熱気と旨味に溺れる、ローカルシーフードの聖地*Ốc Bao La@ブンタウ

ブンタウ

ベトナム南部。ホーチミン市中心部から車やバス、高速船で約2時間ほどの距離にあるビーチリゾート「ブンタウ (Vũng Tàu)」。2025年7月の省合併に伴い、現在の住所は「ホーチミン市ブンタウ街区」です。

港町のブンタウで食べたいのは、やはりシーフード!しかし、海岸線沿いにあるような有名海鮮レストランは高価だし、少人数旅行や一人旅の場合はそもそもそんなに沢山食べられない。

一方で、ブンタウを訪れるイマドキな若者たちは、街なかにある隠れた名店の情報を事前にキャッチしておき、リーズナブルに海鮮を楽しんでいる模様。ずるい!私にも教えて!

…ということで、ベトナム人の友人から教えてもらった海鮮レストランに一人で行ってきました。本記事では「Ốc Bao La」をご紹介します。

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「Ốc Bao La」の場所・雰囲気

やって来たのはソヴィエトゲティン (Xô Viết Nghệ Tĩnh) 通り。観光客で賑わうビーチ沿いの大通りから少し中に入った、地元の人々の生活が垣間見える通りです。海からは離れますが、この辺りはローカルフードが充実しておりおすすめのエリア。

そんな通りの中でも、一際明るい光を放つ「Ốc Bao La」。タイガービールの看板、青と白のストライプ柄の庇の下にはベトナム国旗の赤いミニフラッグ、完全にオープンエアの店内と、ザ・ベトナムのローカル居酒屋といった雰囲気です。

店の前には趣ある炭火焼き台。グリル(Nướng)系メニューはこちらで調理されるのでしょうか。

水色の壁に、シンプルな木製のテーブルと椅子が並ぶ店内。気取らない、衒いのない、まさにローカル食堂の様相。店内はさほど大きくはなく、このときは日曜の夜かつ直前に大雨が降ったこともあり、空席もそこそこにありましたが、金・土の夜なんかはかなり混み合うのでは。

入り口にずらりと並んだ生簀も必見。元気いっぱいの甲殻類や、見たこともないようなデッケェ巻き貝なんかがひしめき合っています。

小ぶりのサメさん。かわいい〜。「イヌザメ」というそうですが、どんなお味なのだろう…。

日本では天然記念物のため、一部地域を除いては食べること能(あた)わずの食材・カブトガニもあります。値段の割に可食部は少ない&大して美味しくはない模様。

なお、店内の清潔さもローカル水準ですので悪しからず。食事中、どこからともなく壁伝いに襲い来るアリさんの大群と常に格闘しておりました。

「Ốc Bao La」のメニュー

「Ốc Bao La」のメニューを抜粋してご紹介。店名がベトナム語で「広大・無限」を意味する通り、そのメニューはまさに無限の選択肢。ページをめくってもめくっても、貝、エビ、カニ、イカ、魚、アワビ…とシーフードのオンパレードです。

写真はありませんが、英語が併記されています。とりあえず、自分が好きな食材のベトナム語名と、主要な調理法の名前(焼き(Nướng)、蒸し(Hấp)、炒め(Xào)など)を覚えておけばなんとかなるなる。

多くのシーフード料理が1品あたり50,000〜100,000ドンという驚異的なコストパフォーマンス。素晴らしい。

実食

注文を終え、生簀の写真を撮っている間に料理が勢揃いしました。爆速!

わたくしが愛してやまない「マテ貝と空心菜のニンニク炒め (Ốc móng tay xào rau muống)」、価格は88,000ドン

強火で一気に炒められた空心菜のシャキシャキ食感と、マテ貝のプリっとした弾力がたまらんですな。やはり空芯菜炒めはしんなりしたものより、ジャキジャキとした歯ごたえが残っているものに限る。ベトナムで人気の貝の中にはクセがあるものもちらほらありますが、マテ貝は日本人の口によく合うと思います。

味付けは少々薄味だったので、別添えのつけダレにディップ。甘み・塩気・辛みが足されてさらに良いカンジに。

牡蠣粥 (Cháo hàu)」68,000ドン。一見シンプルなお粥ですが…。

お玉で掬うと、中からプリッッップリの牡蠣がこれでもかというほど出てきて驚きます。この価格で食べられて良い牡蠣の量ではない…!

お粥はほんのり甘く、出汁の風味も感じられる滋味深いお味。フライドオニオンの香ばしさと黒胡椒がアクセントを添えます。日本でお粥というと「胃に負担がかからない食べ物」というイメージですが、ベトナムでは割としっかり&こってりした味付けであることが多い。

ベトナムのシーフード食堂の定番「アサリのレモングラス蒸し (Nghêu hấp sả)」48,000ドン。厳密にはアサリとは異なる二枚貝だそうですが、一旦それは置いといて…。

レモングラスの爽やかな香りが食欲をそそります。ぷっくりと身の詰まったアサリは、噛むと磯の香りと旨味がじゅわっと口の中に広がります。アサリの出汁が溶け込んだスープもまた絶品。砂抜きが多少甘かったのは御愛嬌。

いつも通りのぼっち海鮮でしたが、心ゆくままに3品を平らげました。もし二人なら、もう1品くらい足した上でシェアすれば、良い感じに腹八分になれると思います。

お会計は別途注文していたペットボトルの水と合わせて、216,000ドン。や、安すぎる…。これだからローカル居酒屋はやめられない。ただし、潔癖な方やお腹が弱い方は自己責任で。

「Ốc Bao La」の店舗情報

お店の名前 Ốc Bao La
住   所 49 Xô Viết Nghệ Tĩnh, Vũng Tàu, Hồ Chí Minh
営 業 時 間 13:30 〜 26:00
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