ここだけの秘密。隠れ家チョコレートカフェで時間旅行気分に浸ろう*XOCOATI@1区

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フランス人ショコラティエが手掛ける「MAROU」をはじめとした数々のチョコレート専門店の功績により、近年は「ベトナム=チョコレート」のイメージがすっかり醸成されてきましたね。ここホーチミン市内にもチョコレートを楽しめるお店が沢山あります。

そして最近、素敵なチョコレートカフェを新しく発見しました。古アパートの中にあり、決して広々とした店舗では無いものの、深紅を基調とした格調高い雰囲気の中で純ココアを使ったドリンクを楽しむことができます。

本記事では、ホーチミン1区のチョコレートカフェ「XOCOATI(ショコアティ)」をご紹介します。

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「XOCOATI」の場所

ホーチミン市1区の北西部、リーヴァンフック (Lý Văn Phức) 通りにやって来ました。ピンクの教会「タンディン教会」や、布地やナッツを購入しに日本人も多く訪れる「タンディン市場」からは徒歩10分ほどの距離。

街灯もあまり無い路地ですが、勇気を出して進んでいきます。これでもまだ、夕方の6時なのだけど…。

常闇をぼうっと優しく照らす「XOCOATI」の看板が目印。こちらの古アパートの中にお店はあるようです。

バイクでお越しの方は、指定の駐輪場であれば駐輪代無料だそう。指定以外のところに停めるとお金を取られてしまうので、案内に沿って駐輪しましょう。

階段を上がり、上階の「XOCOATI」へと向かいます。こちらのアパートは約半世紀前に建てられたものとのことで、その間、サイゴン激動の歴史を見守ってきたことでしょう。

壁から漂う匂い、古びた石灰の匂い、ペンキの匂い、タイルの匂い。どれだけこの街が変わろうとも掻き消すことの出来ない「生(ナマ)のサイゴン」が、ここに蓄積されています。

「XOCOATI」の内装・雰囲気

「XOCOATI」の入り口はこちら。モザイクタイルで作られた看板が素敵。

「A」の文字が祭壇のようにも見えますが、「XOCOATI」のコンセプトは「From Ancient to Modern(古代から現代へ)」だそうで、それが関連しているのかも。「XOCOATI」という店名も、「チョコレート」の語源であるという説がある古代マヤ族の飲み物「Xocolatl(ショコラトル)」から来ています。

最近、店舗スペースを拡大したそうで、アパートの1階と2階(日本の2階・3階)に客席があります。本記事では1階をご紹介。

店内に足を踏み入れると、他に客は居らず店員さんが一人だけ。Googleマップの「混雑する時間帯」を見ると絶えず客が入っているようだったので、少し意外。この空間を独り占めしたいのなら、平日の夕方が狙い目かも。

僅かばかりの照明が妖しく非日常を演出している一方、どこか温かみも感じられる店内。この季節、深紅の壁がクリスマスのデコレーションとマッチしていて良い雰囲気。

決して大きな店舗ではないため、客席の数もそれほど多くありません。静かな空間の中、贅沢なひとときを過ごすことができるはず。

店内の至る所に飾られたモザイクアートが目を引きます。上記で描かれているのは、東ローマ皇帝ユスティニアヌス1世の皇后・テオドラ

在位時期はちょうど中世の頃であり、XOCOATIがリスペクトするデザインコンセプトの時代と合致していたこと、また同時期にカカオ豆とカカオドリンクが誕生したということに繋がりを見いだし、肖像画を飾っている…とのことらしい。

「XOCOATI」のメニュー

まずはカウンターで注文しましょう。メニューは上記の通り。

飲み物は大きく分けて3種類。オーツミルクを使ったココアドリンクに、牛乳を使ったココアドリンク、そしてバタービールです。…オーナーはハリーポッター好きなのかな?

ちなみに、店内の内装のうち6割くらいは「グリフィンドールの談話室」から影響を受けているとのこと。やっぱりハリポタ好きじゃないか!

メニューによって、ホット・アイスが選べるかどうかが異なります。「Nóng(ノン)」はホット、「Lạnh(ラン)」がアイスですね。

もし特別な理由が無ければ、ホットでの注文をおすすめします。何故ならホットドリンクの場合、お店お手製の可愛らしいカップで提供してもらえるから。しかも、好きなデザインのカップを選ぶことができるというのです。

かわいい〜〜!(笑顔)

また、ペイストリーも扱います。チョコがけクロワッサン・パンオショコラ・アップルデニッシュの3種類。

お店として特に推しているドリンクは以下の3種類とのこと。以下、お店のインスタから引用の上で意訳したものです。

  • Xocoati By Mayan:古代マヤ族が生み出し、その後現れたアステカ族にも受け継がれたカカオ飲料「ショコラトル」に由来するドリンク。純カカオ、シナモン、ジンジャー、ダークチョコレート、少量のコショウ、チリパウダーなどの材料から成る。
  • Xocoati’s Signature (Saigon):「Mayan」のレシピをフレッシュミルクに置き換えることで、飲みやすくアレンジしたドリンク。
  • Parisian Hot Xoco:フランスのショコラショー(ホットチョコレート)にインスピレーションを受けつつも、甘さ控えめ・脂肪分控えめにアレンジしたもの。クロワッサンにぴったりなドリンク。

また、お得なコンボメニューもあります。

99,000ドンのコンボは、オーツミルクココアのドリンク1種類と、チョコがけクロワッサンとの組み合わせ。89,000ドンのコンボは、フレッシュミルクココア(※価格が72,000ドンまたは69,000ドンのもの)とパンオショコラ or アップルデニッシュとを組み合わせたセットです。

実食。ホットチョコレートで心温まるひととき

私の注文した「Xoco Marshmallow(ホットチョコレートのマシュマロ乗せ)」と「Pain aux Chocolate(パンオショコラ)」がやって来ました。COMBOとして注文したので、価格は89,000ドン

季節柄ぴったりな、クリスマスツリー柄のマグカップ。スプーンには花があしらわれており、こちらも手作りなのだろうか。

どろり濃厚なホットチョコレート。一口飲んでみると…意外と甘過ぎない。ほっと心に沁み入る美味しさですね。ダークチョコレートのようなコクと深みがあります。

何よりも、後にひく酸味が特徴的。お店的には、カカオの産地は特にアピールしていないようですが、ベトナム産のものを使用しているのかな?多くのベトナム産カカオは、コクのある酸味が特徴であると言われています。

ホットチョコレート、ベトナムでは出会う機会は少ないと思います。クリスマスも近いことだし、日本の冬に思いを馳せつつ常夏のホーチミン市でホットチョコレートを味わうのもまた一興。

こちらはパンオショコラ。小ぶりなサイズでちょうど良い。

割ってみると、チョコレートの量は控え目で、表面パリパリ・中はもちもちとしたデニッシュ生地。看板メニュー…というほどではないと思いますが、せっかくのチョコレートカフェなので、チョコを使ったペイストリーも味わってみて。

訪れたときはガラガラだった店内も、19時を回る頃にはいつの間にか席が埋まりつつありました。そろそろお暇しましょうかね。

「XOCOATI」の店舗情報

ホーチミン1区のチョコレートカフェ「XOCOATI(ショコアティ)」をご紹介しました。

日本人にはまだ殆ど知られていないであろうこちらのカフェ。近隣を観光で訪れた際に立ち寄ってみて、チョコレートの歴史や今昔のサイゴンに思いを馳せてみてはいかがでしょう。

お店の名前 XOCOATI
住   所 33/11 Lý Văn Phức, Phường Tân Định, Quận 1, Hồ Chí Minh
営 業 時 間 13:30 〜 22:30(土日は10:00オープン)
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