かき氷が好きです。
氷自体に味が付いていて、トッピングがこんもり乗った台湾かき氷・韓国かき氷も好きなのですが、最近では多種多様なフレーバーの日本式かき氷が恋しい…って前にも書いたな。
ベトナム南部が雨季に突入し蒸し暑い昨今、私の中で唐突なかき氷ブームが来ており、Googleマップで「đá bào(ベトナム語でかき氷)」で検索しまくっていたところ、まさかのタンビン (Tân Bình) 区に日本を意識したと思われるかき氷の店を発見。
タンビン区といえばタンソンニャット国際空港のある区ですが、それ以外の用事は特に思いつかないな… 調べてみると、どうやらバス一本で行ける場所のようなので、突撃してみることに。
今回は、タンビン区の日本風カフェ「Tiệm Cafe – Đá bào Nhật Bản Komori(コモリ喫茶)」をご紹介します。
路線バスでアクセスできます。「Komori」への道のり
とりあえず、バスでタンビン区まで向かいます。9月23日公園横のバスターミナルから、27番バスに乗車。運賃は6,000ドンです。
どこやねんここ…と思いつつ、Googleマップに導かれるまま下車。タンビン区のオーコー (Âu Cơ) 通りです。マックがあるぞ、ということは意外と都会?
中心部から離れると物価も安くなるのかな?ニャギー(ラブホ)は1時間5万ドンと激安ですね(ゲス顔)
宇奈とと!宇奈ととじゃないか!こんなところにまで店舗があるなんて思わなかった。個人的には特別な日に行く店ですね。顧客プレゼンをやり遂げた日とか…
バス停から歩くこと約10分、「Komori」に到着しました。お店の傍らには「日本の食べ物」を謳う屋台があり、どうやらたい焼きなどの店頭販売を行うようです。
「Komori」の雰囲気&メニュー
ごめんくださいー、って誰もいない。
メニューはこんな感じ。かき氷のほか、飲み物はもちろんのこと、パフェやたこ焼き・お好み焼きまで扱うようです。
そうこうしているうちにオーナーさんがバックヤードから出て来てくれました。
「…日本人ですか?」
速攻で看破されました。最近は「韓国人かと思った」と言われることが多いのですが。
というわけで、オーナーさん(女性)は流暢な日本語をお話になります。メニューはベトナム語オンリーですが、日本語で説明もしてもらえるので安心ですね。
なかなか来る機会の無い場所なので、せっかくなら複数のメニューを試そうと思い、かき氷の「Premium Cầu Vồng(=プレミアムレインボー)」と、パフェの「Kem Đặc biệt Komori(=Komoriスペシャルパフェ)」の2つを注文。「両方食べますか…?」と念押し気味に聞かれましたが、アリ人間なので問題ありません。
なお、パフェに関しては好きな種類のアイスクリームを1つ選ぶことができるとのこと。かき氷と合わせようと思い、「レインボーアイスクリーム」にしました。一体何味なんだ…
壁に描かれた「コモリ喫茶」の絵がかわいいねえ。
富士山の頂上に刺さっているのは…かき氷の旗。かき氷が全てを支配する世界。
バックヤードには「だいどころ」の暖簾。台所って表現、久々に目にして思わずキュンとした。実家を思い出すな…
かわいいお椀パフェを実食
まずは「Kem Đặc biệt Komori」が到着しました。お値段は68,000ドンと、お手頃。
漆椀を思わせる赤いお椀にちょこんと盛られた「お椀パフェ」。アイスクリーム、プリン、スポンジケーキ、マルベリー、いちご、ゼリー…と、まさしく「Đặc biệt(=スペシャル)」です。
レインボーアイスはおそらくコットンキャンディ味?他にはマンゴーやストロベリー味なども選べたと思います。
様々な食感、風味、甘み酸味がこの1つの椀で隅から隅まで楽しむことができます。
感情が振り切れるプレミアムなかき氷
そして今回の本命、「Premium Cầu Vồng(Sサイズ)」が着丼。お値段139,000ドン。
かき氷を出された瞬間、あまりの情報量の多さに思わず感情のメーターが振り切れてしまい、「わー」「すごーい」とbotのように呟く無の境地へと至ってしまいました。これが…プレミアム…
もはや日本風かき氷とかそういう次元を超えていますな。というか日本でもコレは食べられないでしょう。
ビビッドな盛り付けに反して、かき氷自体は儚く繊細な食感。きめ細かい氷で、スッと口の中で溶けてしまいます。複数のトッピングを同時に口に入れると、色んな食感があり過ぎて面白い。
かき氷を掘り進めると、中からオレンジシロップが。しかも果肉入り!
多種多様なトッピングで飽きの来ないかき氷ですが、さらに別添えのマルベリーシロップと練乳まであります。至れり尽くせり。
好きなものは最後まで残しておくタイプです(自分語り)
タンビン区に日本風カフェって、どういうことですか
ここからはオーナーさんに聞いた話。
オーナーさんは1年間、大阪に留学したことがあるとのこと。ベトナムに戻り日本人経営のカフェで働いていたのですが、独立してこの「Komori」を立ち上げたそうです。
なお「Komori」をオープンしたのはコロナ禍前。「コロナを乗り越えたの凄いですね!?」と聞くと「すごく頑張った」とのこと。ベトナムってただでさえ店の入れ替わりが激しいのに、少なくとも4年以上、それもコロナという回避不能イベントを経てまでも営業を続けているの本当にすごい。
「なんでわざわざタンビン区を選んだんですか?」という質問に対しては、単に地代が安かったとのこと。ビジネスが軌道に乗れば1区やビンタイン区など中心部にも出店したいという展望もあるそうです。
ただ、私は全く知らなかったのですが、タンビン区は案外外国人が多いらしく、たまに外国人のお客さんも来るそうな。隣に日本の焼肉屋もあるから、そこから日本人のお客さんが流れてくることも期待してます、とのこと。日本の焼肉屋…?
ほんまや… 宇奈ととのみならず、浦江亭までこんなところにあったとは。
客層はベトナム人だけを想定しているのかと思っていましたが、中心部への出店構想からも分かるように、日本人もターゲットにしていく狙いがあるのかな。「日本人は暑いときにかき氷を食べるのが好きでしょ?」とのこと。うん、大好きSA!
また、土日は午前中限定でバインミーも提供しています。こちらはよく見る屋台のバインミーではなく、ベトナム東南部の景勝地であるダラット風バインミー。スープが付いてくるのが特徴です。
そうこうしているうちに他のお客さんがやって来たのですが、まさかのバインミー希望。でもオーナーさんは「特別に作ります!」とのことでバックヤードへ戻って行きました。寛大!
タオディエンのイベントに出店されるそうです
帰りは30番バスで帰ります。このバス、スイティエン(旧9区)まで行くのか… 外国人が多く住むタオディエン(旧2区)エリアも通過するので、その辺りにお住まいの方は、タンビン区までバス旅に興じつつ「Komori」でかき氷を楽しんでみてはいかがでしょう。
なお、近々タオディエンで屋台が出るお祭りのようなイベントがあるそうで、そこに出店されるそうです。6/22~23と言っていたかな…?まあそのうちVetterとかで告知が出ると思います(他力本願)