乾季に入って過ごしやすくなったとはいえ、日中の日差しは相変わらず強いホーチミン市。暑さから逃れるためついついカフェに飛び込んでしまう…。
本記事では、ホーチミン市ニエウロック (Nhiêu Lộc) 街区(旧3区)の路地裏カフェ「Drip’Drop Kafe」をご紹介します。
「Drip’Drop Kafe」の場所・外観

ニエウロック (Nhiêu Lộc) 街区のレヴァンシー (Lê Văn Sỹ) 通りにやって来ました。旧3区ではありますが、位置的にはほぼ西端。殆ど旧フーニャン区や旧タンビン区みたいな場所です。
この辺り、何気にファッションストリートなんですよね。メンズ・レディス共に普段使いできそうなローカルブランドが並びます。

ひとたび大通りからヘム(路地)へと足を踏み入れると、バインウットのローカル屋台から湯気が立ち上り、近隣住民の生活音が聞こえてくるような路地裏風景。

そんなのどかな小道を進んでいくと、突如としてモダンな建物が現れるのだった。清潔感のある白をベースに、温かみのある暗褐色の木目、そして足元を彩る鮮やかなイエローのタイル…この3色のコントラストが、下町風景の中で抜群の存在感を放っている。

正面入り口はこちら。庇の部分には”Let it drip, let it drop, let it be“というメッセージが…。コーヒーをドリップする音と、ビートルズの名曲を掛け合わせたようなフレーズである。
「Drip’Drop Kafe」の内装・雰囲気

重厚な木のドアを開けて店内に入ると静かで落ち着いた空間が広がっていました。このカフェは2フロア構成になっており、それぞれちょっぴり趣を異にする雰囲気を持ちます。

1階で目に飛び込んでくるのは、棚にディスプレイされたレコードプレーヤーとCDのコレクション。飾られているのは、現代の洋楽シーンを彩る歌姫や人気アーティストたちの名盤。「音楽そのもの」をインテリアの主役として大切にしていることが伝わってきます。
…まあ、店内のBGMはYouTubeだったのだけれど(途中で広告の音声が挟まった)。

ドアや天井など、様々な場所に大小サークルの装飾が施されており、空間に柔らかなリズムを生み出しています。

階段を上がって2階へ行くと、そこはプライベート感溢れる空間。

フロアの片側には、黒いレザー調のソファとアームチェアが配置されたラウンジエリア。ここにも壁面にレコードが飾られ、間接照明で照らされたジャケットアートがギャラリーのような雰囲気を演出。

反対側には、2〜3人掛けのテーブルやソファ席に加え、6人掛けほどの大きな白いテーブルと、壁一面の格子状のシェルフ。書斎やライブラリーのような知的な雰囲気。

全体的に、電源が利用しやすい位置にあるのが嬉しいポイント。作業カフェとしても◎。
「Drip’Drop Kafe」のメニュー

「Drip’Drop Kafe」のメニューはこちら。タブレットで確認するのですが、なぜか画像ではなく動画…。
定番メニューはもちろん、創作ドリンクも魅力的。「Cafe Bơ Đậu Phộng(ピーナッツラテ)」や「Cafe Cloud(ココナッツウォーター+フォーム)」など、好奇心をそそるシグネチャーメニューが並びます。

「Croissant Hạnh nhân(アーモンドクロワッサン)」や「Pain au Socola(パン・オ・ショコラ)」などのペイストリーもあります。
実食

「Houjicha Latte(ほうじ茶ラテ)」60,000ドンと、お供に「Croissant Hạnh Nhân(アーモンドクロワッサン)」45,000ドンを注文。

上部に注がれた濃褐色のほうじ茶。こ、こんなにほうじ茶って濃かったっけ?コーヒーみたいな見た目だ…。

味は…見た目に反して結構ミルク。ほうじ茶感は薄いかな、という印象。特有の香ばしさや香り、お茶の味はあまり感じられませんでした。とは言えすっきりした飲み口で、後味は悪くない。

たっぷりのアーモンドスライスと粉砂糖でお化粧されたクロワッサン。

木製のフォークを入れると、サクッという軽快な音。リベイクして提供されたので、クリスピーな食感が楽しめました。
バターの芳醇な香り…と言うよりは、マーガリンっぽい。まあ、この価格ですからね。でも、このある種の親しみやすさ、私は結構好き!最後まで飽きずに美味しくいただけました。

