2024年12月22日、ホーチミン市初の都市鉄道でありベトナム初の地下鉄「ホーチミンメトロ(ホーチミン地下鉄)」が華々しくオープンしました。
開業後しばらくは無料乗車期間を設けていましたが、2025年1月20日を以て終了。以後、メトロは有料化されチケットの購入が必要になりました…が。

券売機が未だに利用できない。そもそも券売機のガワだけ作って、中身はまだ出来ていないんじゃ?と勘繰りたくなりますね。
と、いうことで、券売機が使えない2025年2月時点での、ホーチミンメトロのチケット購入方法&乗車方法をまとめてみました。
ホーチミンメトロの改札について

開業から1ヶ月半が経過したホーチミンメトロ。ベンタイン駅の混雑もようやく落ち着きを見せました。

一方で、車内は相変わらず賑やか。当初はメトロに沸く人々を微笑ましく見ていたのですが、流石にもうええんとちゃうかと思うタイミングも時々あります。
なお、有料化後も引き続き運行は朝5時から夜10時までと、時間を短縮して行われます。開通から6ヶ月後に、終電が夜11時半までに延長されます。
さて、本ブログのGoogleアナリティクスを見ていると、「ホーチミン メトロ 乗り方」というキーワードで訪れている方が多いようです。そこで、メトロのチケットの買い方&乗り方をご紹介しようというわけ。

早速ですが、ホーチミンメトロの改札がコチラ。「IC」の部分にチケットをかざして通過する…のではありません!

正解はこちらの端末。これにカードやQRコード(後述)をかざすと、改札と連動して「ガチャン!」と開きます。

見るからに外付けの端末。どう考えても、メトロ建設に関わった日立のパッケージには含まれていなさそうなブツですが、地場系IT最大手のFPTが決済周りのシステムを手掛けているようです。

そもそも、当初の予定では、上記の画像のようなFelica内蔵ICカードがチケットとなるハズでした。しかし、券売機が稼働していない現在、こちらのチケットを目にする機会はありません。じゃあ、どうやってメトロに乗車するのか。次項から解説していきますよ。
チケット購入方法①:窓口

ひとつめは、窓口で直接チケットを購入すること。現金払いとなります。
上述の通り、本来のチケットはICカードタイプ。それを改札にかざせば通過できる仕組み…のはずなのですが、窓口で発行されているのはレシートみたいな紙のチケット。

チケットに印刷されているQRコードを改札口でスキャン(上記画像の③)し、通過する…という運用のようです。ただ、読み取りの精度が悪いのか、足止めを食らっている乗客の姿もチラホラ。
なお、改札を出る際は係員がチケットを回収するようです。
チケット購入方法②:メトロ公式アプリ

ホーチミンメトロとしては、メトロのアプリを使用してほしいようです。と、いうことでメトロ公式アプリでチケットを購入してみましょう。
まず、メトロのアプリはこちらからインストール可能。Android / iOS対応ですが、私はAndroidユーザーなので以下の画面は全てAndroid版のものです。

アプリのホーム画面。言語は、右上よりベトナム語と英語を切り替え可能です。

「Buy Ticket」を押下すると、ログインを求められます。ログインにはGoogleアカウントを使用します。なお、Appleユーザの場合はApple IDも利用可能。というか、ここはベトナム語のままなんかい。

名前(自動入力・変更不可)と、利用規約・プライバシーポリシーを確認し、「Đăng ký(=登録)」を押下。

チケットの購入が可能となりました。相変わらずベトナム語表記のままです。「Nổi bật(「注目!」みたいな感じ?)」エリアにあるのは乗り放題チケットです。
- Vé 1 ngày(1日乗り放題):40,000ドン
- Vé 3 ngày(3日乗り放題):90,000ドン
- Vé tháng(1ヶ月乗り放題):300,000ドン

今回は片道チケットを購入。まずは、乗車する駅の「Xem chi tiết」を選択します。(「Đi từ」=「〜から行く」)

続いて、降車する駅を選択。(「Đến」=「〜まで」)

選択した内容を確認し、「Buy Now」を押下します。チケットは購入日から30日間有効。


続いて支払い。「Payment Method」から支払い方法を選択します。支払いには、在住者にはお馴染み電子マネー「MoMo」に加え、VISA/Mastercard/JCBといった国際カードも使用可能です。


支払い方法を選択したら、「Pay」を押下。MoMoで決済する場合、MoMoのアプリに遷移するため、そちらで支払いを完了させます。

無事、決済が完了。「My Ticket」画面に、購入したチケットが表示されるようになります。

チケットを開くと、このようなQRコードが表示されます。

改札口のバーコード読取部にQRコードをかざすと、改札が開きます。

無事、入れました。下車するときも同様にQRコードをかざします。
さて、今回はヴァンタイン公園駅から乗車してトゥードゥック駅で下車する予定…だったのですが、誤ってトゥードゥック駅乗車・ヴァンタイン駅下車というようなチケットの買い方をしてしまいました。
しかしながら、乗車・下車のタイミング共に問題なく改札を通過できたため、おそらく金額の情報しか見ていないのかな、という感じはあります。
以上、メトロアプリを使ったホーチミンメトロの乗車方法でした。ぶっちゃけ、改札を通るたびにアプリを開いてチケットを表示させて…という手順を踏まないといけないのがめんどいと思いました。
チケット購入方法③:MoMo

この方法であれば事前のチケット購入は不要。駅構内でもMoMo利用可能の告知があります。

やり方は簡単で、MoMoのQRコードを表示させて改札の読み取り口にかざすだけです。

改札を出るときも同様。このタイミングで残高からの引き落としが行われます。
メトロアプリもそうなのだけど、QRコードを読み取らせた際のフィードバックが分かりにくいため、「え、これで決済完了したの?」「改札通っていいの?」という戸惑いがあります。音か何かを鳴らしてほしい。
ただし、MoMoをかざして改札を出る際、決済に失敗することもありました。その場合、有人窓口にて現金で支払いすることになります。現金でチケットを購入する場合、電子決済よりも金額が高くなるので損した気分。
QRコードを読み取って、センターに問い合わせて改札に入ったときのMoMoと同定、残高から運賃分を引き落とし改札をオープンする…ってそんなに複雑な処理なんだろうか。しっかりしてFPT!
チケット購入方法④:カード決済
バーコード決済で改札を通るのと同様、こちらの端末に、対応するカード(クレジットカード・デビットカード・プリペイドカード)をタッチすることで決済できます。現在、MastercardとNapas(※ベトナム国内向け決済システム)のロゴがあるカードに対応。そのうちVISAとJCBにも対応する…らしい。

ちょうど、NapasのロゴがあるTimo(外国人でも簡単に開設可能なデジタルバンク)のカードを持っていました。これをかざすと…ってエラーになった。

どうやらかざすところを間違えたよう。上記はベトナム人のIDカードを読み取るエリアだったようです。正しい位置にカードをタッチ。

…反応しない。どうも、ロゴがあるMastercard以外を受け付けるかどうかは、改札くんの気分によって決まるようです。
まとめ
現時点では、片道チケットだけで良い場合は改札口でMoMoのバーコード決済かカード決済、乗り放題チケットが欲しい場合はメトロアプリから購入する、という使い分けで良いかと思いました。
ただ、上述の通り、MoMoでの決済は失敗することもあったので、結局一番確実なのはメトロアプリで購入したチケットなのかもしれない。
「とりあえず運用開始して、走りながら何とかしていけばいいっしょ〜」という空気が漂うホーチミンメトロですが、言い換えれば日に日に便利になっていっている…ハズ!今後も何かあれば追記・記事執筆していきます。