ホーチミン市の街を歩いていると、鮮やかな青や緑の大きなバスが頻繁に行き交う光景を目にするかと思います。
「乗り方が分からない」「時刻表が不明瞭」といったイメージがあるかもしれないホーチミンの路線バス。ですが、一度乗ってしまえば簡単。最近はお役立ちアプリも登場し、その利便性は劇的に向上しています。
2025年7月の行政区画再編を経て、さらに広大になったホーチミン市。都市鉄道網が整備途上であるこの地において、ホーチミン市内中を網羅するバスネットワークは欠かせない移動手段です。
本記事では、バスをまだ利用したことがない方に向けて、2026年時点の最新バス事情と具体的な乗り方、アプリ「MultiGo」の活用術をご紹介します。
ホーチミン市路線バスの概要

2026年3月現在、ホーチミン市内には180近くものバス路線が存在。路線により運行会社が異なるのですが、普通に利用する分には気にしなくて大丈夫(キャッシュレス決済等、一部のサービスは路線により対応状況が異なります)。

特筆すべきは車両の近代化。「VinBus(緑のバス)」や「Futa Buslines」が運行する路線では電気バスの導入が進んでいます。静かで、乗車口が広く低くて乗り降りしやすくて、新しくて清潔。加えて、社員教育が行き届いているのか乗務員は礼儀正しく、運転も(比較的)丁寧です。

一応、路線によっては昔ながらのバスも残っています(「SaigonBus」など)が、少なくともエアコンどころか窓も無いみたいなバスはありません(タイ・バンコクとかだと未だにありますね)。

運賃は非常にリーズナブルで、市中心部の一般的な路線であれば5,000ドンから7,000ドン程度(日本円で数十円)。Grabも便利ですが、ピーク時や雨天時はなかなか配車できないし、運賃も跳ね上がってしまうので、そういうときにバス利用を選択肢に入れられると色々便利。


停留所は青い看板が目印(たまに何の目印も無いこともあるけど)。複数の路線が停車するバス停の場合は、ベンチや電光掲示板などを備えたしっかりした作りになっています。
バスに乗車してから下車するまで
日本のバスとは諸々お作法が異なります。基本のステップを押さえておけば、言葉の壁があってもスムーズに乗車できますよッ!
バス停でバスを待つ・止める

まずは目的地を通る路線の番号をバス停で確認。お目当ての番号のバスが近づいてきたら、運転手に見えるよう「ハイッッッ」と手を挙げて合図をしましょう。

割と他の国でもあるあるですが、バスは待っている人がいても合図がないと停まらずに通過してしまいます。日本だと沖縄もそうらしいですね。

大型のバスターミナルなど、始発から乗車する場合は待機しているバスに直接乗り込みましょう。
乗車と運賃の支払い

バスは基本的に前方のドアから乗り込みます…が、とりあえず開いたドアから乗車すればOK。席に着くと車掌さんが集金に来ます。一部ワンマンバスの場合は、運転席横の運賃箱にお金を入れます。
路線によってはキャッシュレス決済の導入が進んでいるようですが、とりあえず現金が最も確実。お釣りは出ますが、1,000ドンや2,000ドン、5,000ドン札などの小額紙幣を事前に用意しておくとスムーズです。どんなに大きくても20,000ドン札くらいまでかな。それより大きい額になると渋られるかも。

支払いを済ませると小さな紙のチケットが渡されます。これは降車するまで保管しておくこと。
車内での過ごし方と下車

車内では、次に止まる停留所の案内放送が流れます…が、ベトナム語オンリーなのでよく分からない可能性が。Googleマップを開くなどして、現在地と目的地(降りるバス停)をガン見しておきましょう。

降りたい停留所が近づいたら、車内にある降車ボタンを押してください。出口は車両中央、または後方のドアです。日本みたいに待ってくれないので、目的地が近づいたら予めドア付近に移動しておくこと。
「MultiGo」アプリを使いこなす
路線情報およびバス停の情報はGoogleマップにも反映されており、割と正確です(完全とは言っていない)。
と、いうことでGoogleマップでルートを調べても良いのですが、バス利用を劇的に楽にしてくれるのが、公式アプリの「MultiGo(公式サイト)」。


ホーチミン市公共交通管理センターが提供するこちらのアプリ。かつて主流だった「BusMap」が進化したもので、2026年現在のスマートなバス移動にはマスト。App StoreまたはGoogle Playから「MultiGo」で検索!
最適なルートを検索


アプリを開き、目的地を入力(または地図上でタップ)すると、現在地からの最適なルートが複数提示されます。「どの番号に乗るか」や運賃に加えて、バス停までの徒歩ルートや、乗り換えの有無、到着予想時刻も分かります。

ちなみにこちらのアプリ、バスだけでなくホーチミンメトロや水上バスのルート情報も統合。メトロなど含めたルートが表示されます(メトロの運賃は、現金券売機利用時のデポジット込みで表示されるっぽい)。
バスの現在地をリアルタイムで追跡


MultiGoの最大の強みが、GPSによる車両のリアルタイム追跡機能。自分が待ちたい路線のバスが今どこを走っていて、あと何分でバス停に到着するかを確認できます。「ほぼほぼ合ってる」と言って良いレベルであり、信頼できるかと。
ホーチミンの交通状況は刻一刻と変わりますが、この機能があれば「いつ来るか分からないバスを炎天下で待ち続ける」といったストレスから解放されますよ!
各路線の詳細確認


路線ごとに詳細情報を確認することが可能。運行時間・運賃・運行間隔・おおよその時刻表などがまとまっています。
お気に入り機能


よく使う路線と停留所はお気に入りに登録しておけば、すぐに確認が可能です。
多言語対応と最新情報の更新


アプリは英語設定が可能なため、ベトナム語が読めなくても大丈夫(翻訳されない箇所もあるけど)。路線の変更や新設、一時的な運休といった最新情報もアプリ内で反映されます。
少し先の未来のハナシ
今はまだ現金での支払いが主流ですが、決済手段は多様化しています。最近だと、カード決済(VISA / Mastercard / NAPAS)やQRコード決済に対応した路線があります。


対象となる路線は、路線一覧から確認が可能。非接触決済のアイコンが目印です。

2024年末に開通したメトロ1号線とのシームレスな乗り継ぎも実現していく模様。「MultiPass」という共通カード(おそらく、Mastercardブランドのデビットカード)があるそうな。
あとは毎週金曜日に特定の電子マネーで支払うと運賃が無料になる「キャッシュレス・フライデー」のようなキャンペーンも開催されているとかなんとか。こうした最新のトレンドについては、バスの基本に慣れてから少しずつ取り入れていくのが良いかと。
めっちゃふわふわしてる説明ですみません。如何せん日本語での情報が少なかったり、実施されているのかが不明なもので…。
まとめ

最初は少し勇気がいるバス移動。しかしながら、一度乗ってみるとそのコストパフォーマンスと車窓から眺める街並みの虜になってしまうかも!?
まずは「MultiGo」アプリをインストールして、自宅やホテルの近くを通る路線から試してみては。スマートに移動して、ホーチミンでの生活や観光をより豊かなものにしていきましょう!


