ベトナム人の友人と食事をすることになり、何を食べたいか聞くと、「ホーチミン市第2の日本人街・Phạm Viết Chánh(ファンビッチャン)にある、とある居酒屋に行きたい」とのこと。
提案されるがまま行ってみたところ、安定した美味しさのメニュー・居心地の良さから気に入ってしまい、その後も普段遣いするに至るのでした。
本記事では、ホーチミン市ビンタイン区の居酒屋「居酒屋&バー 達(たつ)」をご紹介します。
「達(たつ)」の場所・雰囲気
居酒屋&バー「達(たつ)」が位置するのは先述の通り、ホーチミン市第2の日本人街としてお馴染み、ビンタイン区ファンビッチャン (Phạm Viết Chánh) 通りです。
「達」の店内は、多くの提灯や昭和レトロ溢れるポスター、手書きメニューの短冊など、日本の大衆居酒屋のエッセンスをぐっと凝縮したような楽しい雰囲気。
1階、入り口すぐにはカウンター席が広がります。一人でも気軽に訪れやすい。
どこで集めたのか、様々なフィギュアが飾られていますが…ゴリチュウ…!
そうそう、店内で流れるBGMがね、いつ行ってもシティポップ祭りなのですよ。竹内まりや、山下達郎、松田聖子、安全地帯、杏里、などなど…。
名曲の数々は、80年代に青春時代を過ごした諸兄は勿論のこと、世代ではない若者をも虜にすること間違いなし。ベトナム人や日本人以外の外国人も多く訪れる店なので、近年のシティポップブームもあり、来店客の心をがっしりと掴むことでしょう。
「達(たつ)」のメニュー・一例
メニューには、寿司盛り合わせや串盛り合わせなど、日本食レストラン・居酒屋の定番が並びます。
…が、よく見ると、なんだか見慣れないメニューが。
Posteの紹介記事を見ると、「達」は日系のお店で経験を積んだベトナム人店長さんが中心となっているということで、ベトナム料理を日本人でも親しみやすいようアレンジしたのだそう。攻めたメニューだと思ったらそういうことだったんだなあ。
それとは別にぶっ飛んだメニューもままあります。「寿司ライスの豚バラ巻き」に、「豚タンの納豆炒め」とな…!?
「達(たつ)」のメニューを実食
私、酒の場は好きなのですが、いかんせん下戸なのと、あとビールが飲めないので、梅酒ソーダ割りがあるのは助かる。(欲を言えば、カシオレを置いてくれたらもう最高)
ジーク・ジオン!(※乾杯の音頭)
まずは前菜。ちょうど塩キャベツが恋しかったのです。お安いのに盛り盛りで嬉しい。
たこわさは市販のものかな。そういや、会社のベトナム人マネージャーで、たこわさが好きな人がいるんですよね…。誕生日に冷凍たこわさ1kg贈ろうかな?…迷惑だな。
誰かと飲みに行ったらやっぱりこれ、串盛り。味は塩かタレかが選べます。10本のうち2本がミニトマト、そして内臓系推し。トマトも内臓も好きだから無問題。
8種の具材入りおでん!それにしても、おでんなんて久々に食べたなあ。そのまま食べても出汁が染みていてもちろん美味しいですが、東海地方民的には味噌も欲しくなったり…。
そうそう、味付けについては、全体的に上品で薄味の傾向にあるかな?日本人向けの味付けだとベトナム人にとってはしょっぱく感じることが多いようなので、もしかしたらベトナム人向けに合わせているのかもしれません。とは言っても、つまみとしては充分に酒が進む味付けです。
どのメニューも(一部の攻めたメニューを除き)奇抜さの無い安心できる美味しさだし、コスパも良し。店内が華やかなので、友達同士でも、デートでも、どんなシチュエーションでも利用できそう。
他にもあります。おすすめメニュー色々
以降、一人で訪れることもあれば、同僚と訪れることもあり、普段遣いするようになりました。
これがパンノキ!初めて食べた。芋みたいでホクホクしているのですが、ほんのり甘さもあります。ちなみに奥にあるのはチリソース。ケチャップも合うと思うんだけど、どうだろう。
酒を頼まず、定食屋使いしたときに注文したもの。本来は〆用のメニューなのかもしれませんが、程よいサイズなので「ちょっとだけご飯もの食べたい!」というときにぴったり。破れた卵黄がその身をだらしなく投げ出し、纏わりつく様が淫靡ですね(言い方)。
これ、写真で伝わるかどうか微妙ですが、めっちゃでかいです。いっぱい野菜を食べたい!というときにどうぞ。一人でも意外とペロリといけます。野菜で満腹になると、体が喜んでる感じがするよね!
刺し盛。やけにマグロが色鮮やかなのは、写真の都合です。鮮度も問題無く、美味しい刺身です。
おろしポン酢+わさび+レモンで超絶さっぱり!牛肉もそれほど筋っぽく無く、柔らかいです。
ベトナム料理でよく見るこの野菜、千里花って言うのか…、と初めて知りました。ほんのりとほろ苦さがあり、和食とも合いそうだなあ、という感想。塩コショウというシンプルな味付けが、素材を引き立てます。
好奇心には抗えず、注文してしまった。本当に、豚トンと納豆をそのまま炒め合わせた料理です。他に納豆を使うメニューは「マグロ納豆」などまともなのですが…新商品をノリで開発するこの感じ、嫌いじゃないわ!
そうそう、以前、同僚と訪れたときに漬けマグロをなんとサービスでいただいてしまいました。ありがたや~…。
「達(たつ)」の店舗情報
こちらの「達(たつ)」、全75席と大箱なので、満席で入れないということは無いと思います。
また、先日10人で予約して利用した際は3階のスペースを貸切で使わせてもらいました。店員さんも基本的には近くについていてくれたので、注文もスムーズでした。
ちなみに3階にはバーもあり、「達(たつ)」の店長さんが同様に経営されています。
以前は普通のバーだったのですが、いつの間にか(2024年9月くらい?)ガールズバーになっていました。あまりそのような、歓楽的雰囲気の中で客をもてなす路線に行ってほしくは無かったのですが、普通のバーでは思ったよりもお客さんが入らなかったのかな…。
ただ、レタントンのタイバンルン通り路地裏の店みたいにギラギラした感じではなく、落ち着いた雰囲気の健全なバーではあるっぽいので、まあ気にはならない。
何にせよ、幅広いシチュエーションで利用できるお店。日本人だけではなく、ベトナム人の友人を連れてきたことも何度かあるのですが、皆気に入ってくれたようなので、万人にお勧めできるお店だな〜と思います。