日本で取得した二輪免許を、ベトナムの免許に切り替え(書き換え)ようとしています。
ベトナムの運転免許にはいくつか区分がありますが、とりあえず在住者に関係しそうなものは「A1(50cc以上175cc未満の二輪車)」と「B1(3.5t未満の四輪車)」の2種類。
切り替えの方法については、ネット上に日本語の情報が溢れかえってはいる…のですが、如何せんすぐルールが変わるベトナムのことです。ごく最近と思える1年前の情報ですら、完全にはあてにできないのが実際のところ。
とりあえず、在ベトナム日本大使館のページに記載の内容は既に使い物になりませんでした。2023年の情報なのに…!(まあ、そもそも「詳細は運輸局にお問い合わせください」という免責事項付きですが)
今回、メインに参考とさせていただいた情報は、以下のブログ記事。ほとんどはこちらに記載されている内容の通りだったのですが、やはり差異もあったため、2024年12月時点での運転免許切り替え方法を本記事に残しておきます。
Miraiのベトナム移住Blog – ベトナムの運転免許の取り方!【ホーチミン ver】https://tuonglaivietnam.com/?p=1750
日本の運転免許の翻訳・公証
翻訳・公証に必要な書類
まず必要となるのは、日本の運転免許の翻訳・公証。以下の持ち物を公証役場に持参し、翻訳を依頼します。コピーは白黒でも可。
- 日本の運転免許(原本)
- 日本の運転免許のコピー:3部
- パスポート(原本)
- TRC(原本)※念のため
- 翻訳・公証費用:100,000ドン
公証役場の場所(ホーチミン市1区)
今回やって来たのは、ホーチミン市1区の人民委員会。サイゴン大聖堂の近く、韓国系ショッピングモールのダイアモンドプラザの向かい側にあります。
翻訳・公証の流れ
まずは、入り口すぐの受付&発券機で整理券を手に入れましょう。選択肢のうち「⑥Dịch Thuật (Translation)」をタップします。
整理券が発券されたら、建物の中に入りましょう。番号が1017で、現在受付中の番号が1016なので、すぐに呼ばれそうですね。
翻訳の窓口は10番。近くで待ちましょう。施設内は意外と明るく綺麗。政府系の建物って、もっと古く薄暗いと思ってたよ…。
呼び出されたら、ベトナムの運転免許取得のために、日本の免許の翻訳・公証を依頼したい旨を伝えます。「3 copies」と言われたので、免許証のコピー3部を提出。免許証原本・パスポート・TRCも出しましたが、一瞥されただけで終わったような…。
そして、翻訳費用として100,000ドンの支払い。現金だけでなく、QR決済も可能です。
無事に受理され、引換券を渡されました。12月6日(金) に申請をして、10日(火) に受け取りということで、所要日数は2営業日のようですね。
そして、受け取りの日。同じく「⑥Dịch Thuật (Translation)」で受付を済ませ、10番窓口に向かいます。
無事に翻訳・公証済みの書類を受け取ることができました。
注意事項として、必ず内容をチェックすること。ベトナム語が分からないにしても、最低限、年月日だけはチェックしておくべきです。
というのも、和暦から西暦への換算時にミスをされる可能性があるため。生年月日、免許発行日、有効期限日…これらに誤りが無いことを確認しましょう。
運輸局指定病院での健康診断
続いて必要となるのは、交通運輸局指定の病院での健康診断。従来は不要でしたが、2024年6月より、国外免許からの切り替え時に必須となりました。
厳密には「四輪免許への切り替え時に必須」ということなのですが、例によって担当者ごとに言うことが異なる可能性もあるため、二輪免許の切り替えの場合も健康診断を受診しておいたほうが良いと思われます。
ホーチミン市内の運輸局指定病院は、3区・カックマンタンタム (Cách Mạng Tháng 8) 通りにあります。詳細は以下記事をご参照ください。
運輸局での免許切り替え申請
それでは、いよいよ本番。運輸局へ行き、免許の切り替えを申請しますよ。
切り替え申請に必要な書類
結論から言うと、私の場合、申請に必要だったものは以下です。
- 申請用紙:2部
- 日本の運転免許(原本)
- 運転免許の翻訳・公証書類:2部
- パスポート(原本)
- パスポートのコピー:2部
- TRC(原本)
- TRCのコピー:2部
- 運輸局指定病院での健康診断結果
- 健康診断結果のコピー:1部
- 最後にベトナム入国スタンプが押されたパスポートのページの見開きコピー:2部
- 免許書き替え費用:135,000ドン
また、筆記用具とクリアファイルを持参していくと役に立つかも。
ホーチミン市交通運輸局の場所
3区にある、ホーチミン市交通運輸局の運転免許試験管理課にやって来ました。健康診断を受けた病院から歩いて5分程の距離にあるので、健康診断受診・免許切り替え申請は同じ日にやるのが良いと思います。
ゲートをくぐり、どんどん進んでいきます。守衛的な人がいましたが、特に止められることも無かったです(そもそもひっきりなしにバイクが出入りしてるし)。
こちらの建物で申請をします。なんか、もう既に人の数がヤヴァいですが、ここまで来たら飛び込むしかない。誓い立てる間もなく、この身を投げ出せ(シドニア)。
申請〜料金支払い〜写真撮影の流れ
申請用紙記入&書類提出
まずは申請用紙を取って、記入しましょう。一番上の、「(DÀNH CHO NGƯỜI NƯỚC NGOÀI; NGƯỜI CÓ BẰNG LÁI NƯỚC NGOÀI)」が免許を切り替える外国人のための申請書類です。
…と、ここで問題発生。書類を記入するための筆記用具や場所が無い。場所は、まあどこか平たいところがあれば良いとして、筆記用具を忘れた…!
お役所に居がちな、いかにも塩対応で怖そうな担当者に「書くもの貸してよ」と言える図太さは、まだ私にはありませぬ…。
と、いうことで歩いて3分ほどのところにあるコンビニ(B’s Mart)でペンを買いました。ベトナムの国民的筆記用具と言っても過言ではない、いつもの青いボールペンです。
…と、戻ってきたところで、運輸局を出たすぐそばにミニストップがあったことに気が付いた。焦りすぎてて目に入らなかったよ。
「これで合ってんのかな…」という不安の中、書類を書き上げました。一応、英語が併記されているので内容は何となく分かるのですが。
以下の書類をクリアファイルに挟み、こちらの箱に提出しました。ネタバレすると、これだけでは書類が足りません。
【最初に出した書類】申請用紙1部、免許証原本、公証書類2部、パスポートコピー2部、TRCコピー2部、健康診断結果
クリアファイル、貸してくれるかと思ったら置いてなかったから、持ってきた自前のやつを使いました。
…と思ったら、後から来た欧米人がフツーに借りてましたよ。私に必要なのはあの面の皮の厚さだわ…。
名前を呼ばれるまで待ちます。人多すぎて、もはや戦場。
書類の確認&切り替え費用支払い
ようやく名前を呼ばれた…と思ったら、「引っ込んでろ」みたいな塩対応。じゃあ、何で呼んだワケ!?往生際悪く、窓口付近をうろちょろします。
その後、再び名前を呼ばれました。最初に呼ばれたのは、「窓口近くで待機しとけ」ってことだったのかな…。ここで、書類が揃っているかをチェックされます。
はい、出ました。「申請用紙もう1枚書いて」とのこと。なら最初からどっかに書いとけや…と言っても仕方がないので、担当者の機嫌を損ねないよう「ハイッ、分かりやした!」と従います。
心得①:申請用紙は計2部記入すべし
続いて「健康診断の結果もう1枚コピーして」との指示。なら最初からどっかに(略)…。だいたい、この近くに印刷ができるところなんて…
あった!!!!!
運輸局のすぐ隣という、狙いすましたかのような位置にあるコピー屋。これ、絶対癒着してるだろ!
店の中にいる、けんもほろろな態度のおばちゃんにコピーを依頼します。料金は5,000ドンと、かなり足元を見られた感じ。日本のコンビニコピーよりも高いじゃないか(呆れ)。
心得②:健康診断の結果をコピーしておくべし
急いで戻ると、「すまん、パスポートのこの見開きページも2部コピーして」と言われました。なら最初から(略)…。
内容的に、ベトナムに最終入国した際のスタンプが必要なのか…?ネット上のどこにもこんな情報無かったぞ…。
再びさっきのコピー屋に駆け込んで、4,000ドンで印刷してもらいます。うーん、法外(というほどでもないけど)。
心得③:最後にベトナム入国スタンプが押されたパスポートのページの見開きを2部コピーしておくべし
ここまでやって、ようやく書類が受理されました。切り替え費用の135,000ドンを支払います。思ったよりは安い。「座ってろ」とのことなので、再び名前を呼ばれるまでしばし待ちます。
写真撮影&引換書類受領
お次は写真撮影。念のために3×4cmの証明写真も何枚か持ってきていたのですが、不要だったみたいですね。
写真撮影が終わったら、免許証の引換書類を渡されました。これを持って再び運輸局を訪れることとなります。
…ヴォイ!免許の受取日、年明けやんけ(1月3日)!
年末にベトナム国内を旅行するので、そのとき現地でバイクを借りて乗ろうと思っていたのに…。もっと年末ギリギリまで仕事して…!
ちなみに、隅にはViettel Postの受付があります。
どうやら、受け取りに来ることが出来ない場合は、免許を郵送してもらえる模様。私は仕事を抜けて取りに来ようと思います…。
まとめ:独力でも出来ます
2024年12月時点での、ベトナムにおける運転免許の切り替え方法について、とりわけ二輪免許にフォーカスしてご説明しました。
ただまあ、政府系手続きの例に漏れず、ある日突然申請のプロセスや提出書類が変更となることや、そもそも担当者ごとに言うことが違う、ということが考えられますので、あくまでご参考まで、ということで。
とは言え、トラップはいくつか仕掛けられていたものの、事前に準備をすれば業者などのサポート無しで、独力で免許の切り替えができることがお分かりいただけたかと思います。まあ、一番楽なのは、ベトナム人の友人やパートナーに協力してもらうことだろうけども。
冒頭で参考情報としてリンクを貼ったブログでも書かれていましたが、やはり申請に行って即日免許が手に入る日本の警察署・交通センターは素晴らしいなと感じました。現場からは以上です!