【台湾】歴史建築に咲くクリエイティブ!「勝利星村創意生活園區」を歩く@屏東

屏東県

台湾最南端の県である屏東(へいとう)に位置する屏東市

多くの旅行者にとって、この街はリゾート地である墾丁へ向かう際の通過点という印象が強いかもしれません。が、屏東市そのものに目を向けてみると、独特の歴史が重なっていることが分かります。

屏東市はかつて「航空の街」として知られていました。日本統治時代に台湾初の飛行場が建設され、軍事的な要所として発展した背景があります。

本記事では、そんな街の記憶を今に伝え、台湾最大規模の歴史建築群として再生を遂げたリノベーション施設「勝利星村創意生活園區」をご紹介します。

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「勝利星村創意生活園區」の概要

勝利星村創意生活園區」は、屏東の玄関口である臺鐵(台湾鉄道)・屏東駅から歩いて15分〜20分くらい。バスでのアクセスも可能(駅前から出ている515番など)なようですが…結局屏東滞在中にバスは使わなかったな。

南国らしいゆったりとした空気が流れつつも、なんやかんやで結構栄えている屏東市。

現代的なビルが並ぶ街並みの中に、整然と区画された古い建築群。こちらが「勝利星村創意生活園區」。

勝利星村の風景を形作っているのは、1920年代から建設が始まった日本陸軍航空隊の官舎群。当時は階級の高い将校たちが暮らすためのエリート居住区でした。

終戦後、これらの建物は国民党政府によって接収され、軍人家族が身を寄せる「眷村(けんそん)」へと姿を変えます。特にこの地区には多くの将軍が住んでいたことから、後に「将軍の村」という異名を持つように。

現在、ここには69棟もの歴史建築が保存されており、その規模は台湾でも群を抜いているとのこと。2018年の大規模なリノベーションを経て、現在は独立書店、カフェ、ギャラリーなどが集まる文化拠点として一般に開放されています。

手入れされた庭、石造りの門、そして生い茂る南国の木々―日本家屋の骨組みを持ちながら、台湾の気候や生活文化が混ざり合った光景は大変興味深い。

建築物の間を歩いていると、パブリックアートに遭遇することも。重厚な歴史建築とポップなアートのコントラストが面白い。

村内には、カフェや飲食店のほか、書店や地元の伝統工芸をアレンジしたショップなどが点在。単なる古い建物群で終わらせないあたりに、台湾の人々の豊かさを感じる。

コーヒースタンド「方根發」

さてさて、敷地内を歩き回り、少し足が疲れてきました。カフェかどこかで休憩したいのだけど、この日は祝日(メーデー)ということもあってどこも混雑気味…。

そんな中で訪れたのが、園区内にひっそりと佇むコーヒースタンド「方根發(Fang Geng Fa)」。歴史ある平屋建てを活用したショップを通り抜けた先にあります。

お店のロゴを冠した貯水槽と、鋭角なスタンドが目印。基本的にはテイクアウト想定かと思いますが、座席も用意されています。

こちらが座席。椅子とテーブルが融合しているようで面白い。大きな木が作る木陰のおかげで、日中でも割と涼しいです。

メニューは、美式咖啡(アメリカーノ・70元)や拿鐵(ラテ・90元)といった定番のほか、独創的なアレンジドリンクが目を引きます。

今回は、ここでしか出会えなさそうな「甜酒釀拿鐵(甘酒ラテ・130元)」にトライ。カップに書かれた絵が、肩の力が抜けるゆるさで良い。

砂糖の代わりに甘酒の甘みを活かしたラテ…ですが、思ったよりも甘さはぐっと控えめ。また、酒粕甘酒を使っているので少量のアルコールを含みます。

ストローで混ぜながら飲むと、時折米粒のプチプチとした食感が飛び込んでくるのが面白い。コーヒーの苦みと発酵食品の意外な出会いでした。

「勝利星村創意生活園區」の施設情報

勝利星村創意生活園區」と、敷地内のカフェ「方根發」をご紹介しました。

日本統治時代の航空戦略、戦後の眷村文化、現代のクリエイティビティ。それらがまるで地層のように積み重なり、いまの景色を作っています。

屏東市自体、古き良き地方都市といった街並みであり、高雄市へのベッドタウンという側面もあるにはあるようですが、このような台湾のリノベーション文化を肌で感じられるスポットもあるということで。

施設の名前 勝利星村創意生活園區
住   所 屏東縣屏東市勝利路137號
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