楽器の音色と黒胡麻の香りが溶け合うチェー専門店*Chè Mè Đen@ベンタイン街区

スイーツ

ホーチミン市の中心部。ばっこばっこと開発が進み、街の景色が目まぐるしく変わっていくなか、時間の流れが止まったかのような錯覚を覚える…そんな場所が今尚あります。

今回は、旧1区にひっそりと佇むチェー専門店「Chè Mè Đen」を訪ねました。

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「Chè Mè Đen」の場所・雰囲気

やって来ました、ベンタイン街区(旧1区)・グエンタイビン (Nguyễn Thái Bình) 通り。サイゴンのランドマークであるベンタイン市場からは徒歩圏内であり、外国人旅行者の姿を目にすることも多い。

この辺りでやたらと見かける、中国語とハングルが併記されたギラギラした理髪店、絶対いかがわしい店だろ…と思ってたのですが、セクシーな格好をしたお姉さんが施術してくれる以外は普通のお店らしい。ほんとう?(無垢)

とは言え基本的には地に足のついた生活の気配が漂うエリア。ミントグリーンの優しい色調で整えられ、歩道に向かってオープンに開かれたこちらが「Chè Mè Đen」です。店名はそのまま「黒胡麻のチェー」の意。

が、店内に一歩入ると目に飛び込んでくるのは、壁一面を飾る数々の楽器や、棚に並んだ日本人形、そして絵画の数々。そして私が訪れた際は、ギターとピアノを絶賛練習中。な、なんなのだここは…?

どうやら、御年70歳を越えるオーナーは元音楽教師とのことで、店内に置かれたピアノやギターは単なる飾りではなく、今も現役で音を奏でています。また、壁を飾る石粉画や油絵は、画家である奥様の手によるもの。

そして、雛人形や五月人形を始めとする日本趣味からも目が離せない。テーブルの装飾は街宣車の塗装にしか見えませんがよく見ると健康・繁栄・平和と良いことしか書いてないのでヨシ!

「Chè Mè Đen」のメニュー

Chè Mè Đen」のメニューはこちら。英語併記のしっかりしたものです。内容を見るとその専門性の高さにびっくり。店名の通り看板メニューの黒胡麻のチェーを中心に、黒胡麻のプリンやスムージーまで。

特筆すべきはその価格設定。一等地でありながら一品20,000ドンから35,000ドン程度。日本円にすると高くても200円前後という価格は、現在のホーチミンの物価、特に中心地の相場を踏まえるとなかなか考え難い。

オーナー曰く、ここは亡くなった両親から受け継いだ場所であり、家賃がかからない分、自分たちが納得できる素材を使い無理のない価格で提供できているのだとか。なんというホスピタリティ!そして、理想の老後すぎる…。

実食

お店のシグネチャーである「Chè Mè Đen(黒胡麻のチェー)」を砂糖不使用 (Không Đường) でいただきました。併せて、黒胡麻プリン「Bánh Flan Mè Đen」も注文。2品を合わせても価格はたったの45,000ドン

運ばれてきたチェーは漆黒の液面にココナッツミルクの白が映え、まるで一幅の抽象画?そしてオーナーからは「混ぜないで!」と日本語で言われたので、その通り従うことに。語彙力が高い…!

スプーンですくうと、その重厚な手応えに驚きます。さらさらとした液体ではなく時間をかけて丁寧に練り上げられたことがわかる、ぽってりとした濃密な質感。

砂糖ナシにしたことで、黒胡麻特有の力強い香ばしさがより鮮明に。ココナッツミルクのコクが加わることで、素材が層となって重なり、上品な味わいに。

続いていただいた黒胡麻プリン。チェーとはまた異なる表情を見せてくれました。

表面には胡麻の粒がたっぷり。スプーンを入れるとしっとりと吸い付くような密度を感じます。

甘すぎず優しい卵の風味と、黒胡麻の濃厚な香りが瞬時に広がりタマラン。時折感じる胡麻のプチプチとした食感が心地よいアクセントになり、最後の一口まで飽きさせない。伝統的なバインフランの技法と、和菓子のような繊細さが同居したデザートでしたよ。

「Chè Mè Đen」の店舗情報

Chè Mè Đen」をご紹介しました。

初見じゃ入りにくい?お店かもしれませんが、実際のところは外国人フレンドリー。また、運が良ければオーナーが奏でるピアノの音が聴けるかも?

良い意味で、商売っ気よりも自分たちの愛するものを共有したいというホスピタリティが息づいたお店。街歩きに疲れたときは、黒胡麻の香りに包まれて都会の忙しさをしばし忘れてみてはいかが?

お店の名前 Chè Mè Đen
住   所 149 Nguyễn Thái Bình, Bến Thành, Hồ Chí Minh
営 業 時 間 08:00〜21:00

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