ホーチミン市タンビン区に位置する、タンソンニャット国際空港。
中心地から近い都市型空港ということもあり、周囲もそれなりには栄えているものの、空港周辺を散策したことがある人は少ないはず。しかし、空港からの徒歩圏内に、個性的で遊び心のある内装が特徴の隠れ家カフェを見つけましたよ。
本記事では、ホーチミン市タンビン区のカフェ「Milligram Coffee」をご紹介します。
「Milligram Coffee」の場所

やって来たのは、空港からすぐ近くのバックダン (Bạch Đằng) 通り。あまり道は広くなく、ローカル的な風情漂う通りです。

そんな中、目を引くのがこちらの「Milligram Coffee」。

とにかくカジュアルで元気な印象の外観。金属製の波板を使った壁に、手書きのカラフルな文字やスマイリーフェイスが描かれ、ポップで親しみやすい雰囲気を醸し出しています。ややインダストリアルな印象の素材との対比が面白いですね。

赤く塗られたドアフレームが目を引き、4月30日の南北統一50周年に向けて飾られたベトナム国旗がローカルな彩りを加えています。
「Milligram Coffee」の内装

店内に足を踏み入れると…コンクリート打ちっぱなしまたはモルタル仕上げのような質感の壁に、手描きのアートが描かれています。

他にも「RULES」として、「1 BE KIND」「3 DRINK GOOD COFFEE」「7 LAUGH HARD」「9 BE HERE NOW」など、底抜けにポジティブなメッセージが。アーティスティックで遊び心のある、寛ぎの空間です。
一方、左側の壁には、壁のイラストとは対照的な、写実的でクラシックな雰囲気の花の絵画が飾られており、空間に多様性を加えています。内装は、「赤」をアクセントカラーとして使用しているようですね。

そんな、異なるテイストのデザイン要素が組み合わされている「Milligram Coffee」の店内。雑多な印象を与えかねないところを、絶妙なバランス感覚で不思議な統一感を与えているのはお見事です。

注文カウンターの周りは、ポップで手作り感のある雰囲気とは少し異なります。カウンター前面にはOSBボード、構造には赤い金属フレームが使われ、打ちっぱなしのような壁も相まってどことなくインダストリアルな雰囲気。カウンター周りは素材感を重視しているように見えますね。

一方、赤いフレームを彩るベトナム国旗、かわいらしいアートワークなどが、無骨な空間に温かみと個性をプラス。本格的なエスプレッソマシンもデザインの一部として存在感を放っています。

こちらはバルコニー席。Instagramの投稿画面を模した大きなグラフィックがあり、「SNS映えするコンパクトな特等席」とでも呼ぶべき?コンパクトながら、街の景色と緑を楽しめる開放的な空間です。ただし日中は暑い…。

上階である2階(日本の3階)にも、さらに客席を備えます。階段は、鮮やかなオレンジ色の壁と、壁一面に飾られた多数のモダンな抽象画が強い印象を与え、まるでアートギャラリーのよう。クラシックなデザインの金属製手すりと、ラフな質感の白い壁、そして現代アートが大胆にミックスされています。

2階からテラス席に出ることが出来ます。…おっと、誰かが設置されている全身鏡で自撮り中でした。

テラス席はこれまでのポップな雰囲気から一転、緑あふれる開放的なアウトドア空間が広がります。
床には赤茶色の砂利が敷かれ、椅子にはキャンプチェアを使用。まるで庭園やキャンプサイト・グランピング施設のようなリラックスした雰囲気です。手すり沿いのコンクリート製プランターや、各所に置かれた豊富な緑が、都会の中のオアシス感を演出しています。
「Milligram Coffee」のメニュー


「Milligram Coffee」のドリンクメニューはこちら。コーヒー・フルーツティー・ミルクティー等の他、アラビカ種を用いたこだわりのコーヒーや、最近トレンドの抹茶をも扱います。

ペイストリーも扱います。クロワッサンの価格は39,000ドンからと、お手頃。

また、バインミーなどの軽食も。今回は食べませんでしたが、口コミを見る限り、食事類の評判も良さそうです。

この度の訪問ではドリンクのみ注文。「Trà Dâu Bưởi Hồng(ピンクグレープフルーツストロベリーティー)」、65,000ドンです(Lサイズ)。

可愛らしい見た目。果肉が贅沢にトッピングされていますね。フレッシュなストロベリーとグレープフルーツ。「Bưởi」なので、実際のところはポメロかな?
ドリンクそのものの味はしっかり甘めですが、嫌な感じの甘さでは無く、心地よい酸味も感じられました。
「Milligram Coffee」の店舗情報

ホーチミン市タンビン区のカフェ「Milligram Coffee」をご紹介しました。エリアごとに異なる素材、色彩、アート等を用いて、それぞれに個性的ながらも、どこか統一感のある魅力的な空間を作り上げているお店です。
フライト前に気軽に立ち寄り…とはいかないかもしれませんが、この近辺を訪れることがあれば、ここでお茶してみるのも良いかも?