ホーチミン市を旅行中、もしくはお住まいの皆様、そしてベトナムの奥深いカフェ文化に魅了されている皆様、こんにちは。『月曜日のバインミー』でございます。
以前ご紹介した、床から2階の天井まで聳える「本の壁」が圧倒的なスケールを誇るカフェ「Nhâm Cafe」2号店。
その3号店が、近年急速に変貌を遂げる外国人駐在員のハブ・タオディエン (Thảo Điền) 地区に誕生しました。営業時間は1号店・2号店同様に24時間営業であり、ベトナムの深夜カフェ需要には驚かされるばかり。
オープン間もないながら既に話題を呼んでおり、各種SNSにポストされた様子を見ると満員御礼。ここはトレンドに全力で乗っかりたいと思います。
本記事では、ホーチミン市のカフェ「Nhâm Cafe」3号店(タオディエン店)をご紹介します。
「Nhâm Cafe」3号店の場所

まだ街が本格的に動き出す前、湿気を含んだ空気が少し残る午前6時半。私はタオディエンエリア北側の奥地である66番 (Số 66) 通りに立っていました。
…いや、人気カフェだというから、半端な時間に訪れたら大混雑で禄に写真が撮れないかと思って。24時間営業であることを活かして、早朝に訪れたってワケよ。

目的地へ向かう道は、舗装の行き届かない砂利道。目の前には「Tropic Garden」をはじめとする近代的な高層レジデンスが聳え立つというのに、足元には剥き出しの砂利と工事用のバリケードが点在する。狐につままれたようである。

そんな砂利道に突如として現れたのは…赤褐色の鋼鉄を大胆に纏った重厚なファサード。こちらが「Nhâm Cafe」でございます。

周囲の無機質なコンクリートや熱帯の緑と、補色の関係を保ちつつ調和。以前ご紹介した2号店と同じデザインコンセプトですね。

店に入る前からもうスゴイぞ!?外壁の一部として組み込まれた巨大水槽、ヴィンテージミシンのディスプレイ、重々しい金庫扉による空間の分断…。訪れるものの好奇心を刺激するサプライズが、幾重にも施されています。
「Nhâm Cafe」3号店の内装

ということで入店。やった〜、まだガラガラです。

無機質なカウンターの横では、ショーケースに並んだペイストリーたちが暖色のライトに照らされています。2号店では裸で陳列(※2025年4月当時)されており「これはちょっと…」と思ったものですが、こちらはしっかりケースで守られており安心。

利用客が少ないこともあり、2階以上のフロアは現在クローズされているようですが…客席を利用さえしなければ、見学する分には何も言われなさそうなので、あとで見に行きましょう。

何と言っても、やはりこちらの水槽がこのお店のハイライトでしょう。朝の光を浴びながら踊る数多の金魚(にしてはデカい?)たち。このディスプレイだけで、どれほどのコストが掛かっているのか。

外観からも見えていた、吹き抜けまで続くガラス壁の内側には、膨大な数のヴィンテージミシンが整然と陳列。規則的なグリッド配置が空間にリズムと秩序を与え、巨大なアートインスタレーションとしての存在感を放っています。

剥き出しの鉄骨、打ち放しのコンクリート、使い込まれたレザーソファー…。

これら重厚な素材に対し、水槽から漏れる青い光や、アンティーク照明から放たれる琥珀色の光が混ざり合うという空間の構成。シネマティックです。

吹き抜けを埋め尽くすほどではないですが、壁面の本棚も2号店と同様に存在。


店内は空いており、フロアの隅では客席を使ってガッツリとお化粧&ヘアセット中。異文化。

2階・3階は時間に応じて開放。これらが全て稼働した場合、かなりの利用者を収容可能なものと思われます。

吹き抜けから1階を見下ろす。中央を貫く巨大な樹木が、垂直方向へ視線を誘導します。鉄とガラスの冷たさの中に、緑の有機的なラインが加わることで、空間の緊張感を和らげている。

屋上に上がると…こちらはまだ準備中?テラス席があってもおかしくなさそうな空間。

写真スポットなのか、真っ赤なお香を束ねた、ベトナム北部のお香村を思わせるインスタレーション。アオザイを着て撮影したら映えそうですね。もしかしたら季節によって内容が変わったりするかも?
「Nhâm Cafe」のメニュー

「Nhâm Cafe」のメニューはこちら。おそらく他店舗と共通かな?
内装に全振りしたようなカフェなので、ドリンクは入場代のような位置付けかと思いきや、なかなか充実。抹茶ラテには2つのグレードを用意するなど拘りが垣間見られ、トレンドも押さえています。

そして、ベーカリー。時間帯もあって品数は少なめでしたが、それでも定期的に補充されます。ただ、24時間カフェということは、古いものは果たして一体いつから残っているものなのか…。
実食

「Matcha Latte Kaze」65,000ドンと、「Cinnamon Bun」55,000ドン。

…写真撮影に夢中になって、ついつい放置してしまった。

抹茶ラテはワイングラスのようなステムグラスで供され、見た目も凝っている。ミルクは、牛乳(Meiji)とオーツミルクから選択可能。今回は牛乳を選択しました。甘さ控えめにも対応可能。この価格なので、100%日本産かどうかは謎ですが、悪くない味。

「Cinnamon Bun」は…しばらく手を付けずに置いておいたことを加味しても、カチカチ。いつ頃陳列したものなのだろうか…。えっと、ヴィンテージの花柄プレートが良い味を出していますね(とりあえず器を褒める)。
冷たく硬い、インダストリアルな世界の中にこの可憐な一皿が置かれることで、空間に一瞬にして「温かな体温」が宿る―このギャップこそが、Nhâm Cafeの空間プロデュースの真骨頂と言えるでしょう!…と、無理やり締める。
「Nhâm Cafe」3号店の店舗情報

タオディエンにオープンした、「Nhâm Cafe」の3号店をご紹介しました。
オープン早々大人気のこちらのカフェ。中途半端な時間に訪れると混雑は避けられないでしょう。

狙いはやはり、朝日が差し込み世界が色彩を取り戻す早朝。頑張って早起きした朝には、まだ誰もいない静かなフロアで、コーヒーの香りと共に光の移ろいを眺める贅沢を愉しんでみては!?


