最後の王朝が眠る、ベトナム中部の古都「フエ」。
フエ観光といえば世界遺産にも登録された歴史的建造物を訪れることが定番ではありますが、観光に疲れたなら休憩がてらカフェ巡りはいかがでしょう。
本記事では、洗練されたインダストリアルスタイルがかっこいいカフェ「tan.」をご紹介。フエ市内に3店舗を展開するカフェですが、今回はグエン朝王宮からもアクセスが良いディンティエンホアン (Đinh Tiên Hoàng) 通りの店舗を取り上げます。
「tan.」の外観に見る退廃美
グエン朝王宮の観光を終え、ディンティエンホアン (Đinh Tiên Hoàng) 通りへとやって来ました。「tan.」が位置するのは王宮の北門(和平門)から1km弱ほどの距離であり、Grab Bikeなら3分程度。歩きでも行けそうに見えますが、だだっ広い王宮の観光で疲れた身体にとどめを刺してしまわないよう注意。
「tan.」の外観。外壁は白を基調とし温かみがありつつも、塗装が落ちかけて建材が露出したようなデザインは無骨かつ退廃的な美しさを醸し出しています。
「tan.」のメニュー。グッズにも注目
「tan.」のドリンクメニューはこちら。コーヒーを始めとして、フルーツティー・ヘルシー志向のジュース・抹茶・コンブチャ…と、充実のラインナップ。いずれのドリンクも、見た目にも凝っていそうでテンション上がります。
パンなどのペイストリーも取り扱います。どれもツヤツヤで美味しそう。
その他、「tan.」オリジナルグッズも販売されていますよ。コーヒー豆の他、タンブラーやTシャツ、トートバッグなど。
コーヒーの香りをイメージしたキャンドルもあります。お土産にどうぞ。
店内はまさにインダストリアル
さて、ベトナム人に大人気で大変混雑している「tan.」の店内ですが、コンクリート打ちっぱなしの壁を主体としつつも、独自の雰囲気を作り出しています。
インテリアデザイン的には、アイアン×レザー×古材という「インダストリアルインテリア」の王道を踏襲しつつ、そこに背の高い木や観葉植物を組み合わせることで、無機質な空間に潤いというか生気を与えている気がします。
その「力強さ」で存在感をアピールする大きな窓。
ヴィンテージ感溢れるアイテムも、インダストリアルな雰囲気作りに一役買っています。窓から覗く緑のおかげで、無骨になりすぎず柔らかい印象。
これ、何気なく撮った1枚なのですが、引き出しをよく見ると日本語が書かれていることに気づきました(「ハンダイ」のロゴがある他、手書きで何やら書かれたシールが貼られています)。どういう経緯でベトナムまでやって来たのか謎ではありますが、それを認知した瞬間、このアイアン素材の机が単なる古びたオフィスデスクにしか見えなくなり、思わず絶望しました。
そうそう、小さいですがテラス席もあります。ただ、日中は暑そう。
その奥はお手洗い。お洒落だし清潔感もあり◎。
何故かヘアピン・ヘアゴム・ブラシ、さらに綿棒と糸ようじまで置かれています。前者はまあ女性スタッフの身だしなみ用としても、後者は完全にサービスの良い居酒屋みたいな感じです。
「tan.」のメニューを実食
席につくと、たっぷりのお冷やを出してもらえました。生き返る〜。
私が注文したのは、こちらの2点。
まずは「Banutfee」59,000ドン。バナナ+ココナッツ+コーヒーで「Banutfee」というやけくそ…もといユーモラスなメニュー名が愛おしい。
上からバナナクリーム・ココナッツミルク・コーヒー…かな。混ざりにくいのでしっかりかき混ぜましょう。
普段コーヒーを飲まない(つまり語れない)ので味には言及しないのですが、コーヒー自体に甘さは加えられていません。程よい甘さのバナナクリームとココナッツの風味が口いっぱいに広がる、南国らしさ溢れるコーヒー。
こちらは「Caramel Almond Croissant」35,000ドン。なんか、ショーケースで見たときの印象よりでかくてびっくりした(小学生並の感想)。
気を利かせてくれたのかフォークが2つ付いてきましたが、すまぬ、一人なんだ…。
生地は面白いくらいバリッッッバリで、ザ・クロワッサンといった様相。あまりバター感は無い気はしますが、まあこの値段なので文句はありませぬ。
アーモンドクロワッサンはベトナムのカフェでよく見ますが、こちらは更にキャラメルが練り込まれており、小技の効いた一品です。
まとめ&店舗情報
フエ市内のカフェ「tan.」のディンティエンホアン (Đinh Tiên Hoàng) 店をご紹介しました。
前述の通り、もう物凄い人気で、客足は途切れることがありませんでした。フエに旅行に来て、その帰り(もしくは到着直後)に立ち寄る人も多いのか、カウンターそばには客が持ち込んだスーツケースが固められていました。
ちなみにこちらのカフェの存在を教えてくれたのはインスタのベトナム人相互フォロワー(なお、一回しか会ったこと無い)でした。やっぱり、今流行ってる場所についてはベトナム人に聞くのが一番だな…。