カフェ天国・ホーチミン市。日々新しいお店がオープンし、カフェ巡りが尽きることはありませぬ。
本記事の内容は、中心部から程近いショッピングストリートの路地裏で見つけた、とっておきの隠れ家カフェについて。ホーチミン市内に複数店舗を展開する「Faro Cafe」の「Nguyễn Trãi Corner」店をご紹介します。
「Faro Cafe – Nguyễn Trãi Corner」の場所
やって来たのは、ホーチミン市旧1区の南部に位置する、カウオンラン (Cầu Ông Lãnh) 街区・グエンチャイ (Nguyễn Trãi) 通り。中心部（ホテルニューワールド）のラウンドアバウトから旧5区の西端までを結ぶ、ながーい通りです。
交通の要ということで、普段であればバイクが行き交う賑やかなエリア。しかし、ヘムと呼ばれる路地へ一歩足を踏み入れると、空気感がガラリと変わります。
喧騒が静まり返ったその場所に現れたのが、鮮やかなテラコッタカラーと、温かみのある木目を基調としたモダンな建物。今回の目的地、「Faro Cafe – Nguyễn Trãi Corner」です。
外観は、大きなガラス張りの窓が特徴的で、開放感たっぷり。建物の周りには、プルメリアやモンステラといった南国らしい植物がふんだんに配置。まるでリゾート地の別荘に来たかのような気分！
エントランスの看板に何か書かれていますね。えーと、「At Faro the coffee is good, better than your ex（Faroのコーヒーは美味しいよ、あなたの元カレ/元カノよりね）」…ひゃだ、ブラック！
店頭にはサンタクロースのオブジェが飾られ、ホリデーシーズンのワクワク感を盛り上げてくれていました。季節ごとのデコレーションにも力を入れているようなので、訪れる時期によって違った表情が楽しめそうです。というか、クリスマスシーズンに前述のジョークをぶっ込んでくるのか…（困惑）。
「Faro Cafe – Nguyễn Trãi Corner」の内装
店内は、テラス席、1階、そして2階の3つのエリアに分かれています。まず迎えてくれるのは、路地との境界を感じさせない開放的なテラス席。
足元はグレーの石畳調で整えられ、曲線デザインがユニークな木製の椅子が並びます。大きな観葉植物が目隠し代わりになり、路地を行き交う人の視線も気にならず、程よいプライベート感が保たれているのも良い。涼しい午前中や夕暮れ時には、ここで風を感じながら過ごすのが最高に気持ちよさげ。
店内は、白とウッドを基調とした洗練された空間。オープン1時間後の朝8時に訪れたのですが、私が来客1号だった模様。やったわ〜。
ひと際目を引くのがメインカウンターであり、頭上の照明には「light up your day」の文字。照らしてくれ〜。クリスマスツリーもアースカラーメインの飾り付けで、雰囲気と良く合っています。
奥にある客席。ベンチシートの背後からは柔らかな間接照明が。全体的に落ち着いたトーンで統一されており、読書やPC作業に集中したい時にもぴったりの雰囲気。
カラフルなパッケージのスペシャルティコーヒーやドリップバッグがディスプレイされた物販コーナー。お土産選びも楽しめそう。
外にある白い螺旋階段から2階に上がります。1階の屋内からは繋がっておりません。
部屋に入った瞬間に飛び込んでくるのが、巨大な白いクマのぬいぐるみ。赤いマフラーを巻いてちょこんと座っているその愛くるしい姿はインパクト抜群。抱き着きたい。
ゆったりと沈み込むようなソファ席も用意。1階よりもさらにリラックスしたムードが漂っています。
また、2階には小さなバルコニー席もあります。眼下の緑やお店のロゴを眺めながら過ごすのも良いかと。
「Faro Cafe」のメニュー
「Faro Cafe」のメニューはこちら。
コーヒーは、エスプレッソ、アメリカーノ、ラテ、カプチーノなどのイタリアンスタイルといった定番を当然のように完備。練乳たっぷりの「Bac Xiu（バクシウ）」や、今や定番となった「Cà Phê Muối（塩コーヒー）」もしっかりラインナップ。ハーブティーやミルクティーのお茶系メニューも充実。
メニュー右側の「Đậm Bản Vị（オリジナルの味）」欄には、珍しいフルーツを使ったコールドブリューが並んでいます。Hồng Bì（ワンピ/黄皮）、Thanh Mai（ヤマモモ）、Mãng Cầu（サワーソップ）といった、日本人的には馴染みのないものばかり。他のお店ではなかなか飲めない組み合わせなので、ぜひ冒険してみては。
ペイストリー類もあります。平たいボトルに入ったコールドブリュードリンクもお洒落ですわね。
こちらはスペシャルティコーヒーカウンター。
メニューにはコロンビアやエチオピアといった定番の産地に加え、最近注目を集めているタイ（Thailand Ma Lune）や、ベトナム・プレイク産の高品質なファイン・ロブスタなど、アジアのスペシャルティコーヒーもラインナップされています。
抽出方法も、クリアな味わいが楽しめるハンドドリップと、ベトナム伝統の濃厚なフィンから選べるのが嬉しいポイントでしょうか。
実食
散々コーヒーについて紹介しましたが、注文したのはいつもの「Matcha Latte（抹茶ラテ）65,000ドン」と「Croissant（プレーンクロワッサン）50,000ドン」。
抹茶ラテは、下から淡い緑の抹茶、真っ白なミルク、そしてふわふわのフォームと3層のグラデーションを描いています。トップのフォームはきめ細かく、口当たりがとてもクリーミー。
一口飲むと…抹茶らしい苦味や旨味は控えめかな。ミルクの甘みの裏にふと抹茶が香る、万人にとって飲みやすい抹茶ラテかと。
そして、小腹満たしに頼んだクロワッサン。サクサク・パリパリ感は無く、どちらかというとしっとりもっちり食感。芳醇なバターが香り、素材良好です。
そして、訪問から約2時間後。…はい、大盛況です。見ていた感じ、ドリンク作りに結構時間をかけているようなので、混雑時は提供までの待ち時間が長くなるかも。空いている時間帯に訪れたいのであれば、頑張って早起きするか、夜に訪問しましょう。
