南中部のローカルフード・蒸し焼き米粉ケーキ「Bánh Căn(バインカン)」*89 Hồ Cá@ニントゥアン

ニントゥアン

ベトナムの南中部沿岸・ニントゥアン省(Ninh Thuận)の省都であるファンラン=タップチャム市(Phan Rang-Tháp Chàm、以下ファンラン)に来ています。

南中部で人気のローカルフードのひとつが、「Bánh Căn(バインカン)」。たこ焼き器のような丸い型で炭火焼きにした米粉生地のケーキであり、その起源は少数民族であるチャム族の伝統料理にあると言われています。

…単に「バインカン」と表記してしまうと、全く別の麺料理「Bánh Canh(つるつるもちもちのタピオカうどん)」の日本語表記と丸被りなんだよなあ。

ここに、ベトナム語を無理矢理カタカナで表すことの難がある。「ビンタイン区」と「ビンタン区」のように、「バインカイン」と「バインカン」と表記すべきなのか…?というのは置いておくとして。

また、「たこ焼き機のような型」という説明から、ベトナム南部・ブンタウ名物の「Bánh Khọt(バインコット)」を連想した人もいるかもしれませんが、あちらはたっぷりの油で焼くためにほぼ揚げ物のような仕上がりであることに対し、「Bánh Căn(バインカン)」は蓋をして焼くため「蒸し焼き」に近いみたい。

左が「Bánh Canh(バインカン)」、右が「Bánh Khọt(バインコット)」

本記事では、ファンラン中心部でBánh Căn(バインカン)を食べられるお店「Bánh xèo – Bánh căn 89 Hồ Cá」を紹介します。

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「89 Hồ Cá」の場所・雰囲気

ファンラン中心部に位置する、4月16日公園の北側・チャンクアンディウ (Trần Quang Diệu) 通り沿いに、「89 Hồ Cá」はあります。ちょうど、先日紹介したウォーキングストリート上にありますね。看板の通り、Bánh Căn(バインカン)に加えてBánh Xèo(バインセオ/ベトナム式クレープ)も扱います。

店先で、丸い形をした土器の皿が嵌められたグリルを発見(炭火かどうかは分からないけど)。こちらの器具でBánh Căn(バインカン)を焼くようです。

夕方の早い時間…大体17時前に訪れたので誰も客が居らず、果たしてオープンしているのかどうかも分からなかったのですが、お店の入り口でもじもじしていたら招き入れてもらえました(恥)。

店内は、ローカル食堂にしてはかなりの席数であり、団体での利用も可能そう。清潔さは普通かなー。虫とか飛んでるけど、まあ入り口開けっ放しなので…。

入り口近くの席につきました。公園を眺めながらいただきます。

「89 Hồ Cá」のメニュー

「89 Hồ Cá」のメニューはこちら。

メニューの上部はBánh Xèo(バインセオ)で、1皿につき6枚。ホーチミン市で食べるバインセオは大きなものが1枚「ドン!」と提供されますが、南中部のバインセオは1枚1枚のサイズが小さいのです。

メニューの下部がBánh Căn(バインカン)ですね。ポーションは1皿につき10枚で、トッピングによって金額が異なります。トッピングは大まかに、「Trứng(チュン・卵)」「Tôm(トム・海老)」「Mực(ムック・イカ)」「Thịt(ティット・豚)」の4種類です。

海老とイカのBánh Căn(バインカン)を実食

注文したバインカンが出来上がるのを、(ほぼ盗撮のような形で)見守ります。蓋をして蒸し焼きにしていますね。

私が注文したのは、「Bánh Căn Tôm Mực(バイン・カン・トム・ムック)」75,000ドン。海老とイカのバインカンに、ネギ油がかかっています。たっぷりのネギ、まさにネギだく。香草はもちろん無料です。

カメラを構えていたら、お店のおばちゃんが気を利かせてくれたのか、あれやこれやと綺麗に並べてくれました。

卓上にはソースが3種類。ピーナッツソースに、辛いヌクマム&甘いヌクマム(魚醤)。これらと、傍らの唐辛子を混ぜて付けダレを作ってね、とのことでした。

とりあえず目分量でタレを作ってみる。だいたい1:1:1で混ぜました。

では、付けダレに付けていただきますよ。

米粉でできた生地はぷるぷる・もちもちで、揚げ焼きとは違う良さがあります。海が近いことの恩恵を受けているのか、イカはぷりっっっぷりで新鮮。海老は殻が付いたままですが剥くのが面倒なのでそのままバリバリといただきます。ベトナムの海老、新鮮だから身と殻がぴったりとくっついてるんだ…。

で、素材の良さは十分に分かったのですが、味がしない…!

付けダレ、こんなに真っ赤なのに味がしないのです。ピーナッツソースに2種類のヌクマムという個性だらけの3つのソースを均一に混ぜた結果、味が消失するというまさかの事態に。逆ねるねるねるねかよ。

とりあえず、サテ(ベトナムラー油)を足したら、ちょっと刺激が加わりました。それでも味が薄いので、ヌクマムをもうちょっと追加したり。

野菜で巻いて食べることはできないので、バインカンと一緒に付けダレに付けて食べましたが、これで合っていただろうか。

付けダレについてあれこれ言いましたが、10個のバインカンを完食するのが苦だということは全くなく、すべて美味しくいただきましたよ…ということだけ、フォローさせてください。

まとめ&「89 Hồ Cá」の店舗情報

南中部のローカルフード「Bánh Căn(バインカン)」と、ファンラン中心部でそれを食べられるお店「89 Hồ Cá」をご紹介しました。

こちらのお店、付けダレの薄さについては好みが分かれるかもしれませんが、バインカンそのものは良い…と思います。バインカンを食べられるお店はファンラン市内に点在しているので、他の店を試してみても良いかなあと考えたのですが、あえなくタイムアップでした。

お店の名前 Bánh xèo – Bánh căn 89 Hồ Cá
住   所 89 Trần Quang Diệu, Thanh Son, Phan Rang-Tháp Chàm, Ninh Thuận
営 業 時 間 15:30~22:30
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