ベトナムの高原リゾート「ダラット」で味わう個性派グルメ・9選

ラムドン省

標高およそ1,500メートルの山間に広がる「ダラット (Đà Lạt)」は、年間を通じて冷涼な気候に恵まれたベトナム屈指の高原都市。

冷えた体を温めてくれるような料理が根づく一方、豊かな日照と肥沃な土壌が育む農作物を活かした料理や、近年では国際色豊かな料理も存在感を放ちます。路地で愛さる大衆食堂から、リゾート都市としての成熟を感じさせるモダンダイニングまで、街の食は実に多彩。

ということで、本記事ではダラット3泊4日旅行の中でいただいたグルメ情報をまとめます。

Bánh Ướt Lòng Gà Long Chuyên

ベトナム南部や中部で広く親しまれている米粉料理の「バインウオット (Bánh Ướt)」は、薄く蒸し上げたツルツルとした生地にベトナムハムやもやしを添えるのが一般的なスタイル。これに下処理した鶏肉やモツを合わせる食べ方は、ダラット特有の食文化として知られています。

路地を奥へと進んだ場所にある「Bánh Ướt Lòng Gà Long Chuyên」は、赤と黄色の看板が目印のローカル食堂です。店内にはステンレスや木目のテーブルが並び、朝から地元の人々やベトナム人旅行者で活気に満ちています。

すべての具材が盛り込まれた「Bánh Ướt Đặc Biệt(スペシャルバインウオット)」50,000ドンを注文。しっとりとした蒸し鶏のほぐし身、弾力のある砂肝などの内臓、厚切りのベトナムハム、そしてビビッドな黄色が目を引くキンカンが重なり合います。

具材の下からてろんてろんの米粉生地を引き上げ、底に沈む甘酸っぱいタレとフライドエシャロット、蓼の葉をしっかり絡めてぱくり。なめらかな喉越しの生地に対し、砂肝のこりこりとした歯ごたえやジューシーな鶏肉が重なり、ひと口ごとの食感の対比が際立ちます。

お店の名前 Bánh Ướt Lòng Gà Long Chuyên
住   所 202/2/5 Phan Đình Phùng, Xuân Hương – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 06:30~21:00

Bánh Mì Xíu Mại 79 Cô Trúc

ベトナム国民食「バインミー」といえば、パテや肉、香草を挟んだサンドイッチを思い浮かべる方が多いはず。しかしダラットでは、小鉢に注がれたスープと肉団子(シウマイ)に、焼きたてのパンを浸して食べるスタイルが朝の定番。

「Bánh mì Xíu mại 79 Cô Trúc」は、かつて営業していた通りから移転した老舗。小ぢんまりとしたお店ですが、店内でいただくこともできます。

「Bánh Mì Xíu Mại Chén(バインミーシウマイ)」33,000ドンと、温かい豆乳「Sữa Đậu Nành」15,000ドンを注文。

出汁が溶け込んだ赤みを帯びた澄んだスープに大きな肉団子が浮かんでいます。バインミーを一口大にちぎって浸すと、気泡をたっぷり含んだパン生地がスープをたっぷり吸いますよ。

肉団子は粗挽き肉ならではのジューシーさ。胡椒とバジルが効いたスープが冷えた朝に体温を呼び覚ましてくれます。甘さ控えめな温かい豆乳も、豆の皮や粒が感じられるような自家製ならではの素朴な仕上がりで、スープの塩気を受け止める名脇役。どちらもマストトライじゃぞ。

お店の名前 Bánh Mì Xíu Mại 79 Cô Trúc
住   所 119C Nguyễn Văn Trỗi, Xuân Hương – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 05:00~14:00

Bánh Căn Cô Chín

米粉生地を一口サイズに焼き上げる「バインカン (Bánh căn)」もまた、ダラットを代表するローカルグルメ。南部で一般的な「バインコット (Bánh khọt)」がたっぷりの油で揚げ焼きするのに対し、バインカンは素焼きの土鍋型プレートを使い、油を引かず蓋をして蒸し焼きにする点に特徴があります。

急勾配の坂道に位置する「Bánh Căn Cô Chín」は、炭火の煙と香ばしい匂いが漂う大衆店。お店の人がリズミカルに小蓋を開け閉めし、手際よく焼き上げています。

「1 Dĩa Cút Lòng Đào(半熟うずら卵のバインカン)」30,000ドン。底面は香ばしくカリッと、米粉生地自体は水分を保ってふっくらとした仕上がりで、そのコントラストがたまらない。うずら卵はカンペキな半熟で美しい…。

これを温かいつけダレに浸していただきます。タレに沈む肉団子のコク感とネギ油の風味、そこに千切り青マンゴーの小気味よい酸味が加わることで、何個でも食べ進められる絶妙なハーモニーに。

お店の名前 Bánh Căn Cô Chín
住   所 12/35 Phạm Ngũ Lão, Xuân Hương – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 06:00~18:30

Brooklyn Bagels【※一時閉業中?】

こちらのお店、記事執筆時点(2026年10月)では一時閉業されているようです。訪問を検討されている方はご注意。

国外からの移住者や旅行者の増加に伴い、インターナショナルフードを提供する専門店も根づき始めているダラット。こちらの「Brooklyn Bagels」は、ニューヨークのダイナー文化を反映した本格ベーグルショップ。アメリカ人&ベトナム人夫婦が営むお店です。

「Italian Chicken(イタリアンチキンベーグル)」200,000ドンと、「Lemonade(レモネード)」50,000ドンを注文しました。

セサミやポピーシードがびっしりまぶされたエブリシングベーグルで挟まれているのは、低温調理された分厚い鶏胸肉、ローストした赤パプリカ、プロヴォローネチーズ、そしてバルサミコヴィネグレット。断面からは伝わるのは具材の圧倒的な密度…!

ここはアメリカのデリ?って気分になるような、骨太な満足感を得られます。酸味際立つレモネードも、濃厚なベーグルサンドの口直しとして秀逸。

お店の名前 Brooklyn Bagels
住   所 14 Trần Nhật Duật, Cam Ly – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 09:00〜14:00
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Nem Nướng Bà Hùng

中南部沿岸のニャチャンを発祥としながらも、ダラットで独自の発展を遂げた豚つくね料理「ネムヌオン (Nem Nướng)」もまた、街を代表するローカルフード。地元で長年愛される食堂「Nem Nướng Bà Hùng」を訪れましたよ。

メニューは潔くネムヌオンのみに一本化されています。1人前は60,000ドン。

大皿いっぱいに盛られたレタスやニラ、ハーブ類とともに、炭火で焼き上げられた豚つくね、棒状に巻いて揚げたライスペーパー「Vỏ ram cuốn」、なます、そしてライスペーパーの束がずらりと並びます。

具材を丁寧丁寧丁寧に重ねくるりと巻き、温かい特製ダレに深く浸してガブリ。揚げライスペーパーの快音がバリバリと響き、続いて炭火焼きつくねのジューシーが広がり、なますの酸味が後味を軽やかにします。

ピーナッツベースの温かいタレもまた滋味深いコク。生野菜をたっぷり、美味しく摂れる合理的な工夫ですね。

お店の名前 Nem Nướng Bà Hùng
住   所 3A Trần Hưng Đạo, Xuân Hương – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 08:00〜21:00

Quán Ốc 33

ダラットの冷え込みが生んだローカルフードが、熱々の蒸気とともに供されるタニシの肉詰め。「Quán Ốc 33」は、元祖を意味する「Gốc」の文字を看板に掲げる老舗です。

看板料理の「Ốc Nhổi Thịt(タニシの肉詰め蒸し)」160,000ドン。青い染付の陶器鉢に山盛りにされた大粒のタニシからは湯気が立ち上ります。

食べ方としては、殻から飛び出た2本のレモングラスの茎を引っ張ります。そうすると、殻の奥から肉団子とタニシの身がつるり、と。

豚のジューシーさにタニシのコリコリとした歯ごたえが主張。生姜と唐辛子を効かせた魚醤ダレに浸し、添えられたタデの葉や未熟バナナのスライスと一緒に口に運びましょう。一人でもなんとか食べ切れる量なので、ひとり旅の方も臆せずチャレンジしてみて。

お店の名前 Quán Ốc 33
住   所 157 Hai Bà Trưng, Cam Ly – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 11:00〜21:00

Niboshi Dalat

旅行先で気になるのが現地の日本食事情!こちらの「Niboshi Dalat」はホーチミンで複数の日本食店を手掛けるベトナム人シェフが関わっているとのことなので、気になって訪れてみました。壁から天井までマットな黒で統一された店内は、スポットライトが光を落とす隠れ家的空間。調理風景を望むオープンカウンターも配されるシックな空間設計です。

店名は煮干しの名を冠していますが、実際は寿司や炉端焼き、創作料理、日本酒やワインを取り揃えたフュージョン系の和食ダイニングっぽい。しかし、メニューに写真が無いのは良いとしても、日本語どころか英語の併記すら無いのだね…。

「Ramen gà(鶏ラーメン)」146,000ドンと「Salad trái cây & cá hồi Ủ Muối(塩締めサーモンとフルーツのサラダ)」199,000ドン。

サラダは、花のように仕立てられた塩締めサーモンを中心に、マスカットやオレンジ、リンゴ、ミニトマトが散りばめられた鮮やかな盛り付け。日本食店らしからぬ、ビストロの前菜のような軽快な味わい。

メインの鶏ラーメンは、澄んだスープに炙りチキン、半熟煮玉子、細切りのエリンギが配置。中細の縮れ麺は歯切れがよく、鶏ガラベースのあっさりとしたスープに香ばしい鶏皮の脂がコクを添えています。優しい味わいのスープは冷えた身体に染みる。

ただまあ、滞在体験含めてもちょいお高いかなあと。メニューにソフトドリンクの値段が書かれてなかったのですが、ミネラルウォーター注文したら60,000ドンで会計時にちょっとびっくりしちゃった。

あと、この価格帯のレストランにしてはお手洗い簡素すぎ&まさかの鍵が壊れてるってのがちょっと。客席の雰囲気と料理のクオリティ自体は良いのでもう一歩。

お店の名前 Niboshi Dalat
住   所 14 Yagout, Cam Ly – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 11:00〜14:00 / 17:00〜21:30
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Chạm Cafe & Kem Bơ Đà Lạt

ダラットの名物デザートであるアボカドアイス「ケムボー (Kem Bơ)」。日本では野菜としか見られないアボカドですが、ベトナムでは練乳やミルクと合わせるなど、果物のひとつとして扱われているところがあります。

そんなケムボーの人気店がダラット内に複数店舗を展開する「Chạm Cafe & Kem Bơ Đà Lạt」。伝統的なローカルスイーツをモダンなカフェスタイルの内装でいただけます。今回訪れたのは「Khu Hòa Bình」店。

…ダラットどころかホーチミン市にも店舗がある(それも複数)のですが、本場で食べることに意味があるんだよ!

注文したのは、看板デザート「Kem bơ đặc biệt(スペシャルアボカドアイス)」69,000ドン。デザートグラスの底には、鮮やかな色のアボカドペーストがたっぷりと敷かれ、アイスクリームとアボカド果肉が重ねられています。

ペーストは青臭さが無く滑らかな舌触りです。アボカドのコクに優しい甘みが加わり、まるでカスタードクリームを思わせるリッチな口当たり。流石の完成度な、洗練されたデザートでした。

お店の名前 Chạm Cafe & Kem Bơ Đà Lạt – Khu Hoà Bình
住   所 8 Khu Hoà Bình, Xuân Hương – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 07:30〜22:00
公式サイト Facebook Instagram

Kem Bơ Thanh Thảo

「Chạm」でイマドキなアボカドアイスを味わった後は、昔ながらのお店でも原点に触れておこう…ということで老舗「Kem Bơ Thanh Thảo」にやって来ました。ステンレス天板のテーブルが並ぶ店内は飾らないローカルの雰囲気。

こちらでいただいたのは、「Kem Bơ Miếng(スライスアボカドアイス)」35,000ドン。プラの平皿には、大ぶりカットのアボカドが豪快に盛られています。ペースト状のアボカドアイスに比べて甘みが混ざり合っていない分、アボカド本来の味がストレートに感じられますが、私は普通のアボカドアイスの方が好きかなあ…。なんにせよ、35,000ドンという良心的な価格も含め、素材を豪快に味わうローカルならではの醍醐味に満ちた一皿でした。

お店の名前 Kem Bơ Thanh Thảo
住   所 76 Nguyễn Văn Trỗi, Xuân Hương – Đà Lạt, Lâm Đồng
営 業 時 間 08:00~22:30

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