さようなら。マクドナルド・ベトナム2号店、最後の夜

日記

世界的なファストフードチェーン・マクドナルド。そのベトナム2号店が、9月19日の午前2時に閉店することとなりました。

ベトナム2号店がオープンしたのは、南部の商業都市・ホーチミン市1区。同じく1区に1号店がオープンした2014年2月から間もない、2014年5月のことでした。

ホーチミン市のランドマーク「ベンタイン市場」や、日本の支援を受けて建設されたホーチミンメトロ1号線の始発駅「ベンタイン駅」、眠らない飲み屋街「ブイビエンウォーキングストリート」のすぐ傍という絶好の一等地にオープンした2号店は、ベトナムにおけるマクドナルドの華々しいデビューを象徴する、旗艦店のひとつと言っても過言では無かったはず。そんな2号店が閉店…とな?

午前2時の閉店に立ち会う…のは難しいのですが(平日だし)、せめて最後に一目見ておこうと、実質の最終日・18日の夜に訪れてみました。

こちらが、マクドナルド・ベトナム2号店「McDonald’s Bến Thành(マクドナルド・ベンタイン店)」です。大きな窓が開放的な、4階建ての大型店舗。

ちなみに、この時点でGoogleマップからは店舗情報が無くなっていました(Mc Caféとしての登録は残っていた)。仕事が早い!

入口を見た感じ、いつものマクドナルド。特別混雑しているわけでもありません。

ひっそりと閉店をお知らせする看板が。こう言ってはなんだけど、あまり風情は無いというか、至極事務的だな…。閉店日時と、近隣店舗の案内があります。

看板下部には、「新たな空間へようこそ」「マクドナルド・1区ファングーラオ」「2024年末までに」とあります。

…うーん、ここもファングーラオ街区ですが、おそらくリニューアルオープンではなく、近隣に新たな店舗が出来るのだと思います。公式には閉店理由を明らかにしていませんが、各メディアによると賃料高騰が要因ではとのことなので、まあ、移転オープンと考えるのが妥当でしょう。

店舗に足を踏み入れると…普段通りの賑わい。他店舗の比べ外国人観光客の姿が目立つのも、この立地ならでは。

メニューも、特に欠品が目立つことはありませんでした。

注文を終え、1階(日本的には2階)にあがると…

うーん、ガラガラ!皆、特に最終日とか興味は無いのかな?まあ、ベトナムからマックが完全撤退する訳でも無いし、10年くらいの期間だとそこまで愛着は湧いていないのだろうか…。

今まで上がったことのなかった3階(日本の4階)。

なんと、団体客の収容が可能なパーティールームがありました。ベトナムにおける10年前のマクドナルドと言えば「ちょっとええもの」という立ち位置だっただろうし、マックでパーティーを開きたい需要もあったのかも。

雨漏りしていますが、これはまあよくあること。

1階に戻り、窓際の席に陣取りました。

ダブルチーズバーガーセット(Shake-shake Salad)と、ポテトSの単品。合わせて104,000ドンです。

ディップソースを取りに行ったら、2種類しか無かった。まあ、これは元からだったのかもしれないけど。

ダブチだいすき。

そうそう、全然関係の無い話で恐縮なのですが、知り合い(というか上司)が「バンコク・スワンナプーム空港のマックで食べたダブルチーズバーガーが極小だった」「あれは専用の極小パティとバンズを発注しているに違いない」と豪語していたのですよね…。謎。

19時を回り、急に店内が賑やかになりました。

入口が封鎖され、解体が始まっていました。あれ、私、1時間半前にここから入ったよね…?スピード工事すぎる。

テラス席も、いつの間にか大勢のお客さんで賑わっています。みんな、2号店の閉店を惜しんでやって来たんだな。そういうことにしておこう。

このマックが無くなったら、サイゴンっ子たちはどこに溜まるのだろうか。すぐ傍にあるロッテリアか、はたまたKFCか。

ここを真っすぐ進んだ左手側には、開業を待つベンタイン駅、そしてその奥にはベンタイン市場があります。

ということは…おまえ、開通したメトロを一目見ることなく消えてしまうんだな…。本当ならとっくにメトロが完成していたはずなのに。

何にせよ、先日もホーチミン市唯一のスターバックスリザーブ(スタバの高級業態)が閉店したように(※ハノイの店舗は継続)、大手外資系チェーンであっても、ベトナムにおけるコストの高騰や消費者嗜好の移り変わりへの対応には苦労しているようです。

ところで、ここの跡地には何が出来るのだろうか。しばらくしたらまた見に来てみようと思います。