古いアパートの一室をリノベーションしたお店が数多存在するホーチミン。歴史ある建物の中にひっそりと佇む扉を探し当てるのは醍醐味の一つですよね!一般的には隠れ家的なカフェや雑貨ショップの印象が強いと思いますが、実はバーなんかもあったりします。
本記事では、ホーチミン市中心部に位置する、古アパートの中にあるカクテルバー「A GOOD BAR」をご紹介します。
「A GOOD BAR」の場所・アクセス

やって来たのは、旧1区(現・サイゴン街区)のリートゥチョン (Lý Tự Trọng) 通りとハイバーチュン (Hai Bà Trưng) 通りとの交差点にある古アパート。ちょうど、ショッピングモール「ビンコムセンター・ドンコイ」の近くであり、日本人街であるレタントンエリアからもすぐ近く。地上階には海鮮料理店やカフェが軒を連ねています。

建物を見上げると上階にテラス席が張り出しているのが目に入りますね。オレンジ色のネオンサインが灯り、通りを行き交う人々へ向けて静かに存在を主張しています。

さて、「A GOOD BAR」への行き方ですが、39番地のプレートが掲げられた入口から階段を上がっていきます。

こちらがエントランス。店内の様子は外からは見通せず、扉の前に立った瞬間から隠れ家へと足を踏み入れる期待感を高めてくれます。
「A GOOD BAR」の内装・雰囲気

店内へ入ると、深みのある赤と温かみのあるゴールドを基調とした艶やかな空間が。赤いネオンライトと中央に吊るされたミラーボールがまさにナイトスポットってカンジ。随所に温色系の間接照明が仕込まれており、柔らかな陰影が広がります。

客席の主役は、壁沿いに贅沢に配置された深紅のベロア調ローソファ。クッションやブランケット(店内は結構肌寒いのでありがたい)が用意されており、訪れた人が自然とリラックスして長居したくなっちゃうような配慮が。


クラシックな絵画、装飾的な大ぶりのミラーも高級感を演出していて良い。

「You look like I need a drink」の文字が浮かぶネオンサイン。本格的な機材を備えたDJブースが組まれており、週末の音楽イベントやバータイムの空間演出にもばっちり対応。

さらにフロアの奥へと進むと…小さなカーテンで仕切られた個室のフォトブースが!さすがZ世代御用達(らしい)のバーだぜ。

個室ブース内にはタッチパネル式のモニターとベンチが用意されており、6回撮影した中から好みの3枚を選んでレイアウトするシステム。フレームやフィルターを選択してレトロな風合いに仕上げることができ、実物のプリント写真を受け取れるだけでなくデジタルデータのダウンロードにも対応しているそうな。縦長サイズは2枚で90,000ドン、標準的な長方形サイズは2枚で120,000ドンとのことで、楽しい時間をそのまま記念として形に残すことができます。あ、私はY世代なので撮りませんでした。
「A GOOD BAR」のメニュー
「A GOOD BAR」のメニューをご紹介。

ドリンクメニューはカクテルを中心に充実した内容。シグネチャーカクテルは一杯あたり240,000~360,000ドンの価格帯で、パンダンリーフや抹茶、スパイスチャイ、柚子シャーベットなど、アジアの素材や香辛料を巧みに取り入れた独創的な一杯の数々。フルーティー、ハーブ感、クリーミー、甘酸っぱさといった味わいのプロファイルも記載されていて、お酒に詳しくなくても好みに合わせて直感的に選びやすいのがありがたい。


クラシックカクテルは240,000~260,000ドンで、ニューヨークサワーやネグローニといった定番を押さえています。さらには「Pretty Things」と銘打たれた企画メニューが展開されており、玄米茶や味噌、チリシロップなどを用いた実験的なカクテルも…。




グラスワインやボトルワイン、プレミアムスピリッツに加え、ソフトドリンクも80,000ドンから用意されています。

また、日曜日から火曜日はハッピーアワーが実施されています。「BUY ONE GET ONE COCKTAIL」の枠組みでは1杯の注文につきドリンクがもう1杯無料、「BUY ONE GET ONE SIDE DISHES」の枠組みではドリンクを注文するとサイドディッシュが付いてくるシステム。


料理のラインナップも豊富で、串焼きやポテトといった軽食から、卵とチーズをふんだんに使ったピザなどのメインディッシュ、そしてバータイムの締めにふさわしいデザートまで取り揃えられています。
実食
ここからは我々が過ごした楽しい時間をご覧ください。

1杯目に選んだのは、画像右の「YUZU GIN FIZZ(柚子ジンフィズ)」240,000ドン。すらりとしたフルートグラスに注がれており、グラスの上部にはきめ細かく濃密な白いフォームがたっぷり。口をつけるとジンの心地よいボタニカルな香りと柚子の爽やかな芳香が鼻腔を抜けます。レモンの引き締まった酸味と上品なシロップの甘みが溶け合うすっきりした一杯。

ちなみに同行者が注文したのが「BOULEVARD SPRITZ(ブールバールスプリッツ)」240,000ドン。バーボンの力強いオークの風味にカンパリの苦味とピンクグレープフルーツソーダの酸味が調和した、大人のスピリッツです。

こちらも同行者注文の「ELDERFLOWER NEGRONI(エルダーフラワーネグローニ)」240,000ドン。大ぶりのロック氷の上に星型にカットされたレモンが配され、ドリンクの赤と相まってベトナム国旗をイメージさせます。カンパリの苦味の中にサンジェルマン由来の甘美な花の香りが漂うなんとも優美な一杯…ですが、かなり強いらしい。

続いて私が注文した2杯目は「LYCHEE COLLINS(ライチコリンズ)」240,000ドン。透明感のあるロンググラスに無色透明のソーダと氷が満たされ、グラスの縁には木製スプーンに乗せられたライチが一粒。ジンのハーブ感とレモンの酸味をベースにしつつ、ライチ由来のエキゾチックな甘みが優しく重なり、南国らしい清涼感を堪能できます。

そして同行者は「RASBERRY SURFING(ラズベリーサーフィン)」240,000ドンを注文。アペロールのほろ苦さにストロベリーピューレの濃密な果実味が重なり、スパークリングワインの泡が弾ける華やかなロングカクテル。

料理は「Sexy Bread Eggporn(チーズと卵のピザ)」をいただきました。価格は150,000ドンとリーズナブル。生地の表面が見えなくなるほど細かく削られたチーズがこんもりと敷き詰められ、その中央に大ぶりの卵黄が鎮座。提供された瞬間から卓上にチーズの香りが漂います。

ナイフを入れると熱を帯びたチーズの層へ黄身がとろりと流れ出しグラデーションを描きます。口に運ぶと豊かな香りとほどよい塩気が立ち上がり、そこに卵黄が絡むことでカルボナーラを思わせるクリーミーでリッチな旨みが生まれます。ピザ自体は既製品と思われますが、ものが良い(おそらくPizza 4P’sの冷凍ピザ)ので普通に美味しいです。

そしてデザートに「Tiramisu」150,000ドンを注文。スタッフがテーブルの上でマスカルポーネクリームとココアパウダーをたっぷりと注ぎかけて仕上げてくれます。

スポンジ層には香り高いエスプレッソが染み込んでおりしっとりとした口溶けです。あと、クリームが激ウマ!濃厚で滑らかで甘さたっぷり。おそらく本格的なティラミスというよりは食べやすさを重視されているのかなと思うのですが、むしろそれが大正解というか、そのおかげでスプーンが止まらない。
「A GOOD BAR」の店舗情報
「A GOOD BAR」をご紹介しました。ホーチミン市一等地の賑やかな交差点にありながら、扉を一枚隔てるだけで喧騒を忘れさせてくれる上質な隠れ家空間。赤とゴールドを基調とした居心地の良いインテリア、センスが光るカクテル、そしてテーブル上での仕上げが楽しいフードや店内のフォトブースまで工夫が沢山!レタントンエリア周辺を訪れる方は是非チェックを。


