって来る「寿司食べたい病」。不治の病であるにも関わらず治療は保険適用外であり、全額自己負担だなんてオカシイ…。誠に困ったものだよ。

幸い、ホーチミン市には数多のスシレストランが存在します。ローカライズされたものなど、あれはあれで良いものなのですが(巻き寿司の天ぷらとか、マンゴーロールとか)、たまには高級食材を惜しみなく使った極上の握りをこの身に迎え入れたい…。

今回は、第二の日本人街・ファンビッチャンエリア至近の鮨屋「絆寿司 (Kizuna Sushi)」に潜入してまいりましたので、その魅力をお届けします。

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「絆寿司 (Kizuna Sushi)」の場所

お店があるのは、タインミータイ街区(旧ビンタイン区)のフインマンダット (Huỳnh Mẫn Đạt) 通り。在住者にはお馴染みのファンビッチャン (Phạm Viết Chánh) 通りに隣接しています。

頭上には電線が絡み合う、いかにもベトナムらしいエリア。そんな雑多な街並みの中で、ひと際落ち着いた佇まいを見せるのがこちらの「絆寿司」。木格子の引き戸と白地の暖簾は、日本の鮨屋そのものの風格。

店内は一転して、外の喧騒を忘れさせる静謐な空間。美しく磨かれた白木のカウンターが広がり、照明が職人の手元をドラマチックに照らし出しています。一貫一貫が握られる緊張感と期待感をダイレクトに楽しめる、まさにオトナのための隠れ家!

ちなみに、2階にも客席があります。お手洗いも2階なのですが、まさかのウォシュレット完備で感動した。

カウンターで腕を振るうオーナー大将は、東京・銀座の江戸前寿司や、押し寿司の老舗である大阪「小鯛雀鮨すし萬」で修行を積んだ、確かな技術の持ち主。ベトナムの前は、中国・大連でもお店を出していたそうな。

お店の理念は「日本の技術で現地の魚を本格寿司に」。繋がりのある漁師から仕入れる鮮魚は、日本産を超える味わいになることもあるのだとか。

驚愕!「おまかせ握りコース」の紹介

今回は、「ランチおまかせ握りコース」で事前に予約をしておりました。何がすごいって、コースを完走した後に、お気に入りのネタを最後にもう一回だけリピートできる「お代わり」付きの制度なのです(※食べ放題では無いのでそこのところ勘違い無きよう)。

ランチおまかせ握りコース

  • 価格:650,000ドン
  • 内容:寿司12貫 + お代わり
  • 制限時間:お代わり制限45分、在席60分(最終入店13時)

ディナーおまかせ握りコース

  • 価格:1,500,000ドン
  • 内容:寿司15貫 + お代わり
  • 制限時間:お代わり制限60分、在籍90分(最終入店21時)

ドリンク類も充実しており、日本酒は300mlボトルから用意され、響やイチローズモルトといった希少なウイスキー、さらには日本ワインまで揃っています。ボトルの持ち込みもチャージなしでOKとのこと。

感動の12貫&至福のお代わり

前述の通り、今回はランチコースを堪能。目の前で繰り広げられる大将の手捌きに見惚れるばかりです。

まずは、ビンディン(現・ザライ省の沿岸部)産の海月酢で爽やかにスタート。コリコリした食感に、繊細な酸味が絡み、常夏のホーチミンで疲れた身体がすっと目覚めるよう。

続く握りでは、同じくビンディン産の達磨烏賊が登場。表面に施された細やかな隠し包丁が、烏賊の身を驚くほど柔らかく、ねっとりとした甘みに変えています。仕上げに散らされた生姜の香りが鼻に抜け、一気に江戸前の世界へ引き込まれます。

なお、握りを手で食べる派の鯔背(いなせ)な貴方は、こちらのお手ふきでスマートに指を拭えます。お店の心遣いが光る。

ニャチャン産の姫鯛は、その瑞々しい身が美しく輝く。ベトナム産の地元の魚が、ここまで洗練された味わいになるとは…!

藁焼きで香ばしさを纏わせた一貫は、口に運ぶ前から芳醇な香りが漂い、噛みしめるほどに凝縮された旨みが溢れ出します。

カウンター越しに、職人が刷毛で煮切りを塗る流れるような所作を眺めるのは、まさに至福の時間。

ノルウェー産サーモンは、丁寧に包丁を入れていることで脂の甘みがより一層際立ちます。一方、カンゾー産の虎海老は、プリッとした力強い弾力と濃厚な海老の風味が口いっぱいに広がります。やはりベトナムの海老は美味しい。

特筆すべきはカマウ産のマテ貝。ローカルシーフードレストランで親しまれる食材ですが、鮨ネタとしていただくのは初めて。60度のお湯でさっと湯引きしたというマテ貝は、その独特のコリコリとした食感と磯の香り、癖のない甘みがシャリと見事に調和し、新たな発見を与えてくれます。よくよく考えたら、貝が酢飯と合わないはずが無いのである。

青森県大間産の目近鮪を使用したトロタク。鮪の力強い旨みにたくあんの食感がアクセントを添える贅沢な一貫。

そして、黄金色に輝く北方四島産の馬糞雲丹は間違いなくコースのハイライトのひとつ。口に入れた瞬間にクリーミーに溶けゆくその濃厚なコクは、まさに至高の体験。グルメが言う「いい雲丹は臭くない、甘い」というのを、この身でもって実感できる日が来るなんて…何らかの不運が起こっても文句は言えない。

合間に供されるお吸い物も、こだわりが詰まっています。浮かんでいる緑の葉は三つ葉ではなく、ベトナムのハーブ「Rau má(ラウマー)」。

日本ではツボクサと呼ばれるこちら、実は三つ葉の原種であり、味が似ていることもあって日本の出汁と見事に融合している。三つ葉の代用として使えるので、例えば炊き込みご飯に散らしたりなんかしても良いとのことでした。

さらに、宝石のように輝く北海道羅臼産のイクラ、ふっくらと煮上げられ、口の中でほろりと解ける長崎対馬産の穴子、そして厳選された伊勢卵を使用した濃厚な玉子焼き。これらの一級品が12貫の中にすべて含まれているのですよッ!

12貫を完走し、余韻に浸る暇も無く「お代わりタイム」が始まります。私はマテ貝と姫鯛をリクエストいたしました。お気に入りのネタをもう一度だけ握ってもらえるこの時間、自分だけのおまかせコースを構築するような楽しさがありますね。

最後は、きな粉と黒蜜がたっぷりかかった自家製わらび餅と、温かいあがりで食事を穏やかに締めくくりました。この満足感、海外ではなかなか味わえないものです。

「絆寿司 (Kizuna Sushi)」の店舗情報

絆寿司 (Kizuna Sushi)」をご紹介しました。

食材への情熱、漁師との繋がり、そして客へのおもてなしの心…まさしく店名の通りの「絆」ですね。

この内容でランチ650,000ドン、そしてお代わりまで楽しめるシステムは、間違いなくホーチミン市で最高峰のコストパフォーマンス。事前予約の上、自分へのご褒美ランチや大切なゲストへのおもてなしとして楽しんでみては!?

なお、食材の仕入れ状況によってはクエ鍋やスッポン料理なんかも提供されているとか…。今度は夜にも訪れてみたいですね。

近隣には人気のデザートショップもあります。お寿司のあとはガッツリ甘味で締めたい、という方は要チェック。

お店の名前 絆寿司 (Kizuna Sushi)
住   所 77 Huỳnh Mẫn Đạt, Thạnh Mỹ Tây, Hồ Chí Minh
営 業 時 間 11:00~14:00 / 17:30~22:00(木曜定休)
公式サイト Facebook Instagram

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