路地裏の「赤」に魅せられて…音楽と出会う隠れ家*15.22 café@サイゴン街区

カフェ

ホーチミン市の魅力のひとつは、そのエネルギッシュな喧騒と、ふとした瞬間に現れる静けさのコントラスト。

市内中心部を走るグエンティミンカイ (Nguyễn Thị Minh Khai) 通り。マックディンチー (Mạc Đĩnh Chi) 通りやディンティエンホアン (Đinh Tiên Hoàng) 通りと交差するエリアは、多くのレストランが集まる飲食街でもあります。

そんな大通りから、一歩奥へと足を踏み入れた者だけが辿り着ける路地裏カフェ「15.22 café」をご紹介します。

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「15.22 café」の場所・外観

グエンティミンカイ (Nguyễn Thị Minh Khai) 通り、10番台の番地。旅行者でも気軽に入りやすいベトナム料理のお店が並びます。一口にベトナム料理と言っても、北部料理から中部料理、ホーチミン市より南のフーコック名物まで選択肢は豊富。

ひっきりなしに車やバイクが行き交う大通りであり、ホーチミン市の「動」の部分を象徴するような場所ですが、路地に足を踏み入れると空気が変わります。

先ほどまでの喧騒とはうってかわって静かな空間。雨上がりの夜に訪れたため、濡れた路面が街灯や奥の店の明かりをぼんやりと反射し、情緒的な雰囲気を醸し出しています。

暗がりの中に温かい光を放つ一角、今回紹介する「15.22 café」です。「Thái Fiên」の文字が書かれた看板もありますが、こちらは以前紹介した系列店の名称。

ガラス窓に掲げられた「WHERE MUSIC MEETS YOUR STORY」の白い文字。何より、店内から漏れ出す温かみのある赤みがかったオレンジ色の光が印象的。暗い路地の中で、手招きされるかのようにして足を踏み入れます。

「15.22 café」の内装

扉を開けて目に飛び込んでくるのは、壁一面の鮮やかな赤。しかし、腰壁やカウンター、テーブルや椅子といった家具が重厚なダークブラウンの木目調で統一されていることで、派手さは感じない。

照明は全体的に暗め。各テーブルに置かれたアンティーク調のランプの光が赤い壁に反射し、空間全体をムーディーに演出しています。そのさまはまるで格調高い純喫茶。

私が訪れた際はクリスマスの装飾が施されていましたが、それもまた赤い空間に溶け込んで、古典ヨーロッパ映画のワンシーンのような雰囲気を醸し出していました。

店内を彩るもう一つの要素が「音楽」。天井を見上げればミラーボールが静かに回っています。

店の奥には、立派なピアノが鎮座。その上にはONKYOのヴィンテージアンプやCDプレーヤー、そして「Play now!」の札と共にたくさんのCDが並んでいます。

Marshallのスピーカーや大型の音響スピーカーも設置されており、BGMとして流れる音楽への強いこだわりが感じられます。

…が、BGMのボリュームはいささか大きめ。おしゃべりを阻害するほどの爆音ではないですが気になる人は気になるかも。

「15.22 café」のメニュー

メニューは以前ご紹介した「Thái Fiên」と共通。シグネチャーメニューには、ベトナムコーヒーにティラミスを組み合わせた「Cà phê sữa 1522」や、「Bạc Sỉu Coco 1522」のように「Baileys」(ベイリーズリキュール)を使った大人向けのメニューもあり、非常に独創的。

ペイストリーもあります。「Thái Fiên」でスーパーのお惣菜のようなプラ容器に詰められていたのと比べると、色気のあるディスプレイ。

Trà bưởi hồng」(ピンクグレープフルーツティー、59,000ドン)を注文。情熱的な赤い空間で、この鮮やかなルビー色のドリンクをいただく、絵になる組み合わせじゃあないですか。トッピングされたピンクグレープフルーツ・マーマレードもまた、照明を浴びて艷やかに輝きます。

一口飲むと、ピンクグレープフルーツの爽やかな酸味とほのかな甘みが広がります。情緒的な路地裏の中で飲む爽快な一杯、身体に染み渡りました。

ちなみに、同じ路地の奥には、中部料理のお店と北部料理のお店があります。いずれも程よいローカル感がありつつオシャレで、旅行者でも入りやすい店構えのオープンエアレストラン。近隣での夕食後は、「15.22 café」でカフェタイムを楽しんでみては。

「15.22 café」の店舗情報

お店の名前 15.22 café
住   所 15/22 Nguyễn Thị Minh Khai, Sài Gòn, Hồ Chí Minh
営 業 時 間 06:30 〜 22:00
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