野放図に広がるホーチミン市中心部のヘム(袋小路・路地裏)。ですが、そんな場所でこそ意外なお店との出会いがあります。
本記事では、観光客・在住者共に馴染み深い「タンディン市場」からもほど近い、ホーチミン市3区の路地裏レストラン「a thăng eatery」をご紹介します。
「a thăng eatery」の場所・外観

やって来たのは、ホーチミン1区・ハイバーチュン (Hai Bà Trưng) 通り。眼前に見えるのは、ナッツやドライフルーツの購入等で普段遣いされている在住者も多いであろう「タンディン市場」です。ピンクの教会「タンディン教会」も近い。

そこから徒歩3分ほどの、ミニストップ隣の路地に入ります。
なお道中には、元ITエンジニアという異色の経歴を持つオーナーが営むホイアン料理レストラン「Bếp Người Hội An」もあります。

生活感溢れる風景の中を進んでいきます。こんなところにもバイクでグイグイと入っていっちゃうのがベトナム流。

「a thăng eatery」に到着。白と緑を基調とした、小ぢんまりとしたカワイイ外観です。お店のロゴは「a」と「#」を掛け合わせたもの。
こちらのお店、同僚から教えてもらったのですが、「オープン30分後に満席になった。隠れ家レストランなのに全く隠れていなかった」とのことなので、念には念を入れてオープン15分前に到着しました。
なお、こちらのお店は「Walk-in only」とのことで、バイクで来る場合はどこかに駐輪しておく必要があります。

11時を迎えたので入店します。やってるー?
「a thăng eatery」の雰囲気

案内されたのは、入り口から見えていたカウンター席…ではなく、その奥。外観からは分かりませんでしたが、意外と奥行きのある店だった。

テーブルの数は7〜8ほどかな。確かに、ピークタイムはすぐに満席になってしまいそう。

モノトーン+アースカラーを中心とした内装かな。統一感はあれど、あまり「映えさせたろ!」みたいな狙った内装となっていないところに好感が持てます。肩肘張らずに過ごせる、落ち着いた空間。

なお、私が案内されたのは壁際の席なのですが、どこかに隙間でもあるのか、時折蟻さんたちが机上をとことこと這っていきます…。虫さんが走る、とか言ってる場合じゃない。気になる人は、壁際の席は避けたほうがよさそうです。
「a thăng eatery」のメニュー


「a thăng eatery」のメニューはこちら。洋食をベースに、メニューによってはアジアらしい要素もあり…という感じ。「A#」と付いているものがシグネチャメニューなのかな。「エーシャープ」と読むそうです。
ドリンクメニューは、抹茶があるのがポイント?ホーチミン市で抹茶を扱う店、ホントに増えましたよね。当然、「抹茶風味のシロップ」ではなく、日本から輸入した抹茶です。メニューに括弧書きで書かれているの、銘柄じゃなくてディストリビューターの名前だけど。
実食。丁寧丁寧丁寧なお味

まずはドリンク、「Mulberry Soda」65,000ドン。本当はジンジャーエールが気になっていたのだが、品切れでした。

こちらに使用されているマルベリージャムは自家製(またはこだわりの一品的なもの)…ということで宜しいか?過度な甘さが無く、まろやかな酸味がじんわり染みる。果実感が残っているのも私好みです。

「A# Salad」80,000ドン。「エーシャープサラダ」と読む。

至極シンプルなサラダですが、水耕レタスのシャキシャキ感が心地良い。ドレッシングは「Sweet & Sour Sauce」ということですが、結構甘さが強くてベトナム流な感じ。日本人的には、もうちょい甘さ控えめ&塩胡椒が効いている方が好みかも。

「Spring Pasta」80,000ドン。日本は暦の上では春ですが、まだまだ寒いことでしょう。来る春の陽気に思いを馳せたくなる一品。

こんがり焼いたズッキーニがとろとろで美味。チーズともよく合います。

ソースはクリームベースのトマトソース。麺はリングイネ…に見えるのですが、リングイネの特徴と言われる弾力・モチモチ食感が無く、まるで米麺を食べているような感じで「ぷつっ、ぷつっ」と千切れます。決して不味いわけでは無いのですが、何だか不思議な食感でしたね。
なお、このお店を教えてくれた同僚は「A# Pasta」と「Pumpkin Soup with Grilled Cheese」を注文したとのこと。せっかくなので感想を聞いてみました。

ほとんど量のことしか言ってねえ!