「Cơm gà(コムガー)」というベトナム料理があります。「Cơm」=ご飯、「Gà」=鶏、の意であり読んで字の如くチキンライスのことなのですが、地域によってバリエーションは様々。
中でも、ベトナム中部の世界遺産都市・ホイアン式のコムガーは、黄色いターメリックライスに、細かく割いたトッピングの茹で鶏が特徴的。
そんなホイアン式コムガーをはじめとする、中部の名物料理が楽しめるホーチミン市3区のベトナム料理レストラン「Bếp Người Hội An」をご紹介します。
「Bếp Người Hội An」の場所
ホーチミン市3区・チャンクオックトアン (Trần Quốc Toản) 通りにやって来ました。
「Bếp Người Hội An」に到着。ホイアンを想起させる、幸運や繁栄をもたらす黄金色が目印です。店名の意味は「ホイアン・ピープルズ・キッチン」といったところか。
こちらの「Bếp Người Hội An」ですが、観光地としてお馴染みピンクの教会「タンディン教会」から徒歩5分、布地やナッツを購入しに日本人も多く訪れる「タンディン市場」からは徒歩3分という好立地です。
光によって表情を変える、眩しいホイアン・イエロー。昨年、ダナンと併せてホイアンを旅行しましたが、いつか再訪したいですね。
「Bếp Người Hội An」の雰囲気
「Bếp Người Hội An」の店内の様子はこちら。黄色の壁、ランタン、木製の家具…と、紛れもなくホイアン風のインテリアですね。
窓際の席に着きました。エアコンは無いものの、扇風機と緑のカーテンのおかげで涼しいな…うん?
なんと、ベトナム版ミシュランガイド2024 (MICHELIN Guide 2024) にこちらのお店が掲載されたようです。全然知らんかった。
まあ、星付きやピブグルマンとは異なり、あくまで「掲載された」だけなようなのですが、それでも「一定以上のクオリティを持つレストランである」ということの担保には繋がるとのこと。
さて、こちらの「Bếp Người Hội An」のオーナーなのですが、実は元・ITエンジニアという異色の経歴。
大学を卒業してからはホーチミン市内のIT企業で働いていたものの、幼少期の夢を叶えるために脱サラ。故郷のクアンガイ省の味を提供する「Bếp Người Hội An」を2020年にオープンしたというのです。
飲食業は、故郷で母親が経営する食堂を手伝っていた以外には未経験だったものの、ビジネス戦略の考え方やコロナ禍を乗り越えるにあたってはIT業界での経験が活きたとのこと。
「Bếp Người Hội An」のメニュー
「Bếp Người Hội An」のメニューはこちら。表記はベトナム語のみですが、メインは左上段「Mì Quảng(ミークアン)」と左真ん中「Cơm Gà Hội An(ホイアン式コムガー)」のふたつですかね。
「ミークアン」とは、きしめんのような平たい太麺の上にスープ野菜・砕いたピーナッツ、お肉やエビ、ゆで卵などをトッピングした麺料理。私は麺よりも米派なので今回はコムガーを注文しますが、再訪した際はミークアンを試してみようかしら。
何を注文するか迷った場合、とりあえず「Đặc Biết(ダックビエット=特別)」と付くメニューを頼めば安牌です。
全部盛り!ホイアン式コムガーを実食
注文した「Cơm Gà Xe Đặc Biết」がやって来ました。価格は90,000ドン。
黄金色に輝くターメリックライスに、艶々の茹で鶏。玉ねぎとラクサの葉、特製チリソースを添えて。色鮮やかで食欲をそそりますね。
こちらは「Nước mạ」と呼ばれる、鶏のモツを調味料で煮立てて作るソース。モツを塩水で洗い、細かく切り、カシューナッツ油と香味野菜と合わせて炒め、魚醤を始めとする様々な調味料と煮込んで…と、めちゃくちゃ手間がかかっています。
まずはセットで付いてきたスープからいただきます。ハナビラタケ(多分)やハムが入ったかき玉スープです。
…わっ。
なんて豊潤で深みのある鶏出汁。MSG(うま味調味料)の舌にガツンと来る感じとは全く違う、鶏ガラ本来の旨味が優しく上品に、だけどしっかりと広がります。
このスープだけで追加料金が取れるのではなかろうか。無料でいただけるとはありがたや。
そして、コムガーですよ。先述の「Nước mạ」をかけていただきます。
鶏肉は細かく割かれていても分かるほどに「くにゅっ」とした弾力があり、だけど柔らかく脂が乗っており、新鮮であることが伺えます。「Nước mạ」自体はそこまで強い味ではなく、ほんのりスパイシーという感じ。チリソースは辛過ぎずほどほどに甘辛くて癖になります。「チリソース足りないよ!」という方は卓上にあるので適宜取ってください。
ターメリックライスは程よく粘度がある、しっとりとした仕上がりで日本人好みです。
生の玉ねぎがトッピングされており、その水分と辛味が良い感じに口内をリフレッシュしてくれて飽きが来ません。
「Đặc Biết(特別)」だけあってかなり食べ応えがあったのですが、完食。
まとめ&「Bếp Người Hội An」の店舗情報
ホーチミン市3区の「Bếp Người Hội An」をご紹介しました。
正直、他のローカル食堂と比べたらちょっと強気な値段設定だなー、と思っていたのですが、このクオリティなら納得です。
また、ホイアンを意識した内装が写真映えするのは勿論のこと、店自体の清潔感が保たれていることもポイントが高い。開けっ放しなのに店内に虫とか飛んでなかったし。
ミシュランガイドのお墨付きなこちらのお店。そうだな…、涼しい午前中のうちに「タンディン教会」や「タンディン市場」の観光を済ませて、ランチにホイアン式コムガーやミークアンを楽しんでみてはいかが?
【参考ページ】
THANH NIÊN – Chàng kỹ sư công nghệ thông tin nghỉ việc để bán mì quảng: ‘Mẹ là nguồn cảm hứng’