ベトナム南部。ホーチミン市から車やバス、高速船で約2時間ほどの距離にあるビーチリゾート「ブンタウ (Vũng Tàu)」。
港町でもあるブンタウで食べたいのは、やはりシーフード!しかし、海岸線沿いにあるような有名海鮮レストランは高価だし、少人数旅行や一人旅の場合はそもそもそんなに沢山食べられないよ、という悩みがつきもの。
そんなあなたにおすすめしたいのが、街なかに小ぢんまりと佇む、ローカルな海鮮レストラン。ブンタウを訪れるベトナム人の若者は、そういったお店の情報を事前にキャッチしておき、リーズナブルに海鮮を楽しんでいる模様。
本記事ではベトナム人の友人から教えてもらった、低価格・小さめポーションで少人数でも楽しめるシーフードレストラン「Ốc 30K」をご紹介します。
「Ốc 30K」の場所

やって来たのはビンザー (Bình Giã) 通り。ザ・住宅街といった雰囲気で、周囲にこれと言った観光地やランドマークは無いのですが、強いて言うなら「ロッテマート (Lotte Mart)」が徒歩圏内です。

そしてこちらが件の「Ốc 30K」。屋台風の簡素な造りで、よくある路上の食堂の雰囲気。
そのあまりのカジュアルさに、ローカル慣れしていない人だと入店に逡巡してしまうかもしれませんが、よく見ると午後4時という早い時間帯ながらチラホラとお客さんが。これは人気店に違いない、ということで行くぞッ!

店内はこんな感じ。見た目よりも奥に広く、意外と収容できる人数は多そう。一応、屋根はありますが、開放的な空間で、屋外に近い雰囲気。プラスチック製の椅子にステンレス製の低いテーブルと、いかにもなローカル食堂。

敷地内には何故か遊具が。近隣に幼稚園があるようなので、それが関係あるのだろうか。
「Ốc 30K」のメニュー


「Ốc 30K」のメニューはこちらの2枚。ベトナム語表記のみですが、ローカルの貝レストランに慣れている人なら内容は分かるはず。
さすがに店名の通り、全品「30K(3万ドン)」とはいきませんが、それでも価格は驚くほど安い。
実食。ちょうど良いポーション

注文の品がやって来ました。この価格ということもありポーションは小さめですが、むしろ少人数グループやおひとりさまでも色々と試せて良いですね。

「Ốc móng tay xào rau muống」40,000ドン。マテ貝の空芯菜炒めです。

あさりのようでありながらあさりよりも濃厚な味わいのマテ貝。日本であまり口にする機会はありませんが、癖のない味とコリコリした食感がたまらない食材。それをみんな大好き空芯菜と一緒ににんにく味で炒め合わせた一品です。空芯菜は火を通しすぎず、歯応えが残ったいい塩梅の炒め具合です。

ディップソースに付けても良し。

「Nghêu hấp sả」40,000ドン。あさりのレモングラス蒸し。

日本人が食べ慣れたあさりの風味(※厳密にはあさりとは違う種別らしいのですが)。レモングラスは臭みを消すのみならず爽やかな香りをもたらします。こってりした味付けの多い貝料理の中ではあっさりとした味で、スープまで飲み干せてしまいそう。

「Hàu nướng mỡ hành」「Hàu nướng phô mai」、牡蠣のネギ油焼きと、チーズ焼きです。価格はそれぞれ15,000ドンと破格。


一皿3粒入りなので、牡蠣1つにつき5,000ドン。まあ、かなり小粒の牡蠣ではありますが。ちなみに、選べる牡蠣の味付けはなんと9種類。

いつの間にか店内も混雑。こちらの「Ốc 30K」、飾り気はないものの、賑やかな様子から、地元の人々や観光客が気軽にシーフードを楽しむ、活気のあるローカルなレストランでした。ただし、衛生面に懸念のある方、胃腸が弱い方にはおすすめしません。ベトナム玄人向け!